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昭和のプロレス:救世主、現る

2022-12-09 06:29:39 | 日記
半年に3回

「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役になり切れなかった脇役達
を振り返っています。
今週登場するのは「巨鯨キングコング・バンディ」、初来日から僅か半年
の間に続けざまに3回も来日した逸材でした。
 バンディが初来日した1985年は新日本プロレスのマットは荒れに
荒れていました。
前田や長州を核にしたグループが脱退し、残った日本勢は猪木と坂口と
藤波ら僅か。
 頼みの綱の外人勢も前年暮れにキッドとスミスの人気チームが全日に移籍。
リングの華やかさがすっかり消えていました。

 そこで画策したのが「まだ見ぬ強豪」を招聘すること。
82年に行われた鉄の爪エリックの引退試合の相手を務め、日本でも
おおいに注目されたバンディを呼ぶことにしたのでした。
 新春黄金シリーズに193cm202kgの超ヘビー級の体格で、スキン
ヘッドに両ショルダーのタイツ姿で登場。
 初仕事となったのは1月30日の6人タッグ、ここで猪木をピンフォール
してしまいます。
 2月1日はホーガンと一騎打ちを行い、フェンスの外に投げ飛ばして
反則負け。
シリーズ終盤には猪木と賞金を懸けたボディスラム・マッチを2連戦して
話題を振りまきます。
 5月にはIWGP&WWFチャンピオンシリーズに再来日。
6月にはバーニングスピリットインサマーに連続出場。
注目度の高さを伺わせました。

半分近く出場

 85年前半のテレビ中継はバンディの出番が目立ちます。
1月11日には猪木とのタッグ戦、18日は坂口とのシングル戦、25日
には同じく藤波戦、2月1日はホーガン戦、8日と15日の両日は猪木
との一騎打ちが放送されました。
 5月にも13日にタッグ戦、31日には6人タッグで登場しています。
7月の中継も壮観です。
5日には猪木とのタッグマッチ、12日にも同様にタッグでの猪木戦。
19日にはブロディと組んで猪木坂口の最強コンビと当たり、翌26日
にもブロディとのタッグで猪木藤波組と闘っています。
 1月から7月までの毎週金曜、合計30回の放送で12回と半分近くの
回に登場しています。
 荒涼とした新日マットに救世主降臨を思わせました。

 ところが4月に全日から引き抜かれたブルーザー・ブロディが、その
存在を誇示し始めます。
徐々に力を発揮していくバンディに対し、他団体でエースを張っていた
ブロディの動きは刺激的です。
ファンの関心は当然そちらに移ります。
 新日の救世主かと思われたバンディの立ち位置は、すぐさまブロディに
とって代わられてしまいました。
3回目の来日以降バンディは日本マットに上がっていません。

コメント
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