夫婦揃って通院されている患者さんは多い。三つパターンがあるのだが、先日新しいパターンが出てきた。第一は別々に受信する。第二は夫が先に入る。第三は妻が先に入る。比較的お元気な間は別々に受診されるカップルが多く、ご夫婦と気付かないこともある。一緒に受診される場合は夫が先か妻が先は意外なことに、ほぼ五分五分で夫が先とは限らない。
先日、今までは別々に受診されていたのだがご主人が八十になったせいか、一緒に来られた夫婦があった。面白いことにご主人が並んでじゃあ恥ずかしいからと間に知らない患者さんを挟むように診察券を出された。こちらの手違いかと思ったらわざと離したと言われた。別に人三化け七の奥様でもなく、お似合いにご夫婦なのに面白い。まあ人三化け七でも八十にもなれば馴化するというか何をいまさらと並んで受診されると思うのだが、間に他人を挟まないと恥ずかしいとは、なんというかナイーブな爺さんだ。これは夫婦善哉ではなく夫婦サンドイッチだと思った。
