弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

2010年・鳥人間コンテスト

2010-09-26 11:29:19 | 趣味・読書
今年の鳥人間コンテストは、7月24、25日に行われ、その結果が9月24日に読売テレビ(日テレ)系で放映されました。7月に結果は出ていたわけですが、関係者には放映までの間箝口令が敷かれ、公式には結果が分かりません。それでもネット上に実況中継版があったりして“人力ディスタンス部門ではどうも東工大が優勝したらしい”という雰囲気は感じられました。

そして24日の放映です。
天気は良好、風も画面からは感じられず、良好なコンディションで行われたようです。

滑空機部門で優勝したのは、常勝の人で最終フライトだった人が今回も優勝したようです。自分で視聴していながら良く覚えていないのですが。10m高さの舞台から飛び出し、最初に一気に下降して水面すれすれの飛行となったので、“これでは距離が出ないのではないか”と懸念したのですが、そこから水平に飛行を続け(たように見えた)、距離を稼いだのでした。上昇気流があるのなら格別、水面すれすれで滑空機がこのような飛行を行えるのかとびっくりしました。

人力タイムトライアル部門は驚くような記録が出たようです。ここでも記憶が曖昧なのは、ちょうど夕食を食べながら観ていたせいです。
舞台から離陸し、150m地点をスタートとし、そこから500mに設定された折り返し点を折り返してスタートラインに到達するまでの時間を競います。ただし、ウィキに「第30回(2006年)において初めて実施された。第32回(2008年)までは1km地点で折り返すルールだったが、いずれの大会も完走できたのは1チームのみであった。第33回(2010年)より、半分の500m地点での折り返しに変更され、初めて複数のチームが完走した。」とあるように、今回から距離が半分に縮まったので、時間が短くなったのは当然のようです。
第30回 2006年 7分2秒61 チームエアロセプシー
第31回 2007年 4分37秒62 大阪府立大学
第32回 2008年 5分10秒00 大阪府立大学
という経過でしたが、
今回は確か「各大学の鳥人間OBが集まって結成したチーム」が優勝したと思います。記録は確か1分台でしたから、やはりすごい記録です。

そして人力ディスタンス部門です。やはり東工大マイスターが優勝していました。サイト東工大マイスター放映案内に若干の写真が掲載されています。

開催年 回 優勝距離 優勝チーム
        m
1986  10   512 チームエアロセプシー
1987  11   436 日本大学
1990  14  1,810 日本大学
1991  15   500 日本大学
1992  16  2,020 チームエアロセプシー
1993  17  2,181 日本大学
1994  18  2,372 日本大学
1995  19  8,764 チームエアロセプシー
1996  20  9,762 大阪府立大学
1998  22 23,688 チームエアロセプシー
1999  23  4,913 大阪府立大学
2000  24  7,946 大阪府立大学
2001  25  3,824 東京工業大学
2002  26  6,201 東京工業大学
2003  27 34,654 日本大学
2005  29 22,813 日本大学
2006  30 28,628 東北大学
2007  31  3,998 東京工業大学
2008  32 36,000 東北大学
2008 中止
2010  33 18,556 東京工業大学

過去、優勝したチーム数は5チームしかありません。そのうちチームエアロセプシーは現在参加しておらず、大阪府立大学は人力タイムトライアル部門に移ってしまったので、過去優勝経験があるチームとしては日大、東北大、東工大の3チームのみです。
この競技は、過去の経験の蓄積がものをいうらしく、過去に優勝経験のないチームはどうしても優勝できていません。今回も日大、東北大、東工大の勝負になったようです。

前回(2008年)まで、スタート点から半径19キロに想定された円弧が折り返し点となっており、2008年にはとうとう東北大が折り返した上でスタート点に戻って完走するという快挙を成し遂げました。そこで今回は円弧の半径が20キロと遠くなり、完走すれば40キロということになります。
強豪チームは皆40キロを目指しました。
プラットホームの真西方向は対岸の半島が突き出しており、20キロに足りません。北西の方向、あるいは南西の方向に飛ぶと、湖上に20キロの円弧が存在します。

東工大は最初の方で飛行しました。
24日に放映があった翌日の25日、東工大の同窓会誌が送られてきました。そこに何と、マイスターのコンテスト出場報告が載っていたのです。
 
7月25日の朝早く、3番機でマイスター機がフライトしました。右上の記事の地図で分かるように、マイスター機は南西に針路を取りました。
記事によると、10キロを過ぎた当たりから陸へと吹き込む風を受け始めます。水陸の温度差が出てきて「海風」が吹き始めたようです。陸へと追いやる横風に懸命に抗いながらパイロットは飛行し、13キロ地点を過ぎてようやく岸から離れる方向に針路を向けることができましたが、それまでの飛行で体力を消耗したようです。まず片足がつり、18キロを過ぎたところでもう片方の足もつってしまい、着水に至りました。飛行時間50分、18556.82mのフライトでした。

20キロの折り返し点まで到達できず、ボートに引き上げられたパイロットは涙にくれます。
しかしその後、日大が2326mなどの強豪チームも次々短い距離で着水します。

そして最終フライトの東北大です。東北大は前回、折り返し38キロの大飛行を実現しています。
スタート直後は北西方向に向かっていましたが、途中で進路を変更して南西方向に向かいます。針路が「く」の字になったということで、ものすごいロスをしました。風の読みがスタート前と異なったのかもしれません。
パイロットの表情は次第に苦しくなります。そしてとうとう力尽きて、東工大到達点よりも短い11457mで着水に至りました。
今回の東北大のパイロットは、体重が前回パイロットより10キロ重かったそうです。
その年にパイロットが決まると、そのパイロットの体重に合わせて機体を設計するそうです。東工大マイスターのページにそのような記述がありました。ですから、パイロットの体重が重かろうと軽かろうとその体重に合わせたベストの機体になっているはずなのですが、ひょっとしたら「好ましい体重」というのがあり、重すぎると不利になるのでしょうか。

ということで、前回大会に比較すると記録は伸びませんでしたが、東工大の優勝ということになりました。
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