ぼちぼちいこか。一緒に歩こう!

LDとアスペルガーのボーダーの息子と共に歩いている母の日記

思いは残るよ!

2012年11月05日 | 日記
卵巣がんの友達と二人きりで話した時の事
「これからからの事、どうしたいの?」
「いろいろ考える。もし、先生にもう何も手段がないって言われたらどうしよう・・・
でも、考えても仕方ない・・・。
今は、食事のこと、できるだけ野菜を多くして塩分を減らして・・・体温も上げるように
いろいろやってみてる。自分なりにやっているつもり」
「頑張ってるんだね。そうだね、これからがんに負けない身体を作っていかないとね」
「これから・・・そうなんだよね。でもさ、なんかいろいろ考えちゃうんだよね。
人は生まれた時から死に向かって生きている。なのになんで生まれてきたんだろう。
私は何もしていない・・・。旦那の家にはホントに申し訳ないと思ってる・・・」
「何でそう思うの?」
「だってさ、こんな身体になっちゃったし、子供も産めなかったし・・・
ホント半人前で申し訳ない・・・」
「子供ができないことで半人前なんて思いもしなかった。子供ができなくたって
良い夫婦だよ。家族だよ。二人の生き方を見てるとホントそう思う。良い夫婦だなって」
「そうだね、いろいろ振り返ると、楽しい事がいっぱいあったし、私はほんと
何にも苦労もしてこないでここまで来れちゃった。だから今こうなんだって思ってる。
人生って誰しも越えられないようなすっごい大変な事が起こるよね。
友達とかを見てるとそう思う。みんないろんな事で苦しんだり何かを背負ったりしてる。
私だって同じ。頑張らないとって思ってる。」
「そうだね、みんないろいろなことを抱えながら生きてるんだよね」
「そう、私は恵まれてる」
「恵まれてる?」
「そう、だってこんなにみんなに心配してもらって。みんなに感謝してる。なのに私はこんなで・・・」
「こんな?」
「・・・申し訳ない。だって子供を産めなかったから。私はなにも残せない。何のために生まれてきたのか・・・
子供を産んで次の世代に残すことができないから、私はなにも残せない。」
「子供だけが後に残せるものじゃないよ。その人の思いでは残された人の中でずっと生きているし
残っていくよ。○○からもらったことがたくさんある。いろんな人に影響を与えてるはず。
命だけが残せるものじゃないよ。思いはずっと残っていくよ!」
「そうか、命だけじゃないんだね・・・。そうだね・・・。いいんだね。」

彼女の抱える事のほんの一部に過ぎないと思う。
もっともっと多くの事を抱えて、考えて、悩んで・・・自分を責めてるんだと思うと
ただただ切なくて・・・
こんな彼女だからこそ生きて欲しいと思う。
なぜ、彼女なんだと思う。
もう、理不尽過ぎる!!

彼女とはまだまだいろんな事を話したけど続きはまた今度・・・