駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

診療報酬マイナス改定

2021年12月24日 | 政治経済
             

   来年度四月からの診療報酬がマイナス0.94%と報じられている。医療価格というのは公定で医療機関が自主的に決められるわけではなく、国が初診料はいくら、胸部レントゲン写真はいくらと決めている。そのため診療報酬がマイナス0.94%となれば同じ患者数であればそのまま減収となる。
 県や国の統計的なデータは知らないが、医師会の情報では新型コロナの影響で多くの医療機関は受診患者数が減少している。そのためマイナス改定はダブルパンチとなる。減っている理由として、当初医療機関で新型コロナに感染するのではないかという恐れがあって受診抑制したのが、軽症なら医院を受診しなくても困らない、長期処方でも支障を感じないなどということがあり、そのまま常態化したのではないかと見られる。医療費を支払う側としては医療費が下がり好都合?かもしれないが、受診抑制したために重症化した症例もあると思われるので、不利益を被った患者さんも居ると思われる。医療では大っぴらに議論しにくいところがあるが、費用対効果を考えた新しい診療体制が必要と考える。
 医療費が下がり報酬が減るのは勿論困るけれども、他の業種(製造業、サービス業、流通業、農業・・)との釣り合いもあるし、他に必要な予算配分(軍事費は駄目)があれば受け入れざるを得ない。国に決定権があり絞りやすいからという理由としたら、危険なコロナを診ているのに報酬を減らすのは言語道断と反撃したい。
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