575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

夜の谷を行く   麗

2017-07-27 08:43:51 | Weblog
梅雨明けしてからもすっきりしないお天気が続きます。蒸し暑さも加わってかなりバテ気味です。
桐野夏生さんの「夜の谷を行く」という小説を読みました。

小説は1972年のあさま山荘事件が舞台となっています。連合赤軍の山岳ベースから脱走した女性が主人公。あの壮絶な事件から39年。5年間の服役を経て一人静かに過ごしている女性の元に一人のジャーナリストが話を聞きたいと現れます。

2011年、2月5日永田洋子が獄中で病死。そして東日本大震災がおこります。世間との接触をさけてひっそりと生きて来た彼女でしたが、忘れてしまいたい過去が次々と思い出されていきます。
結婚を控えた姪にも事件のことは秘密にしていましたが、ハワイでの海外挙式に参加すると、もしかするとアメリカ大使館への放火の疑いで再び逮捕されるかもとおそれて姪に本当のことを話すことに。。。

二度と会わないはずだった同士との再会。次第に女たちの連合赤軍の真実が明かされて行きます。


あさま山荘事件の時、私はまだ小学一年生でした。
詳しいことは全くわからなかったのですが、大人たちがテレビに釘付けになっていたこと。鉄球が打ち込まれた様子などをなんとなく覚えいます。

悲惨なリンチ殺人の背景には何があったのか?女性の嫉妬が引き起こした事件なのか?大人になった今でも理解できません。
閉鎖空間の恐ろしさと密告におびえる心理状態など。決して気持ちのいい小説ではありませんが、あの時代を象徴する事件の小説は、まさに「まさに夜の谷を行く」ような不気味さです。

蒸し暑い夏に、凍り付くような寒さの一冊はいかがでしょうか?麗子
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