575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

2022年 575の会②

2022年12月31日 | Weblog

今年投句いただいた自由題トップ賞の句です。

どの句も素晴らしく今も強く印象に残ります。勉強させていただいたと同時に味気ない日常をじんわり優しく包んでくれたり

迷ったときの指針を授けてくれました。

 

◆一月

 独り居の花一輪の淑気かな  亜子

◆二月

 読み終えぬページに残る寒さかな  晴代

◆三月

 啓蟄や花丸つけし退院日  麗子

◆四月

 すりおろすりんごの香り妻つつむ  遅足

 病める人わがままばかり春の昼  佐保子

 花筏自由と平和どこまでも  泉

◆五月

 白南風にましろき妻をとられけり  遅足・健太

◆六月

 青と黒空半分の走り梅雨  竹葉

 梅雨入りや全ての重み抱え込み  麗子

 捕らわれし兵の童顔梅雨寒し  亜子

◆七月

 夏の雲車椅子押し投票所  佐保子

◆八月

 病む君のわがまま残暑ながながし  竹葉

◆九月

 朝ごとの雲との対話秋涼し  亜子

◆十月

 香りナビ角を曲がれと金木犀  竹葉

◆十一月

 大泣きの保育カートや落葉道  郁子

◆十二月

 眠られぬ日々連なりて十二月  能登

 

 

2022年は一文字漢字「戦」が表すように、ソ連によるウクライナ侵攻が世界中に大きな課題をつきつけました。

平穏な暮らしがいかに脆く崩れ去ることか、恒久平和を維持するにはどれだけの努力が必要か。

答えどころか糸口さえみつからず、能登さんの句にあるように眠られぬ日々は年を越えても続いていきそうです。

それでも光をもとめて少しづつでも明るみのほうへ・・

諦めずに新年を迎えたいと思います。 一年間ありがとうございました。  郁子

 

 

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2022年 575の会① 

2022年12月30日 | Weblog

2022年もあと二日です。皆さまにとってどんな年でしたか。

三年ぶりの行動規制のない年末となりましたが、繰り返すコロナ感染拡大で自粛疲れの日々。

単調になりがちな暮らしではありましたが、唯一俳句が季節の色どりを追わせてくれたように思います。

一年を575の会の兼題で振り返り、最高得点の句とともにまとめてみました。

◆一月「寒雀」

 けんぱの輪残り遊ぶや寒雀  郁子

◆二月「春浅し」

 春浅き空にま白き昼の月  亜子

 底見せて流るる田川春浅し  千香子

◆三月「春苺」

 春場所のいちご横綱でかほっぺ  等

◆四月「長閑」

 長閑さや昭和の集う喫茶店  晴代

 長閑さやポテトチップス陽の香り  郁子

◆五月「青梅」

 再検査夫の手のひら実梅二個  竹葉

◆六月「紫陽花」

 静寂ごと白磁に生ける額紫陽花  郁子

◆七月「夏のスイーツ」

 一押しのたらず今あり心太  晴代

 青春にいささかの悔いシャーベット  亜子

◆八月「秋めく」

 秋めける雲は縦から横に伸び  等

◆九月「朝顔」

 亡き母の朝顔の種茶封筒  須美

◆十月「生姜」

 手に取れば握手のごとし新生姜  郁子

◆十一月「湯豆腐」

 湯豆腐やあみだくじめく鍋の罅  千香子

◆十二月「息白し」

 遠き日やおいかけてゆく息白し  遅足

 車椅子押すも座るも息白し  須美

  明日は自由題で一年を振り返ってみます。  郁子

 

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志士論議萩往還の息白し  結宇

2022年12月29日 | Weblog

「萩往還」という言葉を初めて聞きました。ネットで調べてみると、毛利氏が1604年に萩城築城後、参勤交代で江戸へ向かうお成道として開かれたとのこと。幕末には維新の志士たちが往来しました。山陰と山陽を結ぶ重要な道です。今も萩往還には一里塚や茶屋跡などが残り「歴史の道百選」にも選ばれています。

作者の結宇さんは、山口の毛利博物館を訪れたことがあるそうです。明治の建築とはいえ、当時の大名庭園の名残をしっかり持った邸宅が素晴らしかったとのこと。池や川を配しておりその広大さに驚かれたそうです。そして、その時に萩から東海道へ出るまでの道を訪ねられたそうです。結宇さんは歴史にお詳しいので、きっとこの道を駆け抜けた幕末の志士の息遣いに思いをはせられたのでしょう。

皆さんのコメントです。

須美さん:そうだったんだろうなと思える。

晴代さん:息は白いが胸の内は真っ赤だったことでしょう。

千香子さん:明治の若き志士たちの情熱、意気込みを感じます。

私もいただきました。冬場に長州藩の志士たちが萩の道を駆け抜け、幕末に至る議論を重ねた様子が想像できました。「息白し」という兼題で150年以上前の様子を詠まれたことに敬意を表します。

そういえば結宇さんは2018年8月の「流れ星」というお題で

     流れ星志士しかと踏む国境

という句も作っておられます。穏やかな結宇さんですが、どこか論議する志士にひかれる熱い思いをお持ちなのだと思いました。

年内の私のブログ担当は今日が最後です。なかなか皆様の句全部をご紹介できませんでしたが、今年もおつき合いいただきありがとうございました。

皆さまどうぞよいお年をお迎えください。麗子

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鼻の差のゴールや馬の息白し 亜子 

2022年12月26日 | Weblog

昨日行われた重賞レース有馬記念をご覧になったかたも多いのではないでしょうか。鼻の差ではなくダントツで三歳馬のイクイノックスが駆け抜けていったようです。(ごめんなさい。競馬は全く詳しくありません)

作者、亜子さんはご夫婦で競馬を見にいかれた経験をお持ちです。迫力あるでしょうね。映像がスローモーションで見えるようです。

暮れの風物詩ともいえる「有馬記念」は冬の季語なのですね。

 

麗子さん: 競馬場での一句。「鼻の差でゴールイン」と言う実況を聴くことがありますが、馬の息まで白いとは寒さの中の「有馬記念」でしょうか?私も動物の白い息を詠みたかったのですが実際に見たことがなく断念しました。

晴代さん: 大量の白い息でしょうね。

泉さん: 競馬場の光景がわかる。

 

 マスク生活では気づきにくくなりましたが、動物たちに白い息を感じることが多くなりました。

早朝、お散歩中の犬が可愛らしく白い息をはいているのを見ると「生きているんだなあ」と思ったりします。

 

 馬牧場鹿毛の若駒息白し 能登

カメラマンの作者ならではの「いのち」の描写ですね。

新しい年に向けての息吹を感じる一句だと思いました。 郁子

 

 

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なにがありなにがないのか八十年生きこし私秋の日に思ふ

2022年12月25日 | Weblog

中日新聞 中日歌壇掲載の年間優秀作品のなかから

佐保子さんの短歌(12月4日掲載)が佳作に選ばれました!

 なにがありなにがないのか八十年生きこし私秋の日に思ふ

575の会メンバーからも大絶賛でしたが、とても誇らしく嬉しく思います。

選者の小島ゆかり先生の総評として

「松田佐保子さんの作品、八十年という歳月こそこの歌の重み」とありました。

クリスマスの朝にふさわしい朗報です!!おめでとうございました。  郁子

 

 

 

 

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車椅子押すも座るも息白し  須美

2022年12月23日 | Weblog

こちらもたくさんの票が集まりトップ賞でした。

介護の経験をお持ちであれば実感をともなう句といえそうです。

 私も父の介護で何度か押しましたがなかなかの集中力と力が要ります。

ストッパーを外して「動くよ!」と声をかける。身構えた父の感触も伝わり本当に息を合わせるように動きだします。息が合うという点で見ればさすが長く連れ添った母、上手に父を運んでいたことを思い出します。寒い日ならばふたり仲良く白い息が出ていたにちがいありません。

 コメントです

結宇さん: どちらの人物の場合にも、大層な負担がかかるんでしょうね。 お大事に。

能登さん:ご苦労様です。

麗子さん: ⑪と迷いましたが、車椅子に乗る方も同じように寒い思いをしていることに共感してこちらをいただきました。

千香子さん: 押す人しか見ていなかったけど、座る人も大変なのだと気づかされました

亜子さん: ⑪と迷ったが、車椅子を押す人も乗る人も両方を17文字に巧みに入れたのでこちらを選びました。

 

⑪というのは同じく車椅子の句。

 息白し車いす押す手に力  千香子

 

遅足さんは両方の車椅子の句に票を入れました。

竹葉さんはとても鮮やかに景が浮かんだようで

 「寒い朝、道は濡れた坂道、さあ行くよ!と掛け声出して車椅子を押す姿が想像されました」

とコメントされました。

ちょうど今朝のよう・・クリスマス寒波襲来です。

みなさん!お気をつけて暖かくして乗り切りましょうね。   郁子

 

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遠き日やおいかけてゆく息白し  遅足

2022年12月22日 | Weblog

我らが宗匠、遅足さんの復活のトップ賞の句です。いつ頃、誰を、何を追いかけていたのでしょうか?具体的にはわかりませんが、私は幼き日の遅足さんの姿が見えるような気がしました。鬼ごっこの友達か、優しきお母さんの後ろ姿か。。。想像が膨らむ一句です。「遠き日や」で皆さんそれぞれ懐かしく、心にしみたようです。

竹葉さん:遠い日々よもう一度と懸命に追っていながら決して追いつかない、でも悲しい気分でなく「息白し」で表された追い求める激しさに共感しました。

能登さん:追いかけても追いつけない、切ない思いを感じます。

郁子さん:白い息の行方という視点が面白い。子どものときは未来が見えた。今はしみじみとした遠き日かもしれない。

晴代さん:何を追いかけたのか、、、  母を追いかけた幼い頃の思い出があります。

亜子さん:抽象的で焦点は定まらないが、遠き青春の日、何かを求めて追いかけて行く様子が映像として見える。

泉さん:すっかり年をとった感じがする。

佐保子さんも採られています。

 

話は変わりますが、私は今、ネットフリックスのドラマ「初恋」にはまっています。(満島ひかりと佐藤健主演)高校時代の初恋の話なのですが見た人は、それぞれ自分の初恋や当時の夢などを思い出し切なくなったり涙ぐんだり、、、北海道が舞台のドラマなので雪景色の中、若い二人の吐く息も白くて。。。遅足さんのこの俳句を見てこのドラマにぴったりと思ってしまいました。もしかしたら遅足さんの恋の思い出だったりして?佐保子さん、また聞いておいてくださいね(笑)麗子

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12月 「息白し」結果発表!

2022年12月21日 | Weblog

題詠「息白し」

  1. 遠き日やおいかけてゆく息白し  (遅足)竹葉 能登 佐保子 郁子 晴代 亜子 泉
  2. 息白し諸手しっかと募金箱 (晴代)須美 佐保子 亜子
  3. 野麦峠手に白き息吹きかけて   (佐保子)結宇 遅足
  4. 「愛してる。。。」ドラマの台詞息白し (麗子)能登
  5. 志士論議萩往還(ハギオウカン)の息白し (結宇)須美 麗子 晴代 千香子
  6. 鼻の差のゴールや馬の息白し (亜子)麗子 晴代 泉
  7. 馬牧場鹿毛の若駒息白し (能登)郁子
  8. 誰もいぬ公園の木々息白し (泉)竹葉 結宇 佐保子
  9. 息白しカゴに肉まんペダル漕ぐ (郁子)須美 千香子 泉
  10. 空仰ぐ朝一番は息白し (竹葉)
  11. 息白し車いす押す手に力 (千香子)竹葉 遅足
  12. 車椅子押すも座るも息白し (須美)結宇 能登 麗子 遅足 郁子 千香子 亜子

 

自由題

  1. 花びらのうすき泊夫藍(さふらん)赤き蕊(しべ)(佐保子)能登 郁子 泉
  2. 冬薔薇固き蕾の開く時 (麗子)遅足 千香子 亜子 泉
  3. 時雨来て楼門の二像と国分寺 (結宇)遅足 千香子
  4. 家計簿の数字きびしく年暮るる (亜子)遅足 晴代
  5. 冬越しの鉢の集いて忘年会 (郁子)結宇 佐保子
  6. 枯れ冬菊の茎小さき芽あおい葉 (千香子)須美 能登
  7. 落葉踏み栄矢場町歯医者へと (晴代)竹葉 佐保子 郁子
  8. 友と見る故郷の山雪温し (竹葉)結宇 須美 麗子 佐保子 郁子
  9. 空っ風自転車倒す駅舎前 (須美)千香子 泉
  10. 眠られぬ日々連なりて十二月 (能登)竹葉 結宇 須美 麗子 晴代 亜子
  11. ボール蹴る師走の涙夢破れ (泉)竹葉 能登 麗子 晴代 亜子

 

トップ賞は

題詠  遅足さん と 須美さん  

自由題  能登さん でした。おめでとうございます

 

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[息白し」句会の投句が揃いました。

2022年12月20日 | Weblog

年末らしい寒さとなりました。息も白くなりそうです。どうぞ暖かくしてお過ごしください。今年最後の句会です。どの句に票が集まるでしょうか?明日の結果をお楽しみに。

題詠「息白し」

①      遠き日やおいかけてゆく息白し  

②      息白し諸手しっかと募金箱 

③      野麦峠手に白き息吹きかけて   

④      「愛してる。。。」ドラマの台詞息白し 

⑤      志士論議萩往還(ハギオウカン)の息白し 

⑥      鼻の差のゴールや馬の息白し 

⑦      馬牧場鹿毛の若駒息白し 

⑧      誰もいぬ公園の木々息白し 

⑨      息白しカゴに肉まんペダル漕ぐ 

⑩      空仰ぐ朝一番は息白し 

⑪      息白し車いす押す手に力 

⑫      車椅子押すも座るも息白し 

 

自由題

①  花びらのうすき泊夫藍(さふらん)赤き蕊(しべ)

②      冬薔薇固き蕾の開く時 

③      時雨来て楼門の二像と国分寺 

④      家計簿の数字きびしく年暮るる  

⑤      冬越しの鉢の集いて忘年会 

⑥      枯れ冬菊の茎小さき芽あおい葉 

⑦      落葉踏み栄矢場町歯医者へと 

⑧      友と見る故郷の山雪温し 

⑨      空っ風自転車倒す駅舎前 

⑩      眠られぬ日々連なりて十二月 

⑪      ボール蹴る師走の涙夢破れ 

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秋日和城での勝負若き棋士  泉

2022年12月16日 | Weblog

この勝負は11月8・9日に福知山城で行われた「竜王戦」七番勝負の第4局です。

このお城対決で藤井五冠が広瀬八段を破り王手をかけました。このあと広瀬八段にひとつ勝ちを譲ったものの、

12月2・3日と指宿で行われた第6局で見事、初防衛を果たしたというのは記憶に新しいところです。。

作者は福知山のお隣である綾部が故郷です。コロナによる海外規制がとけてドイツからのお友達を福知山城にお連れしたのだそうですが、「ふーん・・」といまひとつ薄いリアクションであったという裏話を聞かせていただきました。(笑)

この句は遅足さん、佐保子さんもとっておられます。

千香子さんの

「敵、味方の戦いは盤の上のこと。平和な世の中であればこそ、いつまでもこの平和が続きますように」

というコメントに本当にその通りと思えました。勝負めし ご当地スイーツは?などと言っていられるのも平和だからこそですね。

 

 リフォームの床に増えたり木の葉髪  能登

千香子さん: あるあるという共感

 泉さん: 長年、住んでいた家をリフォームした。自分も家と同じように年をとっていく。

亜子さん:「リフォーム」と「木の葉髪」の取り合わせの妙。新しいピカピカの床に抜け落ちた髪の毛。リフォームの弾んだ気持ちと老いの複雑な気持ち。

俳諧美がある。

  

木の葉髪は初冬の季語。

夏の紫外線に痛めつけられた髪が晩秋から初冬にかけて抜け落ちることからですが

うちの夫の前ではNGワードです。

風流なようでいて余計に侘びしさが増すような・・・郁子

 

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北陸路トンネル毎に紅葉して  麗子

2022年12月15日 | Weblog

先月8日にこのブログでも書いた翡翠海岸への旅。東海北陸自動車道で富山に

入りました。東海北陸自動車道は全長184.8キロの高速道路。起点の愛知県一宮市から終点の富山県砺波市まで54個ものトンネルがあります。(下りは56個)最初のトンネルは権現山トンネルで標識の上に54分の1と分数で書かれておりどんどん分子が多くなり最後は54分の54でめでたく富山に入ります。54個ものトンネルをくぐる度に目の前に広がる山肌が色づき、どんどん色が赤くなって行く様を詠みたいと思いました。

いただいたコメントです。

結宇さん:丁度時期ですものね。 確かにトンネルは多いし。

郁子さん:トンネル毎にというのがよい。山間に分け入る電車の動きと車窓からの紅葉の見事さに感動する乗客が見える。

須美さん:

北陸路はたくさんのトンネルがあります。トンネルごとに紅葉してが良い。

晴代さん:秋らしい旅ですね。

亜子さん:車かバスでトンネルをくぐる。平易な優しい言葉で大きな景が詠めている。

竹葉さんにも採っていただきました。ありがとうございました。

さて、東海北陸自動車道では、旅の途中、必ず瓢ヶ岳SAでキムタクが絶賛の岐阜名物のベトコンラーメンを食べ、ひるがの高原SAでコーヒーブレイク。遠く白山までの景色を楽しみ記念撮影をします。

富山までの旅が気軽にできるようになったのもこの多くのトンネル工事をして下さった方のお蔭です。いつも感謝の気持ちを込めてトンネルをくぐっています。冬はチェーン規制でしばらく行けませんがまた翡翠探しに行きたいと思っています。         麗子

 

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機窓より富士全容の文化の日  佐保子

2022年12月13日 | Weblog

晴れの特異日でもある文化の日。飛行機の窓から富士山の全貌が見えるなんて、なんて素晴らしい文化の日でしょう。日本に生まれてよかったと思える一瞬ですね。新幹線でも東京に行く時富士山が見えると、何かいいことありそうな気がして気分が上がります。

すみさん:天候に恵まれると飛行機からは富士山の全容が見られて素晴らしいです。この句でパッとその光景が浮かびます。

亜子さん:◎の句。作者は飛行機に乗って上空から富士山をしっかり見ることができた。「「全容」という言葉がいい。「文化の日」と「富士山」との取り合わせがぴったり来る。

遅足さんも採られています。

奇しくも同じ文化の日を詠んだ晴代さんの句。

   文化の日読めても書けぬ字数増え

確かに。パソコンやスマートフォンの影響でますます漢字が書けなくなっています。

郁子さん:実感。川柳のようでもあり、また文化の日という季語が面白い。

千香子さん:あるあるという感じで 共感しました。

同じ文化の日を詠まれた佐保子さんも採られています。

「文化の日」は古くは明治節。1946年の11月3日に日本国憲法公布を記念して制定されました。新憲法の戦争放棄、文化国家建設を進める狙いのもとに制定されたとのこと。文化勲章の授与、芸術祭などが開かれます。

私も毎年、何か文化的なことをしたいと思い美術館に行ったりしていましたが、今年は汗ばむ陽気で洗濯に明け暮れてしまい

「シーツやら夏物洗う文化の日」となってしまいました。麗子

 

 

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大泣きの保育カートや落葉道  郁子

2022年12月09日 | Weblog

ただただ見たままの一句ですが たくさんの方がとってくださいました。

結宇さん: 保育カードというのが今一つ実感できないけど。 子供が身に着けてるところかな? 保母さんも大変ですね。 違ってたら、ごめんなさい。

能登さん: 何があったのか、気になるシーンを掬いあげた秀句。

須美さん: 何を泣いているのでしょう?かわいらしい光景です。

晴代さん: 保育士さんも大変。

泉さん:  落ち葉の中、可愛らしい子供たちの様子がわかる。

遅足さん、竹葉さんにも選んでいただきました。ありがとうございます。

 

この句の背景を補足するならば、場所は名古屋の官公庁街の並木道です。

いつもは殺風景な道が落葉のシーズンになると歩道に舞う落葉でヒールが埋まるほど。一斉に舞う木の葉の擦れ合う音はそのまま別世界に連れ去られそうな大きな音がします。そんな中、保育カート=お散歩カートとも呼ばれる 幼児・園児を安全に移動させる大型の乳母車を保育士さんがひとりでひいていくのを見かけました。乗っているは幼児6人ほど。泣き声は最初ひとりのようでしたが、次第に声が重なり。。ついには全員が全力で泣いてしまいました。

喧嘩でもしたのでしょうか。保育士さんに叱られたのでしょうか。

それとも風情ある落葉の光景は、幼い子から見ると感傷を通り越してこの上なく悲しい?怖い景色となったのでしょうか

少し疲れた顔の保育士さんと合わせて妙に気になる光景で句にしました。

    

交通事情のせいか最近、保育カートをつらねてお散歩をする光景を見かけるようになりました。

新型コロナ感染予防として対面で座る園児の前にビニールをはるなど対策をされているところもあり、保育に携わる方たちの強い責任感を感じます。

一生懸命に守ろうとする保育士さんがあってこそ 無邪気で無垢な子どもたちの成長があるわけですね。

それだけに静岡県裾野市の園児虐待のニュースには衝撃を受けました。子どもの声を騒音ととる人がいることも残念です。

皆疲れているということなのでしょうか。 大人こそ「大泣き」が必要かもしれませんね。   郁子

 

 

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湯豆腐や京のあの店あのお庭  佐保子

2022年12月08日 | Weblog

冬の京都のお料理と言えばはやり湯豆腐です。一度、南禅寺界隈のお店に行ったことがあります。底冷えする寒さでも、美しいお庭を見ながら湯豆腐に舌鼓。「あんなお店も行ったな~。お庭がきれいだったな~」と、さまざまな思い出がよみがえりました。この句を拝見し、京都の冬紅葉の悲しいくらいの赤い色まで思い出せました。コロナ禍の今、懐かしさもひとしおです。「あのお店あのお庭」の反復がいいですね。

須美さん:そうなんです。あの店あのお庭なんです。

千香子さん:湯豆腐といえば京都、京都といえばあの店お庭も素敵だった と多くの人に共感されそうな句で、それぞれ思い出すお店も庭も違うところがいいと思いました。

本当にひとそれぞれのお店やお庭があると思いました。泉さんの場合は大原でした。大原は少し鄙びた京都でも少し奥深く寒さの厳しいところ。お店にこたつがあるところも多いですね。

    湯豆腐やかすむ手と顔大原で  泉

投句の際、泉さんから「秋深い頃、大原三千院に行った。そこで食べた湯豆腐の思い出、湯気で友の湯豆腐を食べる手も顔もかすんでいた。その友とも、遠く離れてかすんでしまった。」とのコメントが添えられていました。

秋の深まる頃、思い出と共に、ちょっぴりものさびしくなる思いも浮かんで来たのですね。

結宇さん:大原と聞くと、“蝶の出て舞う”といった句を思い出します。 この手の雰囲気に弱くって。学生時代に行きましたね。 安徳帝の草履だったか見せられました。

遅足さんも採られています。

さて、湯豆腐句会、いかがでしたでしょうか?お鍋の中の豆腐の様子に目を凝らし、どこか懐かしくほっこりする時間が持てた気がします。麗子

 

 

 

 

 

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ラニーニャや湯豆腐メニュー今日もまた  竹葉

2022年12月06日 | Weblog

カタカナのニャとニュが柔らかい豆腐に響いて韻律を踏んでいるようにも見えます。

気象の長期予報に欠かせぬ条件であるエルニーニョとラニーニャ現象。

解説するのは苦手ですが、簡単にいうと東太平洋赤道付近(南米・ペルー沖)の海面水温が高いか低いかで上空の空気の流れが変わり、気温の寒暖が推測できると言われています。海面温度の低いラニーニャならば日本の冬が厳しい寒さになると確率的に予想され、どうやら今年はそのように推移していくのではということで 確かに冷え込みが厳しくなってきました。

湯豆腐なら調理も簡単で芯まで温まるけれど、今日もまたなの?というこの一句。ユーモアと共感で楽しくなりました。

 

  

 

 湯豆腐や推しの薬味のアラカルト 郁子

 

今では定番メニューとなりましたが、食べ盛りの子がいる頃はあまり歓迎されませんでした。

単調になりがちな食卓をせめて薬味で彩りたい。

恒例のネギ・生姜・かつお節には飽き足らず、ポン酢が良いだの柚子胡椒だの、

やっぱりキムチ、ザーサイもはずせないと豆腐に添える薬味が勢ぞろいして実験室のような食卓になりました。

おしゃべりも薬味のひとつと言っていいでしょう。

ごま油、とろけるチーズをのせてチンしたあと、めんつゆをひとたらしするのが美味と一人が力説。

これはもう湯豆腐ではありませんでしたね。

 

  推し薬味揃い湯豆腐カーニバル  郁子

 

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