こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。
雲が少ない青空で陽射しは強いのですが、ときどき冷たい風がピューピューと鋭い音を立てて、冷え込みの厳しい日になりました。外出の際は、厚手の外套を着て暖かくしましょう。
さて、今回は2017年ジュニア数学オリンピック予選に出題された場合の数の問題を取り上げます。
問題は、
「3×3のマス目の各マスに、1以上9以下の相異なる整数を1つずつ書き込む方法であって、次の条件をみたすものは何通りあるか。
●マス目の各行に書かれている3個の整数の中で、1番右のマスに書かれている整数が最大であり、1番左のマスに書かれている整数が最小である。
●マス目の1番左の列に書かれている3個の整数の中で、1番上のマスに書かれている整数が最大であり、1番下のマスに書かれている整数が最小である。」
▲問題図
です。
早速、取り掛かりましょう。
まず図1のように、3×3のマス目の各マスをAから I としましょう。
▲図1.各マスをAから I としました
図2のように、I は1から9の整数の中で最小なので、1になります。
▲図2.I は1です
次に、Fを調べましょう。
Fより大きい整数は、少なくともA、B、C、D、Eの5個はありますから、Fが取り得る整数は、2、3、4になります。そこで、Fについて場合分けして調べていきましょう。
・Fが2の場合
図3のように、C<B<A、E<D、H<Gの3つの大小関係になる整数の組合せを作ればOKです。
▲図3.Fが2の場合です
そこで、3から9までの7個の整数を3つのグループ(各グループの要素の個数は3、2、2個)に分け、それぞれのグループの整数を大きい順に、A、B、Cと、D、Eと、G、Hとすれば条件を満たすA、B、C、D、E、G、Hを決めることができます。
そして、このような3つのグループの分け方は、
7C3×4C2×2C2=7×6×5/(3×2×1)×4×3/(2×1)×2×1/(2×1)=210通り
です。
・Fが3の場合
図4のようにFが3の場合、Hは2で、あとはC<B<A、E<Dの2つの大小関係になる整数の組合せを作ればOKです。
▲図4.Fが3の場合、Hは2になります
そこで、Fが2の場合と同じように、4から9までの6個の整数の3つのグループ(各グループの要素の個数は3、2、1個)への分け方を計算すると、
6C3×3C2×1C1=6×5×4/(3×2×1)×3×2/(2×1)×1/1=60通り
です。
・Fが4の場合
図5のように、Fが4の場合、Hは2、Gは3で、あとはC<B<A、E<Dの2つの大小関係になる整数の組合せを作ればOKです。
▲図5.Fが4の場合、Hは2、Gは3になります
そこで、Fが2、3の場合と同じように、5から9までの5個の整数の2つのグループ(各グループの要素の個数は3、2個)への分け方を計算すると、
5C3×2C2=5×4×3/(3×2×1)×2×1/(2×1)=10通り
です。
以上から、条件を満たす書き込み方法は、
210+60+10=280 通り
で、これが答えです。
簡単な問題です。
雲が少ない青空で陽射しは強いのですが、ときどき冷たい風がピューピューと鋭い音を立てて、冷え込みの厳しい日になりました。外出の際は、厚手の外套を着て暖かくしましょう。
さて、今回は2017年ジュニア数学オリンピック予選に出題された場合の数の問題を取り上げます。
問題は、
「3×3のマス目の各マスに、1以上9以下の相異なる整数を1つずつ書き込む方法であって、次の条件をみたすものは何通りあるか。
●マス目の各行に書かれている3個の整数の中で、1番右のマスに書かれている整数が最大であり、1番左のマスに書かれている整数が最小である。
●マス目の1番左の列に書かれている3個の整数の中で、1番上のマスに書かれている整数が最大であり、1番下のマスに書かれている整数が最小である。」
▲問題図
です。
早速、取り掛かりましょう。
まず図1のように、3×3のマス目の各マスをAから I としましょう。
▲図1.各マスをAから I としました
図2のように、I は1から9の整数の中で最小なので、1になります。
▲図2.I は1です
次に、Fを調べましょう。
Fより大きい整数は、少なくともA、B、C、D、Eの5個はありますから、Fが取り得る整数は、2、3、4になります。そこで、Fについて場合分けして調べていきましょう。
・Fが2の場合
図3のように、C<B<A、E<D、H<Gの3つの大小関係になる整数の組合せを作ればOKです。
▲図3.Fが2の場合です
そこで、3から9までの7個の整数を3つのグループ(各グループの要素の個数は3、2、2個)に分け、それぞれのグループの整数を大きい順に、A、B、Cと、D、Eと、G、Hとすれば条件を満たすA、B、C、D、E、G、Hを決めることができます。
そして、このような3つのグループの分け方は、
7C3×4C2×2C2=7×6×5/(3×2×1)×4×3/(2×1)×2×1/(2×1)=210通り
です。
・Fが3の場合
図4のようにFが3の場合、Hは2で、あとはC<B<A、E<Dの2つの大小関係になる整数の組合せを作ればOKです。
▲図4.Fが3の場合、Hは2になります
そこで、Fが2の場合と同じように、4から9までの6個の整数の3つのグループ(各グループの要素の個数は3、2、1個)への分け方を計算すると、
6C3×3C2×1C1=6×5×4/(3×2×1)×3×2/(2×1)×1/1=60通り
です。
・Fが4の場合
図5のように、Fが4の場合、Hは2、Gは3で、あとはC<B<A、E<Dの2つの大小関係になる整数の組合せを作ればOKです。
▲図5.Fが4の場合、Hは2、Gは3になります
そこで、Fが2、3の場合と同じように、5から9までの5個の整数の2つのグループ(各グループの要素の個数は3、2個)への分け方を計算すると、
5C3×2C2=5×4×3/(3×2×1)×2×1/(2×1)=10通り
です。
以上から、条件を満たす書き込み方法は、
210+60+10=280 通り
で、これが答えです。
簡単な問題です。
1~9を,3数からなる3つのグループに分けます.
分け方は,(9C3×6C3)/3!=280(通り)ですね.
分けた各グループを,最小数が小さい順に最下段,中段,最上段に,
各グループ内では左から小さい順に割り振れば,
条件をみたす書き込み方が,もれなく重複なく現れるので,
求める数は,280通りとなります.
また、残りの6つの自然数から最小のものは中段の左に埋まるので、中段の残り2つの自然数の選び方は5C2あります。
最上段は自動的に決まります。
以上から、
8C2*5C2=280通り