駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

だんだんわかってきた?

2017年03月15日 | 政治経済

            

 高齢になるといろんなことへの興味が薄れてゆく、人によって残る興味は異なるだろうが、私の場合は相対的に政治への関心が強くなった。六十年安保十年遅れの世代でつかず離れずの位置にいたせいか、政治に無関心にはなれない。そうして還暦を過ぎて十年ばかり政治世界を見てきて、なんと出鱈目で戦術溢れる世界なのだろうと思うようになった。半世紀前の学生には純真で空想とも思える理念理想に燃え、自分の利害を度外視して突き進む若者も多かった。

 そんなものは麻疹に過ぎないと嘯いて退ける向きには同意しがたいが、では何だったのかと問われてもうまく説明できずもどかしい。懐かしい気恥ずかしいような言葉を持ち出せば、総括できていない。できないのかもしれない。しばらく前にそうした試みがあったと記憶するが薄っぺらい報告で、総括と呼べるものではなかった。

 安倍首相を見ていると優れた役者で言葉でまやかし、立ち回る戦術で成果を上げてきたように見える。残念ながらここにきて野望を躓かせかねない愛弟子の大根役者の若年性記憶喪失、放し飼い妻の無責任で窮地に立っているように見える。どうしてこんなことが国政の根幹を揺るがすのかと言いたくなるが、畢竟それはそうした戦術で国の根幹にかかわる問題を運んできたからだろう。

 微かにではあるが目に染みた経験のある私は何とも釈然としない。

コメント
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