最近ミステリーを含めて小説を読んでいない
ちょっとばかり小難しい本ばかりを選んでいて頭が固くなりそうで
ストレスも溜まっているかもしれない
ということで、GWくらいは気分転換に小説を読むことにしようと考えた
ちょうど今日は夜に宗次ホールでイエルク・デームスのピアノ・リサイタルがある
往復のJR内ではしっかり読めるからと本棚から選んだのが
三島由紀夫の4部作「豊饒の海」の第一作「春の雪」
これは大学1年の時に読んだがそれ以来読んでいない
例のごとく、悲しいくらい内容を覚えていないが一つだけ覚えていることは
「トーマス・マンのような人工的な作り物っぽい」という印象だ
今読めばその淀みのない流麗な文体はそれだけで才能を感じさせて
気にいるかもしれない
(いや、やっぱり気に入らないかもしれない)
ヴァーグナーの「ニーベルングの指環」に匹敵する4部作
この機会に一気に読むのも贅沢な時間の使い方かもしれない
ところで、この本の値段680円
現代の感覚からすると信じられないほど安い
そうだ、このシリーズで一番気に入っていたのは本の装丁だ
春の雪はピンク、奔馬は黒、暁の寺は赤、天人五衰は青の内容を暗示させるような
表紙と裏表紙、それにそれを包むカバーも雰囲気がある
三島由紀夫は結局ノーベル賞を取れず、
川端康成がその名誉を得ることになったが、
「人工物ぽい」と言う印象が、取れなかった要因ではないか、、、
などと勝手に思ったりして、、
JRの行き帰り、さて根気よく読み続けられるか、、、、