★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-09-20 09:51:52 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~山根一仁 満を持したデビューCD J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタソナタ&パルティータ全曲~



<CD1>

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV1001
      無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002
      無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV1003

<CD2>

J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 二短調 BWV1004
      無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005
      無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006

ヴァイオリン:山根一仁

CD:キングレコード KICC-1621~2(2枚組)

 このCDは、中学三年生在学中、国内最高峰の日本音楽コンクール (2010年)で第一位を獲得し、各賞を総なめにして以来、業界が最も注目していたヴァイオリニスト、山根一仁が、満を持してリリースするデビューCD。

 ヴァイオリンの山根一仁(1995年生まれ)は、札幌出身。2014年桐朋女子高等学校音楽科(共学)首席卒業。同大学ソリスト・ディプロマ・コースを経て、2015年よりドイツ国立ミュンヘン音楽演劇大学に留学。第79回「日本音楽コンクール」第1位および岩谷賞(聴衆賞)など5つの副賞受賞。第60回「横浜文化賞文化・芸術奨励賞」最年少受賞。2012年「Foundation for Youth賞」(岩谷時子音楽文化振興財団)受賞。2015年「青山音楽賞」新人賞、2015年第26回「出光音楽賞」受賞。2017年第19回「ホテルオークラ音楽賞」受賞。
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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-09-13 09:45:08 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~諏訪内晶子のブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集(第1番~第3番)~



ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集(第1番~第3番)

        第1番 ト長調 作品78 「雨の歌」
        第2番 イ長調 作品100
        第3番 ニ短調 作品108

ヴァイオリン:諏訪内晶子

ピアノ:エフゲニ・ボジャノフ

CD:ユニバーサルミュージック UCCD-45029

 現代を代表するヴァイオリニスト、諏訪内晶子。このCDは、ヒットを記録した「J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ(全曲)」から2年半ぶりとなるニュー・アルバム。今回はピアニストのエフゲニ・ボジャノフを迎えて、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番~第3番に挑戦。

 ヴァイオリンの諏訪内晶子(1972年生まれ)は、東京都出身。桐朋学園大学ソリスト・ディプロマ・コースを修了。文化庁芸術家在外派遣研修生としてジュリアード音楽院に留学。1987年「日本音楽コンクール」で第1位。1988年「パガニーニ国際コンクール」で第2位。1989年「エリザベート王妃国際音楽コンクール」で第2位。1990年「チャイコフスキー国際コンクール」で第1位(最年少、日本人初)。2013年から「国際音楽祭NIPPON」を企画、自ら芸術監督を務める。

 ピアノのエフゲニ・ボジャノフ(1984年生まれ)は、ブルガリア出身。ロベルト・シューマン音楽大学(ドイツ)で学ぶ。2008年「リヒテル国際ピアノコンクール」優勝。2010年「エリザベート王妃国際ピアノコンクール」第2位。同年「ショパン国際ピアノコンクール」第4位。2011年に発売された「フレデリック・ショパン」は「ドイツ・レコード評論賞」を受賞。現在、ドイツの名門フォルクヴァンク芸術大学ピアノ科の教授として後進の指導育成にも力を入れている。
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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-09-10 09:41:32 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~ルーマニア出身の名ピアニスト クララ・ハスキル(1895年―1960年)名演集~



<Disc. 1>

モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番K.466、第24番K.491
イーゴリ・マルケヴィチ指揮、コンセール・ラムルー管弦楽団
1960年録音

<Disc. 2>

モーツァルト:ヴァイオリンソナタ第32番K.454、第35番K.526
アルテュール・グリュミオー(Vln)
1956年録音

<Disc. 3>

モーツァルト:ピアノソナタ第10番K.330、
デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲K.573
1954年録音

ハイドン:アンダンテと変奏曲Hob.XVII:6
1934年録音

モーツァルト:「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲
1960年録音

<Disc. 4>

シューベルト:ピアノソナタ第21番D.960
シューマン:色とりどりの小品Op.99
1951年録音

<Disc. 5>

D.スカルラッティ:ソナタ嬰ハ短調K.247、ト短調K.2、ハ長調K.132、ト短調K.35、嬰ホ長調K.193、ヘ短調K.386、ヘ短調K.519、ロ長調K.322、イ短調K.87、ハ長調K.515、ヘ長調K.437
1950年録音

モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」 K. 271、
ベルンハルト・パウムガルトナー指揮、ウィーン交響楽団
モーツァルト:ロンドK.386
パウル・ザッハー指揮、ウィーン交響楽団
1954年録音

<Disc. 6>

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第9番「クロイツェル」 Op.47、第6番Op.30-1
アルテュール・グリュミオー(Vln)
1957年録音

<Disc. 7>

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番「春」、第4番、第1番
アルテュール・グリュミオー(Vln)
1957年録音

<Disc. 8>

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
ヘンリー・スヴォボダ指揮、ヴィンタートゥール交響楽団
1950年録音

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団
1960年録音

<Disc. 9>

シューマン:ピアノ協奏曲Op.54
ウィレム・ヴァン・オッテルロー指揮、ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団
1951年録音

シューマン:子供の情景、森の情景
1955年、1954年録音

ラヴェル:ソナチネ
1951年録音

<Disc. 10>

J.S.バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲BWV.1061
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲変ホ長調K.365
クララ・ハスキル、ゲザ・アンダ(pf)
アルチェオ・ガリエラ指揮、フィルハーモニア管弦楽団
1956年録音

ピアノ:クララ・ハスキル

ヴァイオリン:アルテュール・グリュミオー

指揮:イーゴリ・マルケヴィチ

管弦楽:ラムルー管弦楽団

ほか

CD:Fermata 700322(海外盤)

 ピアノのクララ・ハスキル(1895年―1960年)は、ルーマニア、ブカレスト出身。10歳でパリ音楽院に入学。アルフレッド・コルトーに入門したが、実際の指導はラザール・レヴィやジロー=ルタルズ夫人から受けた。15歳で最優秀賞を得て卒業し、その後、ヨーロッパ各地を演奏旅行した。1913年に、脊柱側弯の徴候によりギプスをはめるようになり、以後、病気がちの中で演奏活動を行う。当初はフランスを活動の拠点としていたが、ユダヤ系であったため、ヴィシー政府におけるナチス・ドイツ軍を避けてスイスに出国。第二次世界大戦後は、スイスとオランダを拠点とするようになる。生涯の大半を清貧のうちに過ごし、正当な評価を勝ち得るようになったのは、1949年のオランダにおける一連の演奏会を通じてであった。1950年代から脚光を浴び始める。カラヤンを始めとする著名な指揮者や、またカザルス、チャップリンとの交友にも恵まれ、フランスを始めとするヨーロッパ諸国での演奏活動も、熱狂的な聴衆に支持されるようになった。しかし、生まれつき虚弱体質であり、社交的な性格でもなかったため、他の同時代の演奏家に比べて活動が活発だったとはいえない。クララ・ハスキルは、ブリュッセルの駅で転落した際に負った怪我がもとで急死した。その翌日にグリュミオーと演奏会で共演することになっていた。亡骸はパリのモンパルナスに埋葬されている。スイスでは遺功を偲んで、1963年より「クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール」が開かれている。
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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-09-06 10:02:35 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~ヤニック・ネゼ=セガン指揮ヨーロッパ室内管弦楽団のブラームス:交響曲全集~



ブラームス:交響曲全集(第1番~第4番)

指揮:ヤニック・ネゼ=セガン

管弦楽:ヨーロッパ室内管弦楽団

CD:ユニバーサルミュージック UCCG-45096~8(3枚組)

 このCDアルバムは、3年連続、4つのグラミー賞を受賞した指揮者、ネゼ=セガンとヨーロッパ室内管弦楽団によるブラームス:交響曲全集。ヨーロッパ室内管弦楽団とは『シューマン:交響曲全集』(2014年)、『メンデルスゾーン:交響曲全集』(2017年)、『ベートーヴェン:交響曲全集』(2022年)に続く4度目の録音。

 指揮のヤニック・ネゼ=セガン(1975年生まれ)はカナダ出身。ケベック音楽院モントリオール校とプリンストンのウェストミンスター・クワイヤー・カレッジで学ぶ。19歳でモントリオール・ポリフォニー合唱団の監督に就任。モントリオール・オペラの合唱指揮者も務めた。グラン・モントリオール・メトロポリタン管弦楽団首席指揮者並びに芸術監督、カーティス音楽院メンター・コンダクター、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者を歴任。2012年フィラデルフィア管弦楽団音楽監督、2017年ヨーロッパ室内管弦楽団名誉団員に就任、2018年メトロポリタン歌劇場音楽監督に就任。2018年にドイツ・グラモフォンと専属契約を結んで以来、ピアノ・ソロアルバム『Introspection』や、ヨーロッパ室内管、フィラデルフィア管、ロッテルダム・フィルとの共演によるアルバムを数々リリース。これまでにグラミー賞の13部門にノミネートされており、2022年から3年連続、4つのグラミー賞を受賞。

 ヨーロッパ室内管弦楽団は、イギリス・ロンドンを本拠地とする室内オーケストラで、1981年にECユース管弦楽団(現EUユース管弦楽団)の出身者を中心として、クラウディオ・アバドにより自主運営団体として設立。年数回のコンサートやツアー、ペーザロ・ロッシーニ音楽祭やシティリアルテ音楽祭などの音楽祭に参加している。音楽監督などは置かず、様々な指揮者・ソリストと共演している。
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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-08-30 09:37:59 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~フジコ・ヘミング 追悼盤 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番/5つのラ・カンパネラ~



チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番

リスト:ラ・カンパネラ(パガニーニによる大練習曲 S.141の3)
         
         「奇跡のカンパネラ」より
         「永久への響き」より
         「哀愁のノクターン」より
         「カーネギー・ホール・ライヴ」より
         「フジ子・ヘミングの奇蹟」より

ピアノ:フジコ・ヘミング

指揮:オリヴァー・フォン・ドホナーニ

管弦楽:チェコ・ナショナル交響楽団

録音:チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番

 この録音は、チェコ・ナショナル交響楽団が2001年10月~12月にかけて来日ツアーを行なった際、ソリストに起用されたフジ子の協奏曲演奏を3公演ライヴ録音(12月4日、6日&20日)したもので、今回初登場となる未発表音源。

   5つのラ・カンパネラ

       ①「奇蹟のカンパネラ」より(録音:1999年6月11日、ビクタースタジオ)
       ②「永久への響き」より(録音:1999年秋、東京オペラシティ・ライヴ)
       ③「憂愁のノクターン」より(録音:2000年3月25日、ビクタースタジオ)
       ④「カーネギー・ホール・ライヴ 2001」より
         (録音:2001年6月7日、カーネギー・ホール・ライヴ)
       ⑤「フジ子・ヘミングの奇蹟」より
        (南西ドイツ放送音源 ドイツSWR放送局(旧SDR2)録音:1988年6月)

CD:ビクターエンターテインメント VICC-77001

 このCDは、2001年にチェコ・ナショナル交響楽団との共演のライヴ録音で、2006年に発売を予定していたが、当時は条件がまとまらず、発売中止となっていたものを、このほど条件がまとまり、今回、フジコ・ヘミングの代名詞となっているリストの「ラ・カンパネラ S.141-3」の5つのヴァージョンと合わせて追悼盤として発売。

 ピアノのフジコ・ヘミング(1931年―2024年)は、日本人の母とロシア系スェーデン人を父としてベルリンに生まれる。10歳から、父の友人だったロシア生まれドイツ系ピアニストのレオニード・クロイツアー(1884年―1953年)に師事。青山学院高等部在学中、17歳でデビュー・コンサートを果たす。また、東京音楽学校(現・東京芸術大学)在学中には、「NHK毎日コンクール」「文化放送音楽賞」など多数受賞。28歳でドイツへ留学。ベルリン音楽学校を優秀な成績で卒業。その後長年にわたりヨーロッパに在住し、演奏家としてのキャリアを積む。1999年2月11日、フジコのピアニストとしての人生の軌跡を描いたNHKのドキュメント番組「フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」が放映され、日本で大反響を巻き起こす。その後、発売されたデビューCD「奇蹟のカンパネラ」は、発売後3ヶ月で30万枚のセールスを記録し、異例の大ヒットとなった。第14回日本ゴールドディスク大賞の「クラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」他各賞を受賞。その後、1999年10月15日の東京オペラシティコンサートホールでの復活リサイタルを皮切りに、本格的な音楽活動を再開し、国内外で活躍した。2024年4月21日、死去。享年92歳。
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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-08-23 09:41:43 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~アンネ=ゾフィー・ムターと小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラの共演~



チャイコフスキー:歌劇「エフゲニー・オネーギン」 作品24 ポロネーズ①
         交響曲 第5番 ホ短調 作品64②
ベートーヴェン:ヴァイオリンと管弦楽のためのロマンス 第1番 ト長調 作品40③
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 作品28④

指揮:ディエゴ・マテウス(①~③)
   小澤征爾(④)

ヴァイオリン:アンネ=ゾフィー・ムター(③、④)

管弦楽:サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)

録音:2018年12月、東京、サントリーホール

CD:ユニバーサルミュージック UCCG-41172

 このCDは、ドイツ・グラモフォン創立120周年を記念してサントリーホールで行われたガラ・コンサートのライヴ録音。サイトウ・キネン・オーケストラにとって初のサントリーホール公演でもあった。小澤征爾はっ当日最後のサン=サーンス作品を指揮。ムターとサイトウ・キネン・オーケストラも初共演となった記念すべき公演の記録。SKO結成40周年・齋藤秀雄没後50年記念盤。

 ヴァイオリンのアンネ=ゾフィ・ムター(1963年生れ)はドイツ、バーデン出身。13歳でカラヤンに招かれ、ベルリン・フィルと共演し、天才少女と言われるきっかけとなる。1977年ダニエル・バレンボイム指揮のイギリス室内管弦楽団と共演して、ザルツブルク音楽祭にデビューした。1980年ズービン・メータ指揮のニューヨーク・フィルと共演して、アメリカ・デビューを飾る。レパートリーは広く、ヴィヴァルディから現代音楽までを扱うが、とりわけ得意は新ウィーン楽派やバルトーク、アンリ・デュティユーなどの近現代の音楽。ヴァイオリンを弾きながらの弾き振りにも精力的な姿勢を見せる。これまでに、グラミー賞を4回受賞。2019年高松宮殿下記念世界文化賞受賞。

 指揮の小澤征爾(1935年―2024年)は、満洲国奉天市(中国瀋陽市)に生まれる。齋藤秀雄の指揮教室に入門。桐朋学園短期大学(現在の桐朋学園大学音楽学部)を卒業後、1959年貨物船で単身渡仏。1959年パリ滞在中に第9回「ブザンソン国際指揮者コンクール」第1位となったほか「カラヤン指揮者コンクール」第1位となり、指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンに師事。1960年「クーセヴィツキー賞」を受賞。指揮者のシャルル・ミュンシュ、レナード・バーンスタインに師事。1961年ニューヨーク・フィルハーモニック副指揮者に就任。1970年タングルウッド音楽祭の音楽監督に就任。同年サンフランシスコ交響楽団の音楽監督に就任。1973年にはボストン交響楽団の音楽監督に就任したが、以後30年近くにわたり同楽団の音楽監督を務めた。2002年日本人指揮者として初めて「ウィーン・フィルニューイヤーコンサート」を指揮。同年ウィーン国立歌劇場音楽監督に就任。2008年文化勲章を受章。2010年ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団により、名誉団員の称号を贈呈される。2015年「ケネディ・センター名誉賞」を日本人として初の受賞。2016年ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団により、名誉団員の称号を贈呈される。

 指揮のディエゴ・マテウスは、ベネズエラのエル・システマ(ベネズエラで行われている音楽教育プログラムの組織で、1975年に経済学者で音楽家のホセ・アントニオ・アブレウ博士によって設立)出身。クラウディオ・アバドの薫陶を受け、国際的なキャリアを築く。38歳でフェニーチェ劇場首席指揮者、モーツァルト管弦楽団及びメルボルン交響楽団の首席客演指揮者を歴任。日本ではセイジ・オザワ松本フェスティバル、NHK交響楽団等に登場。2018年に開催されたドイツ・グラモフォン120周年記念スペシャル・ガラ・コンサートでは、小澤征爾とともに指揮を務めた。2022年より、小澤征爾音楽塾初となる首席指揮者に就任。ミラノ・スカラ座管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団などの名門に数多く客演し、ベルリン州立歌劇場、パリ国立歌劇場、トリノ王立歌劇場等にも登場。ベネズエラではシモン・ボリヴァル交響楽団の首席指揮者を務め、エル・システマのさらなる充実にも情熱を注いでいる。
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◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-08-20 09:52:13 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~テンシュテット指揮ベルリン・フィルのシューマン: 交響曲第3番「ライン」/交響曲第4番、メンデルスゾーン: 交響曲第4番「イタリア」ほか~



<DISC1>

シューマン:交響曲 第3番 変ホ長調 作品97 「ライン」
      4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ヘ長調 作品86

<DISC2>

シューマン:交響曲 第4番 ニ短調 作品120
メンデルスゾーン:交響曲 第4番 イ長調 作品90 「イタリア」

ホルン:ゲルト・ザイフェルト
    ノルベルト・ハウプトマン
    クリストファー・コーラー
    マンフレート・クリエール

指揮:クラウス・テンシュテット

管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

CD:タワーレコード TDSA10005

 このCDは、テンシュテットがベルリン・フィルとの初録音である1978年収録の「ライン」他のアナログ録音と、1980年収録のシューマンの第4番&「イタリア」を各オリジナル・カップリングで2枚に集成。今回の発売のために、DISC1のアナログ録音は本国のオリジナル・アナログ・マスターテープから192kHz/24bitでデジタル化したマスターを用い、DISC2は初期デジタル録音からのいずれも新規のSACD化。SACD層、CD層別々にマスタリング。新規解説付。

 指揮のクラウス・テンシュテット(1926年―1998年)は、ドイツ、メルゼブルク出身。ライプツィヒ音楽院においてヴァイオリニストとしての研鑚を積む。1948年、ハレ歌劇場のコンサートマスターとなるが、指の病のために、1952年に同劇場の首席指揮者へ転身。1970年にベルリン・コーミッシェ・オーパーに登場するが、次第に東ドイツでの音楽活動に限界を感じ、1971年、スウェーデン・ヨーテボリでの客演を機に西ドイツへ亡命。1972年、キール歌劇場の音楽監督に就任。ロンドンの聴衆に「ヴィルヘルム・フルトヴェングラーを彷彿とさせる」と評された彼の情熱的かつ個性的な音楽は、1974年のボストン交響楽団への客演を機に世界にその名が知れ渡った。1983年には100周年を迎えたメトロポリタン歌劇場に招かれベートーヴェンの歌劇「フィデリオ」で大成功をおさめた。以後、アメリカの主要なオーケストラを指揮。特にタングルウッド音楽祭では常連であり1983年までボストン交響楽団と共にほぼ毎年出演を続けた。 1983年、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任。1984年~1985年にかけて、テンシュテットは同楽団を率いて日本を含むアジア、アメリカ、オーストラリアへのツアーを敢行し成功させた。テンシュテットのレパートリーは多岐にわたる。特にベートーヴェン、ワーグナー、ブルックナー、ブラームスなど、ドイツ・オーストリア系の作曲家を得意としており、中でもグスタフ・マーラーの演奏解釈で知られ、1979年には国際マーラー協会からメダルを授与された。
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●クラシック音楽●新譜CD情報

2024-08-16 09:40:57 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~角野隼斗、ワールドワイド・デビューアルバム「Human Universe」~



角野隼斗:Human Universe
J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ(カンタータ BWV147より)
パーセル:グラウンド ハ短調 ZD221
フォーレ:イン・パラディスム
角野隼斗:3つのノクターン
      I. Pre Rain
      II. After Dawn
      III. Once in A Blue Moon
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
ショパン:夜想曲第13番ハ短調Op.48-1
角野隼斗:追憶
ドビュッシー:月の光
坂本龍一:solari
ハンス・ジマー:Day One(映画「インターステラー」より)
角野隼斗:胎動
ラヴェル:ボレロ
角野隼斗:きらきら星変奏曲

<ボーナストラック>アナログ盤(コバルトブルー・ヴァイナル 完全生産限定盤)

ヘンデル:クラヴサン組曲第2集 第1番変ロ長調 HWV 434よりメヌエット

ピアノ:角野隼斗

録音:2024年1月、4月、Master Chord Studio(ロンドン)

LPレコード:ソニーミュージック SIJP-200(2024年10月30日発売、2枚組)
CD:ソニーミュージック SICC-30898(2024年10月30日発売、1枚組)
 
 これは、角野隼斗の世界デビュー・アルバムで、タイトルは「Human Universe」。角野隼斗は、幼いころから宇宙に興味を持っていたと語り、今回の世界デビューに当たり、音楽と宇宙、人の心の連環をテーマに16トラックから成る音楽世界を練り上げた。アルバムの中軸に位置し、今作の重心の一つとなっているのが、角野が作曲した3曲で構成されるノクターン。それぞれ、「Pre Rain」、「After Dawn」、「Once in A Blue Moon」と副題が付けられ、地球の気象・太陽や月の動態などにインスピレーションを得て作曲した作品。

 ピアノの角野隼斗(1995年生まれ)は、千葉県八千代市出身。2014年に開成高校から東京大学理科一類に進学。東京大学大学院進学後は情報理工学系研究科創造情報学専攻にて機械学習を用いた自動採譜と自動編曲について研究。2018年ピティナ・ピアノコンペティション(PTNA/ピティナ)特級グランプリを受賞。これにより音響工学研究者に加え音楽家になる決意を固め、プロピアニストとして活動を始める。2018年フランス音響音楽研究所 (IRCAM) に留学し、音楽情報処理の研究に従事。2019年に東大POMPの先輩らと男女混成6人のシティソウルバンド「Penthouse」を結成し、Cateen名義でPf.(ピアノ/キーボード)を担当。同年「リヨン国際ピアノコンクール」第3位。2020年東京大学総長大賞を受賞し、大学院(修士課程)を修了。2021年第18回「ショパン国際ピアノコンクール」3次予選進出(セミファイナリスト)。自身のYouTubeチャンネルでは「Cateen かてぃん」名義で活動し、チャンネル登録者数は100万人、総再生回数は1億1600万回を超えている。
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●クラシック音楽●新譜CD情報

2024-08-09 09:35:55 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~アレクサンドル・タローが気のあった豪華共演者と贈るピアノ連弾作品集~



ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番 嬰ヘ短調 WoO 1 No.5
  [共演]ブルース・リウ
バッハ:神の時こそいと良き時(クルターグ編)
  [共演]ダヴィッド・フレイ
ピアソラ:リベルタンゴ(山本京子編)
  [共演]ベアトリーチェ・ラナ
フォーレ:子守歌 ~ 組曲「ドリー」より
  [共演]ニコラ・アンゲリッシュ
チャイコフスキー:バレエ音楽「眠れる森の美女」~ ワルツ(ラフマニノフ編?)
  [共演]アレクサンドル・メルニコフ
ラヴェル:組曲「マ・メール・ロワ」~妖精の園
  [共演]ベルトラン・シャマユ
サティ:組曲「パラード」~中国の手品師
  [共演]ゴーティエ・カピュソン
フランセ:「オーギュスト・ルノワールによる15人の子供の肖像」 ~青い帽子の少女
  [共演]ジュリエット
シューベルト:軍隊行進曲 第1番 ニ長調 D.733 No.1
  [共演]ミシェル・ダルベルト
グリーグ:ノルウェー舞曲 第2番 Op.35 No.2
  [共演]ヴィキングル・オラフソン
ハイドン: ピアノ三重奏曲 第39番ト長調 Hob.XV:25 ~第3楽章(R.メッツドルフ編)
  [共演]児玉桃
ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 第2番 ホ短調 Op.72/2
  [共演]マリアム・バタシヴィリ
ラヴィニャック:ギャロップ・マーチ(L. ルモワンヌ編)
  [共演]フランク・ブラレイ
シャルル=アンリ: 3足す3は? ~ 第3番:The Just Average
  [共演]Mr Nobody
モーツァルト:4手のためのピアノ・ソナタ ニ長調 K.381 ~ 第3楽章
  [共演]アリエル・ベック
プーランク:4手のためのピアノ・ソナタ FP.8 ~ 第1楽章
  [共演]マニュエル・シュトロッセ
ドビュッシー:小組曲 L.71a ~ 小舟にて
  [共演]フレデリック・ヴァイス=ニッター
グラス:4手のための3つの小品 ~ ストークス
  [共演]ヴァネッサ・ワーグナー
ラフマニノフ:6つの小品 Op.11 ~ 舟歌
  [共演]アレクサンダー・マッジャー
シューマン:カノン形式の練習曲 Op.56 ~ 第4番(ビゼー編)
  [共演]エリック・ル・サージュ
ピエルネ:舟歌 Op.26
  [共演]フィリップ・ジャルスキー
ビゼー:子供の遊び ~ 舞踏会
  [共演]マーティン・ジェームズ・バートレット

ピアノ:アレクサンドル・タロー

CD:ワーナーミュージック 5419.793352

 常に熟考を重ね、革新的なプログラムを披露するピアニスト、アレクサンドル・タロー。このアルバムでは4手のピアノのための作品を演奏。凝りに凝った選曲と彼が相方に選んだ共演者の豪華さに注目。選曲も絶妙。ハンガリー舞曲やフォーレの「子守歌」、シューベルトの「軍隊行進曲」など連弾の定番曲から、ほとんど耳にすることのないフランセやラヴィニャックの作品などを収録。

 現代フランスを代表するピアニストの一人、アレクサンドル・タロー(1968年生まれ)は、フランス、パリ出身。パリ国立高等音楽院卒業。1989年「ARDミュンヘン国際音楽コンクール」第2位となり、以来国際的な演奏活動を展開。CD録音にも力を入れ、特にラモーの「新クラヴサン組曲」は非常に高い評価を得ているほか、ラヴェルのピアノ作品全集は、2003年「アカデミー・シャルル・クロ・グランプリ ディアパソン金賞」を受賞。ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノフェスティバル、BBCプロムス、ルフトハンザ・バロック音楽祭など多くの音楽祭に出演。近年はジャン=ギアン・ケラスとデュオを組み、公演およびCD録音などの活動も行っている。
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●クラシック音楽●新譜CD情報

2024-08-06 09:37:52 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~巨匠チェリビダッケ指揮ミュンヘン・フィルのフランク:交響曲/ドビュッシー:夜想曲 初出の正規音源盤~



フランク:交響曲 ニ短調 FWV.48
ドビュッシー:夜想曲 L.91

        雲/祭/シレーヌ

指揮:セルジュ・チェリビダッケ

管弦楽:ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

合唱:ミュンヘン・フィルハーモニー女声合唱団

録音:1991年9月27~29日、ミュンヘン、ガスタイク・フィルハーモニーでのライヴ録音(フランク)
   1983年7月6日、ミュンヘン、ヘルクレス・ザールでのライヴ録音(ドビュッシー)

CD:ワーナーミュージック WPCS-13852

 このCDは、セルジュ・チェリビダッケがミュンヘン・フィル時代に行った放送の録音で初出の正規音源盤。マスタリング・エンジニアとしてミュンヘン・フィル・レーベルだけでなく、数多くのマスタリングを手がけるクリストフ・スティッケル氏が、ハイビット化しリマスタリングを施した上で、最良の形としてリリース。

 指揮のセルジュ・チェリビダッケ(1912年―1996年)は、ルーマニア生れのドイツで活躍した名指揮者。ベルリン音楽大学などで学び、第二次世界大戦後、ベルリン放送交響楽団の指揮者コンクールで優勝。その後、ベルリン・フィルで指揮者デビューを飾り、ベルリン・フィルの首席指揮者に就任する。当時チェリビダッケへの評価は高かったが、楽団員との間でトラブルが多く、ベルリン・フィルを指揮することを止めてしまう。その後、南ドイツ放送交響楽団(シュトゥットガルト放送交響楽団)の定期客演指揮者を経て、1979年ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任。1977年には初来日を果たし、以後しばしば日本を訪れた。
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