575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

老人(おいびと)に添ふ晩春のぬるさかな  静荷

2018年04月30日 | Weblog

老いには、晩春のぬるさ、に通じる点があるのですね。(智恵さん)
晩春のぬるさかな、特にぬるさかなの表現が素晴らしいと思います。
作者の優しさが溢れています。(えみさん)
老人と晩春のぬるさの取り合わせが心地よい。
それにしても最近の老人の元気なこと!(すみさん)

春夏秋冬。それぞれの温かさがありますが、
「ぬるさ」がぴったりくるのは晩春ですね。
老いに添ふ晩春のぬるさ、と、俗語に近い言い方ですが、
こう表現した人はいなかったのではないでしょうか。

神様が、老人にプレゼントした季節が晩春なんですね。

                 遅足
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叔母逝きぬ山の在所の夏薊   遅足

2018年04月29日 | Weblog

「今日4月28日は母の91歳の誕生日。
それが”おめでとう”ではなく”さようなら”と
お別れをすることになって・・・」
従弟のT君の声が詰まります。

母方の千枝子叔母さんが亡くなりました。

私の母は5人姉弟。長女の母。
妹がひとり、弟が3人でした。
一番上の弟は日中戦争で戦死。
次弟は出征しましたが、無事帰ってきました。
叔母さんは、この次弟の戦友と結婚。
奥三河の山村で一生を送りました。

男兄弟3人はすでに亡く、ひとり残った叔母さん。
生前から母を中心に仲の良い姉弟でした。
誕生日にあの世へ生れ変った叔母さん。
あの世は一段と賑やかになったことでしょう。
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晩春や同窓集う絵画展   立雄

2018年04月28日 | Weblog

年一回、春の終りに大学の同窓会で東京へ。
同時に開かれている奥さんの絵の展覧会にも一同そろって。
会場で記念写真を撮ることになっているそうです。

こうした事情を考慮せずに読むと、
ともに絵を勉強した友人たちとの同窓会。
会食のあとに、晩春の絵画展へ。
作品を前に昔話に花が咲きます、と
こんな風にも読めます。

いずれにせよ晩春という季語が
同窓会と響きあっていませんか。
往年の小津映画にありそうな場面です。  遅足


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若狭の海幸山幸物語⑩ ~山幸彦が乗った竹籠~竹中敬一

2018年04月27日 | Weblog

若狭彦姫神社に伝わる「秘密縁起」に出てくる海幸山幸神話にもどります。
今回とりあげるのは、兄、海幸彦から借りた釣り針を失って、山幸彦が海辺で
途方に暮れているところへ一人の翁(おきな) が現れるシーンです。

若狭彦姫神社に伝わる「秘密縁起」の記述では「薄い黄色の直垂(ひたたれ-
上衣とハカマからなる衣服)を着た一人の浦人が簀(あじか)というザルのような
竹籠を杖に掛け、肩に担いで現れた。」とあります。(写真)
「彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)絵巻」では、この翁が山幸彦に
"私がよい工夫をしてあげましょう" と言って、簀(あじか)に乗るようにと
促しています。(写真)

この乗り物をめぐって、神話学者の間では長年、色々と議論されています。

「古事記」では、「すなはち无間勝間(むなしかつま)の小舟(をぶね)を造り、
その舟に載せて…」とあります。岩波文庫「古事記」の注釈によると、
无間勝間とは、目が堅くつまった竹籠の小舟のことで、今でもヴェトナムでは
細い竹で編んだお椀型の小舟が用いられているそうです。

江戸中期の国学者、本居宣長はその著「古事記伝」の中で、勝間(かつま)は、
堅津間(かたつま)の約(つづ)まったもので、編んだ竹と竹の間が堅く蜜(つま)って、
目の無いことを云うと述べています。
また、本居宣長は小舟(をぶね) について、必ずしも船の形に造られたものだけを
云うのではなく、形はどうであれ、乗って水に浮かぶものを船であるとしています。
これらの記述から、山幸彦を乗せた小船は、水平に進んだとする説があります。

「日本書紀」に出てくる山幸彦の乗り物について見てみます。まず、本文では、
無目堅間(まなしかたま) とあり、「古事記」の記述と同様、目が堅くつまった
竹籠ということになります。ところが、一書(あるふみ)の第一の中で、無目堅間と
並んで大目麁籠(おほまあらこ)という乗り物が出てきます。大目麁籠とは目の荒い
籠のことで、「彦火火出見尊(ヒコホホデミノミコト)絵巻」に描かれている簀
(あじか)と同じようなものです。
目があらい竹籠なら当然、垂直に海底へと沈んでいきます。ところが、大目麁籠は
竹製の筏(いかだ)であり、山幸彦の乗り物は水平に進んだとする神話学者もいます。

山幸彦は、小船に乗って、水平に進んだのか、それとも、ザルに似た竹籠で海底に
沈んだのか。龍宮城は海の向こうにあるのか?あるいは海底にあるのか?私たちが
読んだ絵本では、海の底にあることになっています。

昭和の中頃まで、学者の間で神話の根幹に関わる問題だとして、議論されており、
次回その顚末をお伝えします。


写真は若狭彦姫神社に伝わる「 彦火火出見尊 (ヒコホホデミノミコト ) 絵巻
を筆者がエンピツで模写。
翁の勧めで山幸彦は竹カゴに入り、眼を閉じているところ。この後、竜宮へ。



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ホタルイカ万歳!   麗

2018年04月26日 | Weblog
季節の進みが早くてもうツツジも散り始めています。
このところ、春を惜しむように夜は夫と少しだけ晩酌をします。
そこで、よく冷やした吟醸酒にも合う一品をご紹介します。

この時期おいしいのはゆがいた蛍烏賊ですが、これまでパックの中についている酢みそでしか食べたことがありませんでした。
この蛍烏賊をバターとにんにく(チューブでOK!)で軽く炒め、最後にお醤油を少しかける。
これだけの超簡単お手軽レシピ!
でもこれが本当においしくてついついお酒も進みます。
お酒飲まなくてももちろんおかずとしてもおいしいです。

おいしい物を食べる時、「ああ、お父さんやお母さんにも食べさせてあげたいな~」と思います。
入院中の母と一人、配食サービスのおかずを食べる父。

なんとも切ない瞬間です。

              両親のことなど思い蛍烏賊   麗
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晩春の街路樹匂ふ雨あがり   亜子

2018年04月25日 | Weblog

ほこりをかぶっていた街路樹が雨に洗われ、
新芽の美しい緑は、息を吹き返し、
生きる喜びを全身で表している句だと思いました、
と、えみさん。

理屈のない素直な写生句です。
難しい句の中にあるとホッとします、と等さん。

花が終わり、新緑へと変わる季節。
いのちが次のステージへと輝く時期です。
とくに雨の降ったあとは植物の成長も活発に。
それを匂いで捉えました。けものとは違った匂い。
色にしたら青いしょうか。
晩春という季節が匂うようです。   遅足
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晩春や十分生きたと夫の嘘  佐保子

2018年04月24日 | Weblog

誰しも“十分生きた”と言いたいもの。特に男は。
しみじみした句です。(等さん)
夫の嘘を優しく許す詠み手が素敵。(能登さん)
最後の嘘にドッキリしました。その嘘に気付いている妻。
切ないな。(すみさん)
またまた、嘘関連を選んだ私の深層心理にビックリ。
やましさが出るのでしょうか。笑
人は、生きたい思いと、十分生きた、の間で揺れて
時を過ごすのでしょうか。(智恵さん)

若い頃から、人生75歳までと考えてきました。
後期高齢者となり、十分生きた、と感じています。
「これでもう何時死んでもいい」が祖父の口癖でした。
この気持ちが分かる齢になったわけです。

老人になると、二つの時間を生きていることに気づきました。
過去から現在までの時間と、まさに、この今の現在の時間。
十分生きたからと言って、死を受け入れられる訳ではないのでしょう。
智恵さんのご指摘のとおりです。

晩春と言う季語が救いになっています。    遅足

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晩春や黒猫抱き坐す男   晴代

2018年04月23日 | Weblog

公園の石段に中年の男が腰をおろしていました。
見ると膝に黒猫が・・・思わずドキッと。
ゆったりと時間の流れる晩春の昼間。
黒猫が非日常の空間を造り出しています。

黒猫というと菱田春草のそれを思いだします。
どんな男なのか、どんな訳ありか?・・・。
物語を想像させる句です、と結宇さん。

黒猫を詠んだ句。

 緑蔭に黒猫の目のかつと金   川端茅舎
 
 行く春の黒猫の目にゆきあたる  坪内稔典

 黒猫を抱いて待つことには慣れず  大西泰世

大西泰世さんの句は男を待っているのですが、
晴代さんの句の男は何を待っていたのでしょうか・・・
晩春と言う季語から、人ではないとも読めますが。

                  遅足

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晩春やほこりのような嘘をつく   えみ

2018年04月22日 | Weblog

ほこりのような嘘にぐっときました、とすみさん。
どんな嘘か想像が膨らみました、と智恵さん。

晩春はどことなく物憂い感じがあります。
掃除などもついつい手を抜いて・・・
障子の桟にも埃がたまっています。
日差しも強く、目によくつきます。

こんな情景を背景に句を読んでみました。
ついつい嘘をついてしまうことはありませんか。
大した嘘でもないので、咎められることもありません。
埃のようなウソ。しかし埃も積もれば・・・で、次第に気になります。
そして・・・

晩春という季語は、肯定的に捉えられますが、
もちろん反対の側面もあります。
この句、マイナスな一面を生かした句では。

政治家の嘘を詠んだ時事句と読んだ人も。
これも面白い読みです。

                  遅足

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5月句会の最終結果です。   遅足

2018年04月21日 | Weblog
雨あがりの晩春句会、7人の出席でした。
立雄さんの選をいただきました。ご覧のような結果です。

題詠「晩春」
①晩春やほこりのような嘘をつく(えみ)佐保子・すみ・智恵・静荷・亜子・麗子・郁子
②晩春や黒猫抱き坐す男(晴代)結宇
③晩春や十分生きたと夫の嘘(佐保子)すみ・等・能登・智恵・遅足・静荷・狗子・麗子・郁子・立雄
④晩春の街路樹匂ふ雨あがり(亜子)等・えみ・麗子
⑤晩春や同窓集う絵画展(立雄)遅足・晴代
⑥老人(おいびと)に添ふ晩春のぬるさかな(静荷)すみ・結宇・えみ・智恵・亜子・晴代・立雄
⑦晩春の売り場の帽子恋を待つ(遅足)等・能登・結宇・静荷・亜子・狗子・立雄
⑧晩春のヘリの音激し白い空(すみ)
⑨晩春や磯の水鳥身じろがず(等)佐保子・遅足
⑩晩春のカップラーメンに湯を注ぐ(能登)郁子
⑪古街道半里を守る晩き春(結宇)佐保子・狗子
⑫晩春や暮れの吐息がこぼれゆく(麗子)えみ
⑬晩春の夢から覚める豆腐売り(郁子)能登
⑭晩春や北の大地へ旅立ぬ(狗子)晴代

自由題
①藤棚の下日がな眺める草野球(麗子)結宇・遅足・立雄
②五輪崩れ手水(チョウズ)に残る花筏(結宇)
③のど飴がゆっくり溶けて卯月かな(えみ)等・能登・結宇・智恵・遅足・亜子・晴代・麗子
④青柳ゆらゆら遊ぶ堂の屋根(晴代)すみ
⑤花いかだ狭間を落ちて消えにけり(能登)佐保子・狗子・郁子
⑥柳かげ湧き水ぽこっぽこぽこと(等)えみ・郁子
⑦蔦若葉思いっきりの背伸びかな(すみ)えみ・智恵・亜子・麗子
⑧将棋指す藤棚に鳩雨やどり(立雄)佐保子
⑨どす声が夜を騒がす猫の恋(静荷)等・亜子
⑩楠落葉泣き言のぶる若き人(佐保子)結宇・静荷
⑪ランドセル背中に余る薄暑かな(亜子)すみ・等・能登・結宇・遅足・静荷・狗子・立雄
⑫帽子屋の帽子ぼうしをかぶりをり(遅足)佐保子・麗子
⑬袖丈の余る制服ハナミズキ(郁子)能登・えみ・智恵・静荷・狗子・晴代・立雄
⑭湿原は黒一色の蝌蚪(かと)の陣(狗子)すみ・郁子・晴代


次回は5月16日(水)午後1時20分 YWCA
題詠は「夏」あるいは「夏」のつく季語です。夏の月、夏木立、夏シャツなど。
締め切りは5月11日(金)です。

なお8月はお盆のため一週おくれて、22日(水)です。
また場所は8月から、芸文センターに変ります。12階C会議室です。

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若狭の海幸山幸物語 ⑨~塩づくりを伝えた翁 (おきな)~竹中敬一

2018年04月20日 | Weblog

兄、海幸彦から借りた釣り針を失って、山幸彦が浜辺で途方に暮れているところへ
一人の翁が現れ、竜宮へと導くというシーン。若狭彦姫神社に伝わる「秘密縁起」では、
翁のことを「浦人」とも言っています。
「古事記」では、翁のことを「塩椎神(しほつちのかみ)」、「日本書紀」では、
「塩土老翁(しほつつのをじ)」又は「塩筒老翁(しほつつのをじ)」となっています。
これらの記述を総合すると、翁は漁の経験が豊かで、海や気象のことにも詳しい老人と
云うだけではなく、製塩方法など当時の最新技術を伝えた渡来人か、その渡来人から
教えを受けた浦人だと、思われます。

浦人を特定するとすれば、私は内外海(うちとみ)半島の先端、泊浦の高橋氏らだと
思っています。内外海半島の浦々には、古墳時代からの製塩跡が見つかっています。
阿納(あの)地区では規模が大きく、奈良・平安時代には製塩が生業の中心として
行われていたようです。

古代の製塩方法について、若狭歴史民俗資料館発行の冊子によれば、まず、海水を
濃縮するため、海藻を天日に干して、塩の結晶をつけた上で、海水をかけます。
この後、この濃縮した海水を土器で煮詰めたようです。
製塩跡からは、沢山の塩づくり用の土器が出土しています。奈良時代から平安時代に
かけて、若狭の国は税として、塩や海産物を朝廷に納めるよう義務付けられていました。

奈良時代の平城京跡から出土した荷札(木簡)の中に、若狭の国からの「調塩」の文字が
見られますが、それらを見ると、海岸沿いの漁村だけではなく 、農家にも塩を献上する
義務があり、若狭の国中の人が塩を調達するのに大変だったようです。


写真は福井県小浜市の内外海(うちとみ)半島に14ヶ村 点在する集落の一つ、阿納(あの)地区。
縄文、弥生時代から奈良、平安時代のかけての塩浜遺跡が見られます。
内外海半島の浦々では時として 、怖ろしいほど深い青色の海原が見られます。





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晩春句会   麗

2018年04月19日 | Weblog
今日の名古屋は夏日の予想です。昨日の句会はまさに晩春に行われました。

晩春にはなぜか嘘が似合うことがわかりました(笑)では、一言講評です。

題詠「晩春」

①晩春やほこりのような嘘をつく

なぜか女性ばかりが選句しました。どんな嘘でしょうか?払えば消えてしまうような軽い嘘。でも溜まるとやっかいなことに。乾燥も激しい晩春、巧みな一句です。

②晩春や黒猫抱き坐す男

菱田春草の絵を思い浮かべた方も。実景で黒猫を抱いて座っていた男性。作者は黒猫が動いてどきっとしたそうです。

③晩春や十分生きたと夫の嘘

今月のトップ賞です。十分生きたという夫の言葉。揺れ動く心の内。しみじみとした一句です。まだまだ十分ではありませんよ!遅足さん。

④晩春の街路樹匂ふ雨あがり

写生句。雨上がり、新緑の青っぽい匂いが漂います。

⑤晩春や同窓集う絵画展

きわめて俳句らしい俳句。展覧会に集う同窓生。作者の奥様の絵画展でした。

⑥老人(おいびと)に添ふ晩春のぬるさかな

老人に寄り添う介護俳句と思いきや、ご自身の今の心境を「晩春のぬるさ」と詠まれました。刺激的ではない今の日常全てがしっくり来るそうです。

⑦晩春の売り場の帽子恋を待つ

夏に向けた帽子が売り場に並んでいます。かぶってどこかにでかけ、恋が始まるのか?帽子自身の恋か?

⑧晩春のヘリの音激し白い空

中八が少し字余りでもったいないとのアドバイスあり。何のヘリでしょうか?事故、事件?

⑨晩春や磯の水鳥身じろがず

のどかな晩春の写生句。

⑩晩春のカップラーメンに湯を注ぐ

「憂春」と思い作られたとか!それならかなりの得票を集めたことでしょう。


⑪古街道半里を守る晩き春

宿場町はおよそ半里ほどあるそうです。木曾街道でしょうか?往時がしのばれます。


⑫晩春や暮れの吐息がこぼれゆく

一日の終わりにふっとこぼれる吐息を詠みたかったのですが。。。

⑬晩春の夢から覚める豆腐売り

うとうとと眠い夕方。現実に引き戻される豆腐やの笛か鉦でしょうか?

⑭晩春や北の大地へ旅立ぬ

北へ帰る渡り鳥の俳句と思いきや、春の人事異動の俳句。北海道へ赴任となりました。


いかがでしたでしょうか?
なんとなくもの思いや憂いに満ちた晩春。あっという間に夏がやってきました。
季節の移り変わりが今年はことの他早いようです。

来月は「夏」のついた俳句です。
夏の月、夏あざみ、夏シャツなど。。。

そうそう、えみさん!安藤さんが是非句会に顔を出してくださいとのラブコールです。
しばらくぶりの方もぜひいらしてくださいね。YWCA301号室でお待ちしています。
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「晩春」句会の投句が集まりました。  遅足

2018年04月18日 | Weblog
昨日からの雨がまだ降り続いています。
晩春の雨です。午後には上がる予報です。
今回の句会、雨あがりに、どんな風が吹くのでしょうか?

題詠「晩春」
①晩春やほこりのような嘘をつく
②晩春や黒猫抱き坐す男
③晩春や十分生きたと夫の嘘
④晩春の街路樹匂ふ雨あがり
⑤晩春や同窓集う絵画展
⑥老人(おいびと)に添ふ晩春のぬるさかな
⑦晩春の売り場の帽子恋を待つ
⑧晩春のヘリの音激し白い空
⑨晩春や磯の水鳥身じろがず
⑩晩春のカップラーメンに湯を注ぐ
⑪古街道半里を守る晩き春
⑫晩春や暮れの吐息がこぼれゆく
⑬晩春の夢から覚める豆腐売り
⑭晩春や北の大地へ旅立ぬ

自由題
①藤棚の下日がな眺める草野球
②五輪崩れ手水(チョウズ)に残る花筏
③のど飴がゆっくり溶けて卯月かな
④青柳ゆらゆら遊ぶ堂の屋根
⑤花いかだ狭間を落ちて消えにけり
⑥柳かげ湧き水ぽこっぽこぽこと
⑦蔦若葉思いっきりの背伸びかな
⑧将棋指す藤棚に鳩雨やどり
⑨どす声が夜を騒がす猫の恋
⑩楠落葉泣き言のぶる若き人
⑪ランドセル背中に余る薄暑かな
⑫帽子屋の帽子ぼうしをかぶりをり
⑬袖丈の余る制服ハナミズキ
⑭湿原は黒一色の蝌蚪(かと)の陣

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囀りや山の深さと高さ知る  晴代

2018年04月17日 | Weblog

一見すると小さな山。囀りに誘われて林のなかへ。
小さな谷があったり、丘があったり・・・
囀る鳥の種類も変わっていきます。
思ったよりも山は深く高い存在でした。

囀りを包み込むように、深く高い山。
母のような山です。
頭のなかで作る私には思いもつかない句です。

「知る」は、ちょっと説明的かも知れませんね。

                 遅足


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赤や黄の子らの囀り春光る  等

2018年04月16日 | Weblog

囀りという題詠ですが、鳥のさえずりではなく、
子どもたちが囀っていると詠みました。
しかも囀りに色があり、赤や黄。
子どもの声を、赤、黄の色で表現したとも、
ランドセルが赤や黄色とも読めます。

春光という季語もぴったり。
囀りが光っているようです。

       

リフォームもあとは玄関を残すだけです。
段差もなくなり、お風呂、トイレも新しくなりました。
畳の寝室を木の床に替えてベッドを置きました。
ところが布団なら十分な広さのある六畳も、
ベッドには狭いのです。想定外でした。
ベッドが大きすぎるのかも・・・
                  遅足

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