tamiのブログ

このブログ・・・妄想ー空想大好きな私が、勝手に楽しんで・・・勝手に文字にしています。ボロボロですが(笑)

two eye44

2016-12-09 07:59:28 | two eye
部屋を出たアヤノが、ヨシダへ連絡をとる・・・
『(笑)おはようございます。何かありましたか?』
『おはよ(笑)起こしたんだね・・・ごめんね』
『大丈夫です。まだ休まれてますが起こしますか?』

『いいの(笑)少し旅行に行ってきてもいい?
というか、出ちゃった(笑)』
『どちらへ・・・レン・・・』
『もちろん一緒よ。まだ戻れないでしょ? しかも、今居たマンションも(笑)名前も住所も分かんなくて戻れないや・・・・』

『ハヤトの下は居ませんでしたか?』
『ん?見てない・・・ごめんね、時間が・・・・ついたら掛け直すね。
本当にごめんね、大丈夫だから心配は止めて。私についた子は運が悪かっただけよ偶然が重なってただけ。
だから守ってね・・・たぶんお昼位にはかけられるから』

『表だった行動はダメですからね?こちらは後少しです・・・
サク兄貴にはメールでもいいから、連絡を頼みます・・・我らの為に・・・』
『了解(笑)、まって行くから!』
じゃーねと慌て電話をきるとアヤノは走り出した。




ショッピングモールの子供広場だった事にレンは驚きアヤノを眺めていたが、そのアヤノは誰かを探しながら歩いていた。

何と声をかけるか迷うレン・・・黙って着いてきてと言われ、辺りを探りながら行動はしていた。

いつもなら気づくモノは構わないアヤノの今の強さに驚きながら隣を歩いていた。

ベンチで休憩をするアヤノ・・・隣へ座らせて通路との仕切りを挟んで中を覗いた。

楽し気に遊ぶ子供たちがいた・・・それでも目の前に居る子達は、回りの子供より小さな子だった。

やっと歩ける子・・・バランスを取りながら笑って歩く子・・・真剣に母へ抱きつきたい一心で歩く子・・・

頭に王冠を被り、自分の思う先へ歩ける楽しさを知らずに前へと よちよち歩く子に笑み返した。

『レイナちゃん(笑)可愛いよね』
笑みながら呟くアヤノに驚いた・・・今、何と言ったのか・・・聞き止められなかった。
『 ・・・』

『(笑)久しぶり!ミナさん!』
アヤノは優しく笑み、可愛い服を着てフリルがついたスカートを揺らす小さな女の子と、その子と手を繋ぐ母親を眺めた。

「ミ、 ・・・・ミナ?」
小さな囁きに笑むアヤノも笑み返した。
友人なのだろう母親達が、ミナへ声をかけた。
子供をアヤノに預けると、待っていた友人らに話をしに行った。

『ほら(笑)目はレンに似てるね・・・』
「視、視えてんのか?」
目が合うレンの呟き・・・子供はアヤノではなくレンに微笑んでいたのだ。
『小さな子は微かに視れるって聞いた事がある(笑)だからかな・・・』

向こうではアヤノは誰かという会話が聞こえていたが、構わずに昔の知り合いとだけ言っていた。
父親の姉と言い替えた事にレンが驚いて泣き出した。

悲し気な目で子は、レンの手に触れた・・・・涙を払い笑いかけるレンに、笑み返した姿に優しく笑み・・・繋げた手を撫でた。

そっとキスをするレン・・・・手足を動かして嬉しそうにアヤノを眺めていた。
『ま(笑)』
『レイナちゃん(笑)、優しい女の子になりなさいね。ママと幸せーって笑ってね・・・』

聞き入るようにアヤノを眺め・・・レンに微笑んだ。


そっとレイナを柵の向こうへ移したアヤノ・・・頑張って自分で立ち上がるが、尻餅をつき笑いながら眺めた。

手を叩き見上げていた子に、レンが手を伸ばす・・・・笑むレイナは笑みながら捕まえようとした。
少しずつ歩くが、レンを通り過ぎたレイナに涙をこぼし項垂れたレンだった。

仕方ないよなと自分に笑むレン・・・・子の歩みを伸ばすべく、少しずつ離れる。
ミナが気づく・・・・レイナは笑み楽し気に前へ歩いていたのだ。

アヤノを見た・・・・レイナの前を見て笑ってきたのだ・・・レンと会えたのだと悟り嬉しくて泣きたいのを我慢してレイナを眺めた。


『ミナ(笑)元気そうだ・・・』
アヤノの後ろから彼女へ声をかける人を見上げ驚いていた。
頭を下げてから、近くへ歩いてきたミナはアヤノへも ありがとうと礼を言った。

後ろに控えたヨシダが、サクヤへ何かを手渡した。
それをミナへ渡す・・・・
『レンの退職金(笑)、かき集めて持ってきたから使え・・・』
『で、でも・・・』
『お前にじゃねーよ、レンのガキにだ!間違えんな』
『 ・・・・』
押し黙るミナ・・・・普通の人達には見えず不安なミナの友人達もいた。

『警護の仕事をしてたレンの退職金だからな(笑)ミナ、レンのガキを頼んだ・・・・』
『はい・・・』
『(笑)雇い主って誤魔化せばいいのよ・・・・強くて守り通せたってね(笑)
これからも頑張ってね・・・・会わせてくれて、ありがとう(笑)

帰るね、お友達が電話しそうだから・・・・・』
優しい声音だったアヤノに笑み、頭を下げてミナは礼を言った。
『しっかり育てます(笑)レンに似て優しい女の子です。仕草も不思議と似てて(笑)毎日が楽しいんです・・・』

ふと眺めるアヤノ・・・・
『レイナちゃんにキスし過ぎ(笑)、可笑しくてレンに笑ってるの・・・
初キスがレンだといいけど(笑)』

『アヤノ、行くぞ。マジで警察に電話しそうだ・・・』
『兄貴(笑)先に戻りましょう・・・』
レンに別れの時間をと、サクヤを促すヨシダの声にため息をして ミナの頭を撫でて離れて行った。

『なんか丸くなってますけど・・・』
『(笑)しっ・・・・聞こえたらヤバイ・・・』
アハハと笑うアヤノに笑み返したミナ・・・・二人でレイナを見つめた。

『また・・・・来てくれますか?』
『 ・・・・』
答えずに苦笑いをするアヤノ・・・

「好きなヤツが現れたら・・・レイナごと愛してくれるなら幸せになれ(笑)
それで俺は安心出来るからな・・・」
小さな囁きに笑むアヤノは、ミナへ呟く・・・・

『今は考えはないかもしれないけど・・・・(笑)だけど、いつか貴女になら素敵な人が現れる・・・
レンの為に(笑)レイナちゃんの為に・・・・何より自分が幸せになる為に生きて・・・』
泣きそうなミナを優しく抱き締めたアヤノ・・・・

『頻繁にはムリ(笑)、お友達が貴女を心配してる。
私でも怖いのか近寄れないの・・・・時々(笑)レンを見かけたら、会いに行けと伝えるね・・・・』
『なら、教えて・・・』

『(笑)それはレイナちゃんが困るでしょ・・・・二人の幸せがレンの想いでもある(笑)
幸せを願ってるね・・・さよなら(笑)』
そっと離れたアヤノは、ミナの友達だろう人へ笑み頭を下げて頼んだという気持ちをこめた。

『レイナちゃん(笑)素敵な女の子になりなさいね・・・バイバイね(笑)』
笑み返すレイナの笑みに、ミナは改めて礼をした。
友人達がミナの背を優しく撫でた。

『パ!』
叫ぶレイナの笑み・・・・離れていくアヤノへ感謝して見送った。





『(笑)ミナさんの居場所・・・知ってたの?』
『調べた(笑)、会いに行くってあったから・・・・』
「ありがとうございました・・・」
『(笑)レンが、ありがとうって・・・』
『いいんだ(笑)本当なら・・・レンがガキを連れて来て・・・俺は会えたはずだ。
(笑)その度に渡せたはずのモノを手渡しただけだ・・・・』

『泣いて喜んでる(笑)』
『いいから、どっかに居るヨシダと叫んでこい・・・』
はいと返事したレンはアヤノに微笑んで部屋から出て行った。

『 ・・・・手を止めてない?』
『ねーよ(笑)、オヤジに手渡してきたからな・・・・』
『リョウコは今も大丈夫? あとから怖さは襲ってくるから・・・・
いっぱい・・・・謝んなきゃ・・・』
サクヤへ腕を回して、すまなそうに呟くアヤノを優しく包む彼は口を引き苦笑いをした。




『何で今日にした?』
『レンの誕生日なの(笑)』
『プレゼントか・・・・』
そうだと頷くアヤノにキスをした。

『じきにカタがつく(笑)、一斉に隠れたから向こうは探しようがねーぞ(笑)
解決しねーで下へ寄越したからな、ちゃんと(笑)けじめは済まして貰わねーとな・・・・』

『無事で良かった・・・・』
アヤノの呟き・・・・今回の事かと苦笑いをしていたが、それは自分の事と気づく・・・・サクヤが怪我はしていないのかとアヤノが触れながら言っていたからだ。

彼女を捕まえて口付けをした・・・・自分の存在が安心させる事と思えた。
愛してると囁き彼女を求める・・・
ビクつき驚くアヤノを眺め・・・・彼へ視線を向けなおした。

『アヤノ・・・・ホッとけよ・・・レンが弾くんだろ?』
霊の存在に気づいたサクヤの呟きに、小さく頷くアヤノへ唇で塞いだ。

それはアヤノの全てへ唇を落としていった・・・・
焦り・・・照れ・・・苦笑いをするアヤノへ笑みながらも優しく包むサクヤだった。
離されず・・・震え弾けても構わずに襲い込むサクヤだ・・・何度力尽きてもアヤノから離れなかった。

身を重ね抱き込むアヤノに笑み返したサクヤ・・・・
『イクなって(笑)言ったよな・・・』
『む、むり・・・・』
『(笑)ジムに通うか?』
『な・・・なんで・・・』
『体力作り(笑)』
『 ・・・遠慮しとく・・・離れ・・・』
静かに押し黙るアヤノに、サクヤが笑み返した・・・

『そ(笑)アヤノが離さねーの。マジで気持ち良すぎ・・・っ!』
彼女の身へもたれたサクヤの顔を抱き止める・・・・
優しく揺らすサクヤへ囁いた・・・

『煽んな(笑)』
『サク・・・・(笑)』
『俺も愛してるぞ(笑)』
その瞬間に呟くアヤノの声で、サクヤは焦る・・・・無意識にだろう自分の名は、彼女の想いごと自分へ染み込むように流れ聞こえてくるのだ。

揺れに重なる息遣いさえ彼女から奪いたくなるほどに絡ませる・・・
タケルの言葉を思い出した・・・アヤノの声音を求めた自分だったのかと・・・

それだけじゃないと気づくサクヤだった。
互いに強くさせる想いごと、アヤノを愛してるのだと・・・彼女と居る幸せを選んだ自分を誉めた。

アヤノがキスをした・・・・・笑み返したサクヤへ微笑んで、彼の首へ触れたアヤノは口付けをした。
熱い互いの息・・・・合わせた額・・・見つめ合う視線に笑みあった。

声にしなくても分かる愛してるという囁きに浸る・・・
離れない唇に笑むアヤノがいた・・・絡ませていくサクヤへ答える・・・

互いを落とす・・・・浸り・・・沈みこんでいく・・・優しい二人の手が重なり・・・深みへと誘うように落ちていった。



『暇だから来たのに・・・・』
『抱き込まれてるから、剥がしようもないわね・・・』
『見馴れちゃって、恥ずかしさも飛んじゃった・・・』
『ほんとねぇ・・・・救いは掛け布団は乱れてない事よね(笑)』
『そっと離したら起きないかもよ?』

『そこで話してるんだ!起きるだろ! 起こしに来んな、全部売り飛ばすぞ!』
『 ・・・・・アヤノと一緒ならいいけど?』
『(笑)アヤノ以外だ。ナナ、何処がいい?』
声音の凄さにナナが素早く立ち上がった・・・・
『トモと遊んでこい・・・』
『 ・・・分かった』


離れて行った事に可笑しくて笑うサクヤだった。
呆れた ため息は何重にもあった・・・・何でだと頭をあげたサクヤと彼らは目が合った。

『惚けんな(笑)』
『(笑)落とされ過ぎだ!』
『ホッとけよ・・・眠いだろ・・・』
『サク(笑)適度って言葉の意味を理解しろよ・・・』
『 ・・・・気を付けて出ろよ』

完全じゃないと言うサクヤに苦笑いをして頷くレント達・・・・出ろと促され笑いを堪えて諦めた。
『ヨシダにも言っとけ、遊んで来いってな・・・』
布団の中から 呟くサクヤの声に笑む・・・


『サク・・・物凄く恥ずかしい・・・』
『今更?』
『ん? ・・・・・・』
『真っ赤だぞ(笑)』
今まで爆睡していた事で知らなかったアヤノが初めて気づいた。

『やだぁ・・・・』
小さな囁きに笑む・・・抱き込んで笑うサクヤに皆も笑い出した。
その声に全員の声だったと、サクヤへ抱き着いて身を隠すように顔を埋めた。
『アヤノ(笑)それは俺を煽ってんのか?』

えっ!と素早く離れようとした彼女を抱き込んだ。
『する?』
『しない!』
『寝る?』
『睡眠を取ります・・・一人で・・・』
両手を彼へ見せて抵抗するアヤノに微笑んで見つめた。

サクヤの後ろへ急に現れた人達に驚いて身構えたアヤノ・・・・驚き過ぎて焦るように顔を引きつらせていた。
『誰が来た?』
怒りを抑えアヤノを眺め呟いたサクヤだった・・・

『半黒龍・・・・』
『だけ?』
『お祖父ちゃん達と・・・』
『 ・・・ジジィ!、何でアヤノをビビらせる事をすんだよ・・・』
「(笑)楽しくてぇ。真似て見たかったのよぉ・・・」

『お、おまい・・・・雷神さん、真似は止めて・・・・』
『ん? アヤノを鍛えてんのか?』
『なんで?』
『咄嗟のブレを消す・・・・ため?』
『何でサクが知ってるの?』
『お前の兄貴に聞いたから(笑)
だけどなぁ、このタイミングは止めろや・・・・』
「これで襲われんだろ(笑)」
金龍が笑みながら呟くと、風神と雷神も笑み頷くが・・・・レンが項垂れながらも静かに引き離すように諭した。

「兄貴は関係ないっす(笑)、アヤノが可哀想だから視界から離れて下さいよ・・・・」
何でだと振り向くと・・・・・サクヤは構わずにアヤノへ口付けていた。

少しずつ笑いに代わるアヤノを眺める・・・・
『ジジィどもが小突いてんのか?』
笑いながらアヤノへ呟くと、頷くアヤノに笑み返した。

「サクを乗っ取る術を学ぶか?」
『で、出来るの?』
驚いたアヤノが金龍に聞いた・・・何だとサクヤはアヤノの顎を押さえ目を合わせた。

『サクの体に入り込む術を習ってくるって・・・』
『出来んのか?』
『知らない』
『 ・・・・それをするなら、消える覚悟で来いよ・・・・
俺は別の方法をタケルから聞き出すからな・・・・』
『サク・・・声が怖い・・・』

今まで聞いた事もない怒気を帯びた声音だった・・・・不安そうにサクヤへ抱きついたアヤノを抱き締めた。
『護りだろうが関係ねぇ・・・・』
そう呟くサクヤが、頭まで布団を引き上げた・・・

驚いて彼を眺めたアヤノへ、優しい眼差しで笑むサクヤの顔があった。
そっと頬へ触れるアヤノもいた。

二人の唇が重なる・・・・触れてくる彼の手を押さえ苦笑いをした。
『お前の中にある俺が騒いでるだろ(笑) それは布団の中だから熱くて赤いのか?』
真っ赤な顔になったアヤノに微笑んで口付けたサクヤの呟き・・・・

『意地悪ね(笑)』
『(笑)アヤノ』
『愛してるってサクの中から聞こえてない?』
聞こえると笑むサクヤが絡ませていく・・・・ドアの閉まる音がした。

驚いた顔のアヤノに笑むと優しく襲い始めたサクヤだった。