ずいぶん前に、東京・大塚のミャンマーバーを紹介したことがあります(→リンク)。
大阪に転勤してから足が遠のいていたのですが、久しぶりに行ってみました。このお店は、カラオケもあって、週末、特に日曜日にカラオケを歌いに来るミャンマー人で賑わうと聞いていました。平日の仕事で疲れた労働者、留学生たちが、一週間のストレスを発散しにくるのだとか。
日曜日の夜、テーブル席に2グループ、そしてカウンター席に一人の先客がいました。
その日はすでに高田馬場でミャンマー料理を食べていたので、とりあえずビールだけを注文。
隣の女性は麺料理を食べています。
「それ、オンノウカウスェー(ココナツミルクの入った小麦麺)ですか?」
とママさんに尋ねると、
「いいえ、チェーオーです」
という返事。
「ここのチェーオーはとてもおいしいんですよ」
食べていた女性も、流暢な日本語です。
チェーオーというのは、米の麺(ビーフン)の麺料理で、同じビーフンの麺料理であるモンヒンガー(なまず出汁のビーフン麺)とは出汁が違うらしい。
「留学生ですか」
「いいえ、働いています」
「日本語が上手ですけれど、日本は長いんですか」
「いえ、1年半ぐらい前に来ました。1年間日本語学校に通って、今年の5月から翻訳と通訳の仕事をしています」
ミャンマーで日本語を教えている大学は2つしかありませんが、そのうちの一つ、ヤンゴン外国語大学を卒業して、日本に来たとのこと。
「日本語能力試験は何級ですか」
「ミャンマーでは2級、日本に来てから1級をとりました」
「それはすごいですね」
「ミャンマーでは大学以外にも、日本語学校にも通いました」
「先生は日本人ですか」
「そうです」
「もしかして、WIN日本語学校?」
「はい。よくご存じですね」
「去年、ミャンマーに行ったとき、そこを訪ねたんです。残念ながら校長先生には会えませんでしたけれど」
「あそこは授業も面白いし、安いんです。もう一つ、日本人が教えているところで「もみじ」という学校がありますが、そちらはちょっと高いです」
「いずれはミャンマーに帰るんですか」
「そうですね。3~4年日本にいて、ミャンマーで日系企業に入ろうかと思ってます」
「日本語の先生になればいいのに」
「先生よりも通訳のほうが給料がいいから…」
「そうですか。頑張ってください」
その女性が帰ったあと、別のテーブルのお客さんがカラオケを歌い始めました。ところが、ママさんは浮かない表情。
「元気ないね」
「ええ、ちょっと悩んでるの。このお店、移転するかもしれない」
事情を聞くと、土曜日、日曜日は毎週明け方までカラオケを歌うミャンマー人が来ていたが、少し前に近くのビルから苦情が来て、夜11時以降、カラオケ禁止になったんだとか。それではお客さんがかわいそうだし、店の売上にも影響がある。
「カラオケができなくなると、お客さんこないから」
「どこに移転するの?」
「まだわからない。今探しているところ。見つからなければ店を閉めるしかないわ」
「それは残念。いい物件があるといいね」
とても居心地のいいバーなので、ぜひ続けてほしいものです。
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