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『みんなの塾』

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時は金なり。金は時買えぬ。「一寸光陰一寸金、寸金難買寸光陰。」

『弟子規』とは——『弟子規』の紹介(日本語)

2018年05月15日 | 弟子規




『弟子規』とは児童に倫理(りんり)道徳(どうとく)と基本的な礼節(れいせつ)を教えることを主としており、中国の清代(しんだい)後期に広く使われた道徳啓蒙用(けいもうよう)の読み物です。宋代(そうだい)の朱熹(しゅき)(1130-1200)が著した『童蒙須知(どうもうすち)』を、清代(しんだい)康煕(こうき)年間(ねんかん)の李毓(りゆう)秀(しゅう)(1647-1729)が『訓(くん)蒙(もう)文(ぶん)』として改編(かいへん)し、後に清代(しんだい)の賈存(かそん)仁(じん)が修訂(しゅうてい)を加えて名前を『弟子規』としました。
 朱熹(しゅき)は、当時の子どもたちは道徳が荒廃(こうはい)し、利益ばかりを重視して、礼節(れいせつ)を忘れているのを憂い、今から4000年前の夏商周(かしょうしゅう)から伝わってきた優れた教育の伝統を復活させなければならないと考えて、一連の国語教材を編みました(あ)。その一つが『童蒙須(どうもうす)知(ち)』です。
『弟子規』の「弟子」とは「生徒」、「学生」という意味で、「規」は規矩(きく)・規範(きはん)の意味です。学生は家に居るとき、外出時など、人との接し方、物の扱い方、学習上の原則や規範などを細かく示しています。儒教の「孝・敬」(親孝行・尊敬)という根本的な精神を日常生活に実践するための教えで、「人間としての必須条件」とも言えます。単に子供たちに読ませて暗記させるものではなく、大人たちが自らその聖賢(せいけん)の教えを実行・実践して、よいお手本として、子供たちに示すものです。子供たちはそのような両親の姿を見て、自然に学び、身につけていきます。
全文には1080字で、360句(く)があります。すべて3字1句の韻文(いんぶん)となっています。文章(ぶんしょう)の冒頭(ぼうとう)部分(ぶぶん)の「総叙(そうじょ)」は『論語(ろんご)』学而(がくじ)6によるもので、これは「綱要(こうよう)・主旨(しゅし)」です。次の本文部分は、「入則孝」「出則弟」「謹」「信」「汎愛衆」「親仁」「余力学文」の7つの大段落に分かれていて、全部113箇条の事を述べられています。文章の最後の「勿自暴 勿自棄 聖与賢 可馴致」との一言は、教えを実践(じっせん)するように勧め(すすめ)、励(はげ)ます句(く)であって、全文(ぜんぶん)の結語(けつご)でもあります。
人間教育の基礎として、『弟子規』の内容を全部実行できた者こそ初めて聖賢の本当の弟子に言えるでしょう。『弟子規』の内容をきちんと理解して実践できたら、幸せな人生を送ることができ、まさに人類の宝物です。






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