夜いち!やじさかなプラスⅡ

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1人ぼっちの産婦人科医が14%

2006-03-12 18:30:42 | 日記

[産婦人科医]大学から派遣の病院、14%が医師1人 毎日新聞(2006年03月12日03時31分)

大学病院から産婦人科医の派遣を受け分娩(ぶんべん)を行っている全国927病院のうち、産婦人科医師が1人という病院は、132施設と全体の14%余りに上ることが、日本産科婦人科学会(武谷雄二理事長)の調査で分かった。
04年12月、帝王切開手術中の女性(当時29歳)が死亡する医療事故を起こし、加藤克彦医師(38)が業務上過失致死と医師法違反の罪で起訴された福島県立大野病院もこれに該当する。医師不足による「1人医長」の常態化を、事故の背景の一つと指摘する声も出ている。
調査は医師を派遣している大学病院計110施設を対象に実施。05年7月1日現在の実態を聞いた。
その結果、派遣先で1人医長の病院の割合が最も高かったのは北陸で、73病院のうち21病院(全体比29%)。福島県を含む東北がこれに続き、87病院のうち20病院(同23%)に上り、北海道も47病院のうち9病院(同19%)が1人医長だった。 一方、最も低かったのは関東で、236病院中15病院(同6.4%)、近畿も150病院中13病院(同8.7%)だった。
大学病院が医師を派遣するのは、ほとんどが地域の中核病院。従来は複数の医師を置く病院も多かったが、04年度以降新人医師に2年間の臨床研修が義務付けられ、大学病院が医師を引き揚げたこともあって1人医長が急増したという。
調査を行った吉川裕之筑波大教授(婦人科腫瘍学)は「1人医長は診療所から送られたハイリスクの妊婦を24時間365日受け入れなければならない。疲労がたまって新たな医療事故につながるおそれがある」としている。【山本建】

医師の技術向上を目指して創設をされたはずの新人医師の臨床研修医制度ですが、そのことにより大学側は、地方病院に派遣している医師を引き上げて、全体的な医師不足を生じています。

臨床研修医を受け入れるにしても、地方の病院を希望する新人医師は、皆無といってもいいような状況になっています。

今後、地方の中核病院は、医師不足を招き、閉鎖に追い込まれるのではないかと危惧をしております。

そんな中で、24時間365日対応しなければならない産婦人科医が、14%も独りぼっちにされている状態は、少子化、少子化と叫ばれている時代にあって、これこそ政策で何とかしなければならない問題ではないでしょうか。

新人医師の中でも、産婦人科医、小児科医といった24時間365日対応しなければならない診療科を希望する人が激減をしているということも報道されているようで、現代の若者間を反映しているようでもありますが、安心して地元で出産し、育てられる環境づくりに、婦人科医、小児科医の存在は不可欠のものです。

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