帰任後しばらくの間,韓国料理は避けていました。せっかく帰ったんだから,やっぱりおいしい和食か和風洋食が食べたいということもあり,どうせ日本の韓国料理はまずいだろうという思いもあったからです。
でも,帰国後3週間ほど経って,そろそろ韓国料理が恋しくなってきた。特に,韓国生活最後の数カ月でその味を知った,「朝鮮族風羊串焼」。韓国料理というよりは,満州料理ですかね。
その話を中国人の同僚にすると,さっそくインターネットで探してくれた。
「日本にもあるようですよ,新大久保に」
さすが,リトルソウルの新大久保。韓国料理が多いという話は聞いていたけれど,羊の串焼きまであるなんて。
位置は,山の手線新大久保駅と総武線大久保駅を結ぶ道沿い。行ってみると,通りにはちらほらハングルの看板も目につく。
「千里香」は漢字表記でした。韓国語読みすれば,「チョンニヒャン」。香りが,はるか千里のかなたまで達するというような意味なのでしょう。
階段をのぼっていくと,すでに席は一杯で,地下のほうへ通された。メニューは中国語と日本語。韓国語はありません。どうも,店のほうでも「韓国料理」という意識はないようです。
お店のアジョシの日本語はちょっとおかしい。韓国語で話しかけてみると,こっちもいちおうしゃべれるけれど,ひどく訛っている。どうも中国語が母語の朝鮮族のようです。
串焼きの種類(部位)は,加里峰ほどは多くありませんが,メインの羊肉に味付けが二種類あって,一つは「延辺風」,もう一つは「新疆風」。それぞれ10本ずつ頼んでみました。
延辺のほうは,肉が赤い香辛料(唐辛子ではない)で覆われていて,濃厚。新疆は,肉にハーブが振りかけられている感じ。私は延辺のほうが口に合いました。
そのほかのメニューは連れの二人の中国人に任せたので,名前はよくわからないけれど,タンコン(ピーナツ)と野菜の炒めもの,コス(香菜=コリアンダー)たっぷりのサラダ。
そしてお酒。ビールは,青島もハルピンも,OBもカスもないので,日本のビールで始めましたが,酒は中国酒。上海と北京出身の中国人が知らない,東北地方の酒を頼んだのが失敗。甘い果実酒のようなものでした。それで紹興酒で口直ししました。
値段が高いのはいたしかたない。3人で八千円弱。ソウルの二倍,中国の四倍ぐらいでしょうか。
この日の東京は異常な暑さであるのに加え,この地下の店舗はクーラーの効きが悪い。そこへ持ってきて炭火の串焼き。汗をだらだら流しながら,懐かしい韓国(満州?)の味を満喫しました。
次回は,新大久保のコリアンタウンを探検する予定です。
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帰国して真っ先に思い浮かぶのが羊肉串とは。マニアとしてはうれしい限りです。ところで羊肉串を出す店が、延世大のあるシンチョンにも先月オープンしました。そこの羊カルビ串がまた肉汁たっぷりで思わず顔がほころぶほど美味いのです。もうすでにS藤さんと5-6回通いました。^^ ソウル出張の折にはぜひご連絡を。
空あたりでダーツをしますか?