犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

アシアナ事故の余波

2013-07-10 23:54:15 | 日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)

 サンフランシスコの空港で、韓国アシアナ航空の飛行機が着陸に失敗し、2人の死者と多数のけが人を出すという事故が起こりました。

 9日の産経新聞に次のような記事が載りました(→リンク)。

韓国外務省、「謝罪受け入れを」と中国に呼び掛け アナウンサー失言で友好ムードに水差す懸念

 韓国外務省の報道官は9日の記者会見で、米サンフランシスコ国際空港での旅客機事故をめぐり、韓国のテレビ局アナウンサーが死亡した2人が韓国人ではなく中国人だったことを「幸いだった」と発言し中国で反発が広がっていることに関し、テレビ局やアナウンサーの謝罪を受け入れてほしいと中国国民に呼び掛けた。

 6月末の中韓首脳会談を機に盛り上がっている両国の友好ムードに水を差すことを懸念し、早期収拾を図りたい考えとみられる。

 報道官は「アナウンサー本人が放送で心から謝罪すると表明し、テレビ局も代表名義で謝罪した」と指摘。「全ての人の生命は貴く、国籍も人種も関係ない」とし、「韓国国民と中国国民は互いを大切な友人と思っていると固く信じている」と強調した。(共同)

 韓国の新聞を調べると、やはり大きく報じられていました。

国民日報7月9日(→リンク

「謝罪はいらない!」 チャンネルAの波紋、さらに拡大。中国、「反韓」の兆しまで


 チャンネルAのアンカーの、中国人を貶めた失言の波紋が拡大している。中国のネチズンたちは、怒りを越えて韓国製品不買運動を起こす動きを見せている。韓国外交部があわてて事態収拾に乗り出したが、怒る中国の民心を鎮めることができるか未知数だ。事態の悪化に、チャンネルA側は緊急対策会議に入った。

 こうした状況は、チャンネルAのアンカーの発言が飛び出して二日後の9日に起こった。中国版ツイッター「ウェイボ」には、この日も一日中韓国を非難するコメントが殺到した。午後5時現在、「チャンネルA」「アシアナ航空」などのキーワードで検索をすると、数千件の記事が出る。今も1分に1本ずつ非難コメントが寄せられている。

 このように、中国人の怒りが高まり、アンカー個人に対する非難を越えて、韓国商品不買運動の動きもある。杭州出身の「ウェイボ」読者は、「韓国が中国を嫌っているのに、なぜ中国人が韓国のためにお金を使って韓国のGDPを上げてやるのか」と詰問した。他の読者は「二度とアシアナ航空に乗らないようにしよう。韓国人たちの泣きっ面を見てやりたい」と主張した。

 一方、「サムスンの製品を買ってはいけない」とか、「韓国人は外見ばかり重視して中身がない。音楽もそうだし電化製品も同じだ。見かけ倒しで、部品は低品質だ。ギャラクシーS4を使えばわかる」というコメントもあった。

 韓流に対する反感をあらわにするコメントも出た。湖南省在住のウェイボ読者は「今後韓流スターが中国で活動できないようにすべきだ。彼らが中国に着いたとき、誰も迎えにこなかったらどうなるだろう(笑)」と書いた。杭州在住の読者は、「これまで韓国ドラマが好きで韓国に行きたがっていた自分が嫌になる」と反韓感情をあらわにした。

 チャンネルAは、8日、ユ・ジェホン社長名の謝罪文を駐中韓国大使館、ウェイボのアカウントに出したが、返ってきたのは中国人の大きな反発だけだった。結局、外交部が収拾に乗り出した。チョ・テヨン外交部報道官は同日の定例会見で、「中国の国民が謝罪を受け入れてくれることを望む」と訴えた。

 チャンネルAも戸惑いを隠せず、対策に苦慮している。チャンネルA側の関係者は電話で「ご存じのとおり、放送の中でユン·ギョンミンアンカーが謝罪をしたし、配布資料を通じても謝罪の言葉を申し上げた」としつつ、「追加対策のための緊急会議が招集された」ことを明らかにした。

 ユン・アンカーは7日、アジア旅客機の衝突事故を報道し、「死亡者が中国人ということで、われわれにとっては幸い」と発言しところ、激しい非難を受けた。この事実は、中国に伝わり、事態は両国国民間の感情問題に発展した。(国民日報クッキーニュース、チョ・ソンウン記者)

 生放送中にアナウンサーがうっかり口をすべらせてしまった「本音」ということのようです。

 韓国政府は、本来ならこのテレビ局とアナウンサーの不見識を叱責すべきでしょうが、外交部が率先して中国に謝罪するというのはいかがなもんでしょうか。

 中国と組んで、歴史認識や領土問題で日本を追い込もうという戦略にひびがはいるのを恐れたのでしょう。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« バンコク便り~タイのミャン... | トップ |  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日々の暮らし(帰任以後、~2015.4)」カテゴリの最新記事