年金削減廃止老いも、若者も安心して暮らせる世の中にみんなで声をあげれば世の中変わる

消費税5%に、自・公政権退場、核兵器廃止・自然・再生エネルギーで原発ゼロへ・憲法9条コワスナ。

消費税の増税 この強行に道理も大義もない

2014-03-31 17:13:47 | 消費税
しんぶん赤旗              2014年3月31日(月)
主張

消費税の増税

この強行に道理も大義もない

 安倍晋三政権が国民の反対を踏みにじって、あす4月1日から、消費税の税率の5%から8%への引き上げを強行しようとしています。原則としてあらゆる商品やサービスに課税され、最終的には消費者が負担する消費税の増税は、低所得者ほど負担が重く、国民の暮らしも経済も破綻させるものです。中小商店や下請けにとっても売り上げが減り、価格に転嫁できなければ身銭を切らされることになります。消費税増税後の経済の先行きに不安が高まっています。増税分が社会保障の充実に回る保証はありません。この強行には道理も大義もありません。

収入も消費も減っている

 消費税増税は、民主党政権時代に民主党と自民、公明の両党が談合して決めたものです。増税は17年ぶりです。4月に8%に増税した後、来年10月からはさらに10%への増税をねらっています。

 一昨年末の政権復帰後、安倍政権は経済状況の「好転」を増税実施の条件に掲げましたが、異常な金融緩和や公共事業の追加、大企業向け減税などの「アベノミクス」にかかわらず、国民の所得は増えず、雇用も拡大せず、経済成長は昨年夏以降、逆に鈍化しています。「アベノミクス」が大企業のふところを豊かにし、国民には「おこぼれ」を期待するだけだからです。増税実施の根拠はありません。

 総務省の最新の家計調査によると、勤労者世帯の2月の実収入は実質1・3%の減少、消費支出は2・5%の減少です。大雪があったにしても季節調整した前月比でも1・5%の減少です。国民の収入が減り、増税前の駆け込み需要どころではありません。

 消費税増税が強行されれば、消費がさらに冷え込みます。共同通信の世論調査では4月1日からの消費税増税後、支出を「控えようと思っている」という人が65・7%を占めています。国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費が落ち込めば、経済成長がさらに悪化し、税収も減るのは明らかです。消費税増税は文字通り、暮らしと経済、財政の破綻の道です。

 消費税が増税されれば売り上げが減るのではないか、下請け単価がいっそう切り下げられるのではないか―中小業者の懸念は深刻です。信金中央金庫が全国の信用金庫を通じて聞き取った調査によると、39・5%の中小企業が消費税の増税で売り上げが減少することを懸念しています。増税分を販売価格に「すべて反映できる」というのは3社に1社です。

 規模の小さい企業ほど価格に転嫁する見通しが立たず、対応に苦慮しているのが現実です。

増税の押し付けに血税

 安倍政権は国民に何とか消費税の増税を押し付けようと、12・6億円もの巨額の費用を費やして政府広報を繰り広げました。国民が望まない増税のために血税を費やすなど、本末転倒のきわみです。

 政府広報は増税による増収分5兆円はすべて社会保障に使われるといいますが、あらたに社会保障の充実に回るのは増収の1割、5000億円です。来年度予算を見ても増収の大半は軍事費や不要不急の大型公共事業、大企業減税に費やされています。

 道理も大義もない消費税増税をウソで押し通す安倍政権の責任は、いよいよ重大です。増税反対の声を高めていくことが重要です。

米秘密裁、日本を盗聴対象許可か 独誌が報道

2014-03-31 07:23:46 | 消費税
東京新聞より転載
【国際】

米秘密裁、日本を盗聴対象許可か 独誌が報道
2014年3月30日 19時44分
 【ベルリン共同】30日発売のドイツ週刊誌シュピーゲルは、米情報機関の盗聴行為などの是非を判断する米秘密裁判所「外国情報監視裁判所」が、国家安全保障局(NSA)に対し、日本を監視対象とすることを許可していたと報じた。許可した時期や具体的な内容には触れていない。
 米中央情報局(CIA)元職員のスノーデン容疑者が所持していた機密資料から判明したとされる。シュピーゲルによると、秘密裁判所は2013年3月7日、ドイツに対する監視の許可を出した。
 日本やドイツのほかに中国、ロシア、ブラジル、メキシコ、ベネズエラ、スーダン、イエメンなどに許可が出ていた。

透明な力を 第6部・原発避難(4)必死な親の姿 立て直す糧に

2014-03-31 06:57:08 | 原発
河北新報社より転載
透明な力を 第6部・原発避難(4)必死な親の姿 立て直す糧に


次女の小学校卒業を記念して村の自宅で撮った家族写真。
1年後、一家が離れて暮らす日が来ることを誰も想像していなかった
 長女ちひろ。次女ちさき。3女ちさと。
 3姉妹の名に共通する「ち」は「智」と「千」にちなむ。長女の「ひろ」は母の名から1字取った。次女の「さき」は花が「咲く」になぞらえた。3女は父の名の「賢」が「さと」と読むことから引いている。
 佐藤ちひろさん(18)、ちさきさん(16)、ちさとさん(15)は父賢二さん(42)、母博美さん(42)の間に生まれ、福島県飯舘村の自然に囲まれて育った。
 愛らしく元気に成長してほしい。
 親のささやかな願いは福島第1原発事故で打ち砕かれた。姉妹が15歳、13歳、12歳の時だった。
 一家は古里を追われ、父母は相馬市、長女はいわき市、次女と3女と祖母(69)は栃木県へと分散避難を強いられた。
 地元の農協に勤める両親は毎週末、子のいる栃木県に通う。車で3時間。金曜の夜中に来て日曜の夕に戻る。
 二重生活で親の体力が限界にきている。ちさとさんの目にはそう映る。
 母はやつれて目の周りがくぼんできた。こっちに来ても日中は横になっている時が多い。父もしんどそうだ。
 「毎週は来なくていいよ」と母に言った。
 「大丈夫、大丈夫」と受け流された。
 両親は仕事人間だった。村にいた時も帰宅はいつも子が寝た後。家族そろって食卓を囲むのは朝ご飯の時だけだ。家事と育児は祖母に任せきりだった。
 そんな両親が毎週欠かさずに子に会いに来るのは意外だった。子とのつながりを断つまいと必死になっているのだろう。
 「私たちも頑張るから、あんたも頑張りなさい」。母に何度も言われた。不慣れな避難生活でへこたれそうになると、思い出して気持ちを立て直す。
 避難先で母と車で出掛けた。沿道に栃木の農協の看板が立っている。「ここに就職しようかな」。母が冗談ぽく言った。
 「本当? こっちで暮らせるの?」。思わず前のめりになった。母は困った顔になり、それ以上しゃべらなくなった。
 2014年3月11日。栃木県の中学校を卒業した。原発事故から丸3年。結局、中学生活は全部こっちの学校で過ごした。
 両親は有給休暇を取って式に出てくれた。在校生の花道を抜けると、ハンカチで目頭を押さえる母の姿が見えた。
 伝えたいことがあり、親の所に駆け寄った。
 「無事卒業できました。ありがとうございました」


2014年03月31日月曜日

渡辺代表8億円釈明 熊手業者 怒った “借金で買うなんて粋じゃないね”

2014-03-30 17:49:30 | 日記
しんぶん赤旗                      2014年3月30日(日)
渡辺代表8億円釈明

熊手業者 怒った

“借金で買うなんて粋じゃないね”

 みんなの党の渡辺喜美代表が、化粧品会社DHCの吉田嘉明会長から借り入れた8億円の使途に「かなり大きな熊手」と釈明しています。この説明に多くの国民が首をかしげる中、東京都内の「酉(とり)の市」で熊手を販売する男性が「借金で熊手を買うなんて、酉の市を知らない者の買い方だ。粋じゃない」と憤る理由を聞くと―。

 熊手は縁起物なので、定価というものはありません。お客が店と相対して買うものです。

 お札やお守りと同じで、1年の縁起を買うもの。家に1年間、飾ったら神社やお寺に「1年間ありがとうございました」と返して、新しい熊手を買って帰るのがしきたり。

 毎年買うものだから、30、40年と飾る人形のように高価なものとはならない。

 熊手は2000円ぐらいから買うことができるし、自分の縁起を“買う”ものだから、借金で買うというのは合点がいかない。

 渡辺代表が買ったという熊手を見たわけではないから、何とも言えないが、せいぜい高くても30万~50万円ぐらいだろう。政治家だから、何本も熊手を買って、みんなに配るわけにいかないから、買った熊手は1本だろう。

 そうすると、借りた8億円のうち1%にもならない熊手を持ち出されるのは、業界として非常に迷惑。説明のつじつまがあわない。

 幸せを祈念する熊手は神聖なものです。釈明に持ち出されて悲しいよ。江戸っ子は、身銭で熊手を買います。借金で買うのなら、買わない方がいいよ。

特養待機者52万人 悲鳴に背を向け続けるのか

2014-03-30 10:44:04 | 年季者
          しんぶん赤旗          2014年3月30日(日)
主張

特養待機者52万人

悲鳴に背を向け続けるのか

 特別養護老人ホームへ入所を希望しても、入所できずにいる高齢者が全国で約52万4千人(2013年時点)にのぼることが厚生労働省の調べで分かりました。特養の総定員数約51万人を超す高齢者が、入所を待たされ続けている現状は危機的です。このうち在宅待機者が約26万人いることも深刻です。特養が全然足りないことはいわれてきたのに、計画的な大増設に踏み出さなかった政府の責任は重大です。特養大増設など政策転換は待ったなしです。

制度の根幹を揺るがす

 特養に入所できない高齢者数は調査のたびに増え続け、前回調査(09年)で、すでに約42万人に達していました。「1年、2年待ちはざら」「死ぬまでに入れないかもしれない」。高齢者と家族の悲痛な声は高まり続けているのに、その後増設された特養は7万5千人分程度にすぎません。4年間で待機者が約10万人も増えた異常事態は、特養大増設に背を向け続けている政府の失政がもたらした結果であることは明らかです。

 政府は、介護への公的支出を抑制・削減するため、特養建設への国庫補助の廃止(一般財源化)や施設費への国の負担を削減するなど、特養大増設を事実上妨げる政策を続けてきました。介護保険制度が始まった2000年と13年で比べると、民間営利企業が多数参入する有料老人ホーム定員数が9倍以上に増えたのに、特養の増加は1・7倍にとどまりました。高額な入居費用がかかる有料老人ホームに、いったいどれだけの高齢者が入れるというのでしょうか。11年から「サービス付き高齢者向け住宅」の建設を開始しましたが、費用負担や介護サービス保障の点から、特養を希望する人の“受け皿”として機能を果たしていません。24時間対応の在宅介護体制も整備が追いついていません。

 高い保険料を払い続けてきたのに、いざ必要になったときに使えない人たちが激増している事態は、介護保険への信頼を失わせる、制度の根幹にかかわる大問題です。

 安倍晋三内閣が来週早々に衆院審議入りを狙う「医療・介護総合推進法案」は、特養からの締め出しを加速する内容です。特養入所対象を原則「要介護3以上」に限定することは、国民の願いに真っ向から反します。今回の厚労省調査で17万8千人にのぼる「要介護1~2」の高齢者は、入所希望すらできず、「待機者」の対象からも除外されてしまいます。これは「要介護3」に進行するまで待て、と高齢者の健康状態と生活機能の悪化を迫るに等しい、非人間的なやり方です。

 国民の批判によって、要介護1~2でも「やむを得ない事情」があれば入所できるとしましたが、すでに要介護3以上の待機者が34万5千人もいる現状からすれば、有名無実になりかねません。いまでさえ地域によっては要介護1~2の入所は事実上不可能だからです。改悪法案は撤回し、特養の大増設にこそ力を注ぐべきです。

安心を保障する政治を

 人生の最後に行き場を失う人を大量に生み出す国に未来はありません。介護を「家族の犠牲」「自己責任」に求める政治は許されません。特養待機者を解消するため、あらゆる手だてを緊急に講じるとともに、高齢者の安心を保障する政治への転換が必要です。

消費税増税 庶民を直撃 参院本会議 仁比議員が首相に中止迫る

2014-03-29 16:10:59 | 消費税
しんぶん赤旗               2014年3月29日(土)
消費税増税 庶民を直撃

参院本会議 仁比議員が首相に中止迫る

12年度決算審議



(写真)質問する仁比聡平議員=28日、参院本会議
 日本共産党の仁比聡平議員は28日の参院本会議での2012年度決算の質問で、安倍政権が民主・自民・公明の3党合意による消費税増税と社会保障改悪路線を進め、いま消費税増税を強行しようとしていることに国民の怒りと不安が広がっていると述べ、消費税増税はやめるべきだと主張しました。

 仁比氏は、世論調査で消費税率8%への引き上げ後「家計支出を減らす」が55%にのぼり、商店街からは「財布のひもが締まるのは避けられそうにない。みんな戦々恐々としている」と悲鳴が上がっている実態を示し、「所得が上がらないなかで、消費税増税が庶民のくらしを直撃するという認識はあるか」と追及しました。

 安倍晋三首相は、消費税増税の姿勢を崩さないばかりか、来年の税率10%への引き上げについて「今年中に判断する」と答えました。

 仁比氏は、安倍政権が「消費税は福祉をよくするため」といいながら、年金支給額の減額、高齢者の医療費窓口負担の引き上げ、必要な介護が受けられなくするなど、社会保障制度の改悪を進めていることを批判しました。

 さらに、賃金が下がり続ける最大の要因が非正規雇用の拡大であるにもかかわらず、安倍政権が労働者派遣法の改悪を狙っていることについて「裁判で派遣労働者の権利救済の根拠となってきた歯止めさえ取り払うもの」と批判。派遣法改悪を撤回し、正社員を増やし、中小企業支援とセットで最低賃金を底上げして景気回復をはかるべきだと提起しました。

 安倍首相は、労働者派遣法案は「雇用の安定をはかる上で必要なもの」と強弁。最低賃金の引き上げに向けては「中小企業への支援を工夫しながら労使と調整し引き上げに努力する」と答えました。

みんな渡辺代表に8億円 DHCの会長手記 3億円が不記載 7000万円近い献金も

2014-03-28 06:57:12 | 政治
          しんぶん赤旗     2014年3月27日(木)
みんな渡辺代表に8億円 DHCの会長手記 3億円が不記載

7000万円近い献金も

 みんなの党の渡辺喜美代表が大手化粧品販売会社「DHC」(東京都港区)の吉田嘉明会長から計8億円を借り入れながら、資産等報告書に記載していない疑いがあることが一部報道で判明しました。また本紙の調べで、同会長から、7000万円近い政治献金を受けていたこともわかりました。

 渡辺代表の借入金は、吉田会長の手記(『週刊新潮』4月3日号)で明らかになりました。

 手記によると、借入金は2010年7月の参院選前に3億円、12年11月の衆院選前に5億円の計8億円。「選挙資金」の名目で吉田会長に依頼し、渡辺代表個人の銀行口座に振り込まれたとしています。

 これまでに渡辺代表が返済したのは約2億4700万円。残り5億5000万円ほどが未返済のままだといいます。

 一方、渡辺代表が13年3月に衆院に提出した資産等報告書によると、「借入金」の欄には「2億5000万円」の記載しかなく、残り3億円が不記載となっています。

 こうした不記載は、資産公開法に違反する疑いがあります。また政治活動や選挙運動に使用した場合は、政治資金規正法や公職選挙法違反にあたります。

 渡辺代表に関係する政治団体の収支報告書にも、残る借入金3億円を示す記載はありません。

 本紙の調べによると、吉田会長は渡辺代表が支部長の「みんなの党栃木県総支部」に、10年から12年までの3年間に毎年2000万円ずつ、計6000万円を献金しています。2000万円は、個人が政党支部にできる献金の上限額です。

 また、渡辺代表の資金管理団体「温故知新の会」に09年と11年に各150万円、計300万円を献金しています。150万円も、個人が資金管理団体にできる献金の上限額です。

 さらに吉田会長は、「温故知新の会」と関連の政治団体「喜世会」のパーティー券150万円分を計3回、450万円分を購入しています。この金額も上限額です。

 特定の企業経営者から明らかになっただけでも6750万円もの資金提供を受けた渡辺代表。さらに8億円も裏金を受けていたとすれば、政治的にも法的にも、その責任が厳しく問われています。


福島第一・ALPSまた停止…ポンプから白濁水

2014-03-27 17:33:11 | 原発
読売新聞より転載
福島第一・ALPSまた停止…ポンプから白濁水
読売新聞 3月27日(木)13時17分配信

 東京電力は27日、福島第一原子力発電所の汚染水浄化装置「ALPS(アルプス)」の3系統の処理ラインの一つで、送水ポンプから白く濁った水が出てきたため、この系統の運転を停止したと発表した。

 東電によると、ポンプにはカルシウムなどの成分を取り除くフィルターを通った水が送られてくるため、無色透明のはずだが、同日午前10時半頃、作業員が確認したところ、水が白濁していたという。

 18日に別の系統で汚染水をほとんど浄化しない故障が起きた際は、フィルターの不具合が原因だったため、東電は関連がないか調べている。
.最終更新:3月27日(木)13時17分

特養待機者52万人 介護保険改悪の危険浮き彫り

2014-03-27 14:49:07 | 消費税
しんぶん赤旗                2014年3月27日(木)
特養待機者 52万人

介護保険改悪の危険浮き彫り

 厚生労働省は25日、特別養護老人ホーム(特養)への入所を希望している待機者が、全国で52万1688人に上るとの調査結果を公表しました。2009年の前回調査より約10万人も増えており、施設不足が深刻化している実態が明らかになりました。

 同省は、特養の新規入所者を原則、要介護3以上の中重度者に限定する法案を今国会に提出しており、入れなくなる要介護1―2の人は17万7526人(34%)にのぼります。在宅サービスも確保されないなかで、必要な介護を受けられない高齢者を大量に生み出す危険性が改めて浮き彫りとなりました。

 待機者のうち、入所要介護5は9万7030人、同4は12万1449人、同3は12万5683人でした。

 待機者の内訳は、在宅が25万7934人、病院など他の施設入所者が26万3754人。 都道府県別では、東京(4万3384人)が最多で、次いで宮城(3万8885人)、神奈川(2万8536人)、兵庫(2万8044人)の順でした。

 13年10月1日時点で都道府県が把握している入所申し込みの状況を集計しました。

解説

政府の責任で抜本増設を

 特別養護老人ホームの入所待機者が4年間で10万人も増えたことは、医療・介護を必要としながら行き場所のない高齢者の急増を示しています。4年間、待機者の調査すらせずに適切な対策を怠ってきた政府の責任は重大です。

 調査では要介護1~2の特養待機者が17万人以上に上ることも判明しました。この人たちを原則入所の対象外にする安倍内閣の法案は、必要な支援を受けられずに重症化する人を増やし、重度の特養待機者を増やす悪循環を招くだけです。

 これまで政府は、特養ホーム建設への国庫補助を廃止して一般財源化し、施設給付費への国の負担を減らして自治体の負担を増やすなど、特養の抜本増設に背を向けてきました。他方、サービス付き高齢者住宅(サ高住)の建設を促し、訪問看護・介護で対応する政策を推し進めてきました。

 2009年から12年までの4年間に特養の増設は5万7500人分にとどまる一方、サ高住は7万999人分建設されています。その中で特養待機者が10万人も増えたのは、政府の政策が現実に適合していないことを示しています。

 特養入所者の8割は低所得者(住民税非課税)です。医療・介護を必要とする低所得者が入居できる「終(つい)のすみか」が特養しかないのが現状だからです。サ高住の場合、家賃・共済費・食費・生活費に加えて訪問看護・介護の利用料が必要です。低年金・無年金者が増える中、所得に応じて居住費・食費が軽減される特養に入所希望が殺到するのは当然です。

 国庫補助の復活や用地取得への支援などを行い、特養の抜本増設にかじを切るべきです。同時に、特養以外の多様な介護基盤の整備や在宅介護の充実に本腰を入れるなど、あらゆる手だてを講じて待機者解消を進める必要があります。 (杉本恒如)

「年20ミリシーベルト以下問題ない」「現状回復、困難」

2014-03-26 12:39:03 | 原発
          しんぶん赤旗              2014年3月26日(水)
東電暴論

「年20ミリシーベルト以下問題ない」 「原状回復、金銭的に困難」

福島地裁 生業訴訟口頭弁論

 国と東京電力に原状回復と、原状回復するまで慰謝料1人5万円の損害賠償を求めた「生業を返せ 地域を返せ!福島原発訴訟(中島孝原告団長)」の第5回口頭弁論が25日、福島市の福島地方裁判所(潮見直之裁判長)でおこなわれました。

 
(写真)裁判所まで行進する原告団・弁護団=25日
 被告の東京電力はこの日、原告が求めている原状回復について「技術的にも金銭的にも実現が困難」とする準備書面と、「年間20ミリシーベルト以下の放射線を受けたとしても何らそれらの人々の法的権利を侵害したことにはならない」と主張した準備書面を提出。原告弁護団は「加害企業としての自覚がまったくない。無責任であり主張を撤回せよ」と、厳しく反論しました。

 原告代理人の渡邉純弁護士は、「人が体に放射線を浴びれば、細胞中のDNAが破壊されること、低線量であっても長期にわたって被ばくをすれば、ミクロレベルでのダメージを受け続けることも科学的知見である」ことを述べて反論。原状回復が金銭的に実現できないと開き直るのは「被害者を愚弄(ぐろう)し、天につばするようなもの」と糾弾しました。

 福島市内に住む渡部保子さん(72)が意見陳述。渡部さんは、医師の長男家族が家族バラバラになることを避けて福島市内にとどまることを選択したことを尊重して県外に避難しなかったことを述べました。「今でもあの時の判断が正しかったのか複雑な気持ちがする」と傷ついた心情を訴えました。「孫たちや次の世代が、きれいなふるさとで生まれ育ったという誇りを取り戻せるように、早く国と東京電力は、自らの過失を認め、二度と同じ事を起こさないように、解決に力を尽くしてください」と陳述しました。

 中島団長が反論の陳述を急きょしました。

 「(東電が)安全だと信じない被災者が悪い、非科学的であると断ずるのは、慢心の極み。金がかかりすぎて不可能だという言葉ほど被災者の心を侮辱するものはない」と批判しました。

開き直り撤回を

 1月に行われた第4回口頭弁論で潮見裁判長は過失の有無について審理することを決めました。

 今回東電は、過失が無いことを主張するにあたって、年間20ミリシーベルト以下の放射線量を受けることは我慢し、受忍せよと被害者に迫ったものです。さらに、放射能をまき散らしながら、お金が無いのできれいに元に戻すことはできないと開き直ったのです。

 この日陳述した渡部さんは、「非常に頭にきました。こうした暴論を許すと廃炉のためにお金がどれだけかかるのか分からないからできないということにもなりかねません。撤回すべきです」と抗議していました。  (菅野尚夫)

あきらめず声をあげよう

老いも若きも安心して暮らせる世の中を 最低年金月七万円 戦争する国つくりダメダメ 投票に行かなければ何も変わらない