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身近な生き物:仮説の証明

2022-12-14 06:29:49 | 日記
虫捕り親子

 2022年はタマムシの当たり年、そんな仮説を立てました。
「当たり年」とは夏に活動していたタマムシの個体数が例年より多かった、
という私の印象。
根拠となるのが目撃例の増加です。
 毎日歩く森林公園でタマムシが生息している気配は以前から感じては
いましたが、そこは警戒心の強い相手。
そうそう簡単に姿は見せません。
 3年前までは遊歩道に転がる死骸を年に3回ほど見るだけでした。
去年になると死骸の目撃は3回でしたが、飛翔する個体を2回目視確認
できました。
今年の夏はそれが10回近くありました。
 それ程早く飛ぶ相手ではないけれど、追い回せば次第に上空に舞い
上がってしまいます。
いい大人が虫を追いかけて、この夏は結構な汗をかきました。

 自分の間隔だけの仮説では心もとないけれど、タマムシを追いかける
いい大人が私以外にもいたのです。
 5カ月前のことでした。
捕虫網を手にして遊歩道を歩く親子3人に会いました。
昆虫採集に勤しむ親子となれば、普通は小学生の子供におとうさんと
おかあさん。
ところがこの3人、最年少が30前後とお見受けする娘さんで、ご両親
は私と同年配に見えました。
 手にした捕虫網も普通ではありません。
棒を継ぎ足したのでしょうが、柄が常識外れに長いのです。
優に10メートルを超える道具を梢の周りで振り回していたので、好奇心
から声を掛けてしまいました。
 すると「あのきれいな姿を妻や娘に見せたくて捕まえに来た。
今年は目にする機会がやたらと多いので」
70ちょっと前風の旦那さんがそう語ってくれました。
 狙いは宝石の様に輝くヤマトタマムシと聞いて、私の仮説は更に本物
ぽくなったのでした。

謎の生態

 生き物の個体数が増えるためには適した環境が必要です。
ではタマムシが好む環境とは、そう考えてはたと悩みました。
何を食べてどんな暮らしをしているのか、全く何も知らないのです。
当たり年などとぶち上げながら恥ずかしい話です。
 <夏に樹皮の割れ目などに産卵。
20日程で孵化した幼虫は朽ち木に潜り込んでそれを食べて育つ。
脱皮を繰り返し真っ白なサナギになり、頭の方から徐々に色が付いてくる。
40数日を経て羽化して成虫となるとエノキやケヤキなどの葉を食べる。>

 タマムシの生態には謎が多いのだとか。
<幼虫は普通樹の中で3年過ごすが、環境の違いにより5年の場合も
1年の場合もある。>(引用はいずれも タマムシ一筋30年 より)
 その理由は不明だそうですが、この夏が羽化しやすい環境だったのかも
しれません。
 それを目にしたオヤジが立てた仮説はもしかして。
そんな仮説が成り立ちそうな気配です。

コメント
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