弁理士の日々

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野田政権の財務省シフト

2011-10-05 21:07:17 | 歴史・社会
野田政権は、財務省に牛耳られているのではないか、という話が日増しに強くなっています。この件については、9月11日に「高橋洋一氏が野田増税路線を斬る」として高橋洋一氏の論述をフォローしました。

今回、「現代ビジネス」での高橋洋一氏と長谷川幸洋氏の対談によって、より克明に野田政権の財務省シフトが明らかにされています。
あっという間に、どじょう鍋にされたノダ「霞が関の大魔王」勝栄二郎危険極まりなし 高橋洋一×長谷川幸洋
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《党高政低》
増税法案を成立させるためのハードルとして、自民党はもともと増税賛成。むしろ民主党内の増税反対派を抑えこむことの方が重要です。つまり、民主党の党レベルでの反増税圧力をどれだけ弱められるかがポイントであり、今回の野田政権の布陣が党高政低であるのも民主党を抑えるためだといいます。

《事務の官房副長官》
丹呉副長官という話がありましたが、これだとあまりに財務省支配がミエミエなので、竹歳誠氏が就任しました。異例の現職国交省次官であり、国交省出身として初めてです。旧建設省出身の竹歳氏は、建設公共担当の主計官も経験した勝次官とはツーカーの仲で、一心同体、というより頭が上がらない。予算でお世話になった勝さんの意向通りに動くと思います(高橋氏)。

《総理秘書官》
主計局総務課長から局次長になったばかりの太田充氏を総理秘書官として官邸に送り込みました。彼は保守本流である主計のトップランナー。正真正銘の重量級です。

《蓮舫行政刷新担当相の秘書官》
財務省課長の中堅クラスの'88年入省組の吉井浩氏を送り込んでいます。実は勝さんが彼女の秘書官に吉井氏を送り出したのは前回の大臣時代。その後、首相補佐官に格下げされてもずっと密着させてきました。勝さんは蓮舫さんの利用価値を読んで、きっちりマークしてたわけ(高橋氏)。

《官房長官秘書官》
藤村修官房長官秘書官には'89年組で主計畑のエース候補・宇波弘貴氏をつけました。初入閣で官邸のことなど右も左もわからない官房長官は、秘書官の言いなりになるしかないでしょう(高橋氏)。

『'83年組の太田首相秘書官を筆頭に、閣僚にこれだけの数の秘書官をはり付けておけば、財務省で内閣を切り盛りできますよ。はっきり言って、大臣なんか誰でもいい。口の悪い永田町の住人が言っていましたが、「野田パペット(操り人形)内閣」ならぬ「パー・ペット内閣」と呼ばれているそうです(高橋氏)。』

《齋藤次郎日本郵政社長との関係》
斎藤次郎元大蔵次官の娘婿である稲垣光隆氏が主計局筆頭局次長から財務総合政策研究所長へ外された。彼は'80年組のエースだったのに・・・・・・(長谷川氏)。
今後、郵政株売却が増税額圧縮の材料として浮上する可能性がある。その際に、斎藤大先輩に遠慮なく増税路線を貫くには、娘婿が邪魔になるという計算でしょう(高橋氏)。

《財務省内の増税シフト配置》
佐藤慎一氏を官邸の内閣審議官から呼び戻して省内司令塔の総括審議官に据えた。主税局の主要課長を歴任した税制のトップランナーをこのポジションに起用した意図は明白ですね(長谷川氏)。
省内トップエリートの登竜門である文書課長だった星野次彦氏を主税局審議官にしたし、主計の花形である公共担当主計官をしていた井上裕之氏を主税局税制一課長に起用した。これらの人事は完璧な増税シフトですよ(高橋氏)。

《国民の信を問う》
野党から「消費税増税の前に国民の信を問うべし」と問われ、総理は「実施の前に信を問います」と答えている。国民もマスコミも、納得しているようですけど、これは間違いなく財務省が仕掛けた罠です。
来年の通常国会には消費税増税法案を出して可決成立させる。その後のしかるべき時期に信を問うことになるけど、そこで与党が勝とうが負けようが、法案が通っている以上、消費税は粛々と引き上げることになる。これが勝財務省のシナリオです(高橋氏)。
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こうして内幕暴露話を聞かされると、凄いですね。
それ以上なんともいいようがありません。
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