こずくな生活

写真付きで山暮らし

我家を支配する者

2008年05月31日 | 引っ越し前
夜半から雨が降り続いていた。叱られてもかまわないと散歩をサボることに決めた。6月になろうとしているのに、外に出て息をフーと吐くと透明なアルコールを含んだ空気が白くなった。4月連休前のような冷たい雨だ。これも異常気象なのだろうか?
例年と比較して、今年は蜂(特にスズメバチ)の現れるのが早い気がする。今朝、布団の温かみを感じていたら、「お父さん蜂!」と甲高い声で部屋を出てみると、明かりのついた電気の傘と「スズメバチ」が格闘していた。鳥の「アカハラ」の声があまり聞こえてこない。「山ツツジ」が花を多くつけている。それから何といっても寒暖の変化が激しいことだ。季節を嘘発見器にかけると、昔はなかなか見破れなかったが、今はすぐにばれてしまう。それだけ奥ゆかしさが無くなり、全てが表面的に単純化してきたのだろうか?

          
昨年、結婚してから初めて「除湿機」を購入した。家が木々に取り囲まれているので、葉が出揃うと水分に支配される。ノックもしないで勝手に霧のように緑色が家の内部に進入して来て、秋が来なければ何もかもがずーと永久的に緑に染められてしまう。

       
      我家を支配しようとしている「緑」


墨絵

2008年05月30日 | 引っ越し前
朝5時、玄関のふくろう温度計は「ホー、ホー」と鳴かないで黙って10度Cを知らせていた。しかし、実のところ少し元気のいい風が吹いていたので体感温度は5度Cぐらいの感じを受けた。その風を利用して、新緑の淡い柔らかい葉と違って色の濃さを深くした葉はどっしりと重みを含んだ大人の音を奏でていた。
いつもの場所での眺望は、稜線が碧くっきりとしていて、雲が一定の高度を保って漂っていた。何ともいえない、まるで墨絵のような世界をかもしだしていた。しばらくの間全身で眺め浸ってから散歩を続けた。

  



太陽と雲のお陰で、久方ぶりに原色のような明るい色を多く使わなくても、淡い少ない色で何ともいえない引き込まれる絵を描くことが出来た。






迷曲誕生

2008年05月29日 | 引っ越し前
朝5時の雨は夜中に目がさめたような強い雨音ではなかったので、ちょっと悩んでから思い切ってポンチョをかぶり外に足を踏み出した。こんな雨の中を歩くのは何年ぶりだろう。単独で戸隠山に登って降りるとき急に雨が降り出し樹林帯の中を歩いた以来の気がする。
今日は木々の葉・地面・大きく開いたフキと水芭蕉の葉・家から落ちる雨音が、ずーと止むことなく移動とともにその音色を変えながらベースとなっている。それに、小鳥の鳴声やときおり吹き感じる風、さらに散歩同伴者の長靴の雨をはじく音と、密かに音楽に浸っている気分を裂く声高の話し声がアクセントとなって曲をおりなしている。迷曲が生まれそうだ!

        
                いつもの場所


               意外と雨の散歩は気分がいい

           
本日の肴(自家製の「アサツキ」と「山ウド」「ギボシ」のおひたし)  イタリアから持ってきたハーブ「ロケット」の種が成長し、冬も越し飯綱で育っている。








観天望気

2008年05月28日 | 引っ越し前
今朝の太陽の輪郭はくっきりとしていなくぼんやりとしていた。経験上、こういう姿は天気が悪化していく兆候を示している。21年もここに住んでいると自分なりきの観天望気が頭の中にできてくる。季節や天候の変化を生物に接することにより、ほんのちょっぴりだが無意識に自然と感じることが出来てきているようだ。時々思うのだが、もし、人が一人すっ裸で自然の中に置かれたら生きていくことが可能なのだろうかと。便利さを一つ得ることにより、本来持っている能力を一つ失っていて、それさえも気づかなくなっているのではなかろうか?

      
      大きな隕石が大気圏に突入してきているような

           
ブルーベリーの花に「くまん蜂」が。子供の頃残酷かもしれないが、時には刺されながらも「くまん蜂」を素手で捕まえ、胴体をちぎってお腹の中の蜜を吸った。

  
        待っていてやっと咲くことができて、ブログにも載った。

風物詩

2008年05月27日 | 引っ越し前
雲が平らなかたまりとなって太陽を隠すように北から南へ流れてきた。ほとんどの木々の葉は両手を左右に思いっきり広げ、もうそれ以上は無理なようだ。春がそろそろ終焉を迎えようとしている。スキー場に人影が見えた。まだ5時過ぎだというのに。テンポよく右から左、左から右へとジグザグに登っていた。その動きを観て判断するにかなりの山菜採り名人のようだ。これから、土日祝ともなるとワラビを求め大勢の老若男女がリフトでなく、自らの足で斜面を上り下りする風物詩となる。

    
              今朝のお気に入り場所

    
ワラビ採り、自分達も毎日散歩の度に一掴みの恵みを戴いている。塵も積もれば何とかだ。

    
          我家の前が大分賑やかになってきた。