パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

ピアノの音

2023年01月26日 20時09分50秒 | 音楽

指揮者の違いでオーケストラの音が違うのは事実だが不思議なことだ
ピアノの音も奏者でだいぶ音色が違うのも不思議だ
曲の解釈ではなく、音の響きが違うと感じたのは
イエルク・デムスと伊藤恵のベートーヴェンの32番のソナタを
宗次ホールで聴いたときのこと
伊藤恵の音は音自体、響きにどうのということはなかったが
イエルク・デムスの時は、これはいままで宗次ホールで聴いた
ピアノと同じなのだろうか?と思うほど違って聞こえた
だから中休みの時、舞台に近寄ってピアノの種類を確認したが
いつものスタインウェイピアノだった
イエルク・デムスの奏でる音はコクがあって柔らかで本当に良かった

自分には好きなピアニストの音と苦手なピニストの音がある
(演奏ではなくピアノ自体の音)
嫌いなのはリヒテル、アシュケナージ、ホロヴィッツ系の音が苦手だ
いずれも大家の評価のある有名な演奏家で
よく響いて迫力があって、、すごい音だなと思えてもどうも好きになれない
(これらの人はロシアのピアノの音なのだろうか)

逆に好きなのはクラウディオ・アラウの深々とした余裕のある音
バックハウスの大きく掴んであっさりと一音一音をくっきり出すも悪くない

有名だがさほど好きではないのがポリーニ
バリバリ弾いてすごいなとは思うが、何かを考えさせるような音ではない
(それでも最新録音のは良い音色だったが)
バリバリ弾ききっているがロシア系の鉄弦を鳴らすようなのとは違って
木の楽器を鳴らしている印象を持つ

ちょっと前まで好きだったり違和感を持ったりしたのがグレン・グールド
パラパラとスタカートされているような一音一音がくっきりした独特の音で
最初は面白い、、そのうち孤独でしんどい、、それからこういうのもありか
と感じ方も変化してきている

これらはレコードが聴けない今、手持ちのCDを聴いて再確認したこと
やっぱり相性というのはあるものだ
好き嫌いくらいは、巷の評判より自分の耳を信用していきたいものだ


コメント
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