雑にゃん日記<俺ってズレてる?>

文章を書く練習で始めました。
いろいろな趣味や語りを書きたいと思いまーす

「ホワイトバグ 生存不能」安生 正さん著の感想です

2023-11-12 11:49:51 | 読書

想像力を鍛えるには、読書が一番です(笑

それも紙が一番。

 

という事で、初めて読む作者さんですが「ホワイトバグ 生存不能」を読みました。

安生 正さん著です。

 

ホワイトバグ 生存不能│宝島社の通販 宝島チャンネル

人と社会を楽しく元気に。ファッション雑誌No.1 コンテンツ・メーカー 宝島社の通販です。ブランドムック(R)やファッション誌、書籍など宝島社から発売されている商品がご購...

宝島社の通販 宝島チャンネル

 

 

この本を手に取った時は、当然内容も知らず

「雪山で発生した壮絶なトラブルに対処しつつ、何とかチームを下山に持っていく冒険活劇」

かと思っていました。

ところが、読んでいくうちに・・・いや1ページ目から、船の遭難が描かれます。

「あれ?」

と出鼻をくじかれました。

 

総じて、面白かったと思います。

「そうくるか」という、驚きの状況下で進められるシナリオ。

なかなかですね。

多分、映像化を想定した章の構成になっていると思われます。

映像化したいんだろうな~と。

それほど、世界を股にかけた壮大なフィールドで発生する問題に対する話です。

壮大です。

いかに、この大きな話を、大きな話のまま、大きな解決策を生み出すのか。

見ものです。

 

ただ、この手の話は、読み手の方が難しい。

1人称でしか読めない人・・・つまりキャラクターに対して感情移入をしないとシナリオが理解できない人には、理解が難しい。

3人称、つまり全体を俯瞰的に読めないと、全体の状況がわからない内容になるかと思います。

それだけ壮大です。

 

と言いつつ、う~んと思ったところ。

途中までは問題提起や人間模様が描かれます。

その中で出てくる政治家は、いわゆる「傲慢」なキャラクターで描かれます。

とはいえ、現代の政治家とは違う「思い」があるキャラクターというのは興味が惹かれるところですが、この政治家の主な仕事は?

それは、シナリオを進める人、つまりキャラクターをコントロールする人たちです。

ここを読み間違える、1人称で読んでしまうと、とんでもない読み方をしてしまいます。

その中で、この政治家からの指示で中盤から大きな流れが動き始めます。

つまり、起承転結の「転」が始まります。

「おっ!はじまるぞ!」

とう期待感とともに、盛り上がりを期待させます。

あくまでも、私の感想です。。。

期待させるほど、盛り上がりません。

いや、シナリオ的には盛り上がっているのですが、いまいち狭い範囲だけで「わちゃわちゃ」やっているような感じです。

なんというか・・・

仮面ライダーや戦隊ものが、「世界征服」を企む悪の結社と戦うために、幕張や川崎の某企業の入り口前広場で戦っているような感じ。

そんなところで戦っていても、世界ではもっと大変なことになっているだろに。。。。

そのあたりのフォローが少なく、ただただ、作者が好きだろう「銃器、武装の説明」が常時行われるという異常な状況。

そして、解決策が「ある坑道」に対象を誘い込み・・・というオチ。

あまりにも小さい感じがしました。

 

というのも、このホワイトバグと称される「対象」・・・まあ、虫なんですけど・・・この虫の扱いが難しいのだと思います。

ネタばれですが、この虫が暴れるという内容ですが、虫が大量発生すると人間には対処方法がありません。

それなのに対処しようという話ですので、オチが作りにくいというところではないでしょうか。

それも、虫は小さい(笑

話の前半~中盤までは、数ミリ程度の虫と描かれます。

それがですね、後半には・・・私のイメージの中ですが・・・10ミリから50ミリぐらいのイメージに感じられます。

明確に文章で記載されませんが、人類を襲う雰囲気が「虫をどんどん大きく」見せてしまいます。

これを映像化すると、前半と終盤で虫の大きさを変える必要があり、変な矛盾が生じてしまう。

つまり「嘘くさく」感じます。

 

あと、日本人大好きな「お涙頂戴」ネタが最後に待っています。

私的には「あ~あ、やっちゃった。嘘くさいお涙頂戴ものだ」と思ったわけです。

なんで、こんな内容を取ってつけたようにつけちゃうんでしょうかね?

原作は読んでいないのですが、映画「ローレライ」の終盤、ある役者さんが入っていはいけない部屋に、修理をするため一人乗り込むという内容を見て、同じことを感じたものです

明らかに「お涙頂戴」のために、取ってつけた内容のように感じます。

 

もっとしっかりと解決策を練ってねって練って、困難を解決するという話にしてほしい。

所々に、「死亡フラグ」的をまいて、キャラクターを消していくというのも幼い感じがします。

日本の物語は、なんでこんな決まりきった、くだらないシナリオにしちゃうんだろう?

「頑張って、みんなが生き残る」

なんで、こんな話にできないんだろう?

冒険野郎マクガイバーを見習ってほしいものです(笑

 

とはいえ、全体的な流れと壮大さは一見の価値があります。

ただ、問題の対象が「虫」というのが難しいところかなと思いますが。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フェンダーラッピング完成?... | トップ | 心の愛読書「金持ちになる男... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

読書」カテゴリの最新記事