575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

枇杷食めば佛のやうな種ころり   亜子

2017年07月26日 | Weblog
この句、私が差し上げた枇杷を詠んだ句だそうです。
枇杷の種は果肉に比べて大きすぎると思います。
枇杷の身になってみれば、大切なのは種。
果肉は、いわばお駄賃ですから、小さいほうが良いのでしょう。
人間は誰も、もっと小さかったら・・・思うものらしいですね。

  邪魔なれば暇出されたる枇杷の種  中原道夫

種が転がったり弾んだりするのを詠んだ句もあります。

  枇杷の種はずみころがる海の家  桜井博道

  枇杷の種弾みて富士の山開き  飯田龍太

種が弾んで富士山の山開きが始まったという展開も面白いですね。

亜子さんのように種から仏様を連想する句は知りません。
仏のような種ころり。上手いですね。
決して種を邪魔ものとしていない。作者の人柄が感じ取れます。
種には薬効があり、焼酎に漬け込んだものが利用されてきたそうです。

こんな句があります。

  ふたまわり下の男と枇杷の種  池田澄子

年齢差の大きい男を枇杷の種と比較する発想・・・
主人公の女性(作者とは限りません)と
二回り下の男性との関係、どう読みます?  遅足





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