雑にゃん日記<俺ってズレてる?>

文章を書く練習で始めました。
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うむむの映画「キャラクター」みましたよーの感想

2021-07-24 11:13:38 | 映画

見に行ったのが2021/7/23。もうそろそろ終わるって時かな。
そう思ったので、番宣で気になっていた本作を見てきました。

 

映画『キャラクター』公式サイト

大ヒット上映中! 二人の共作、それは連続殺人事件。体験型ダークエンターテインメント誕生。

 

 

 

フジテレビが制作ですが、PG-12なので地上波で見れるかどうかはわかりません。
グロテスク表現があるためですが、結構・・・かなり血まみれです(笑

さて、何から書きましょうか。。。 感想を書く側から見ると難しい内容です。
何と言いましょうか・・・
「役者個別はうまく演じている」
でも
「演者に丸投げした会話劇。制作は、役者に合わせで映像を撮っている」
「シナリオがまとまっているようで、まとまっていない・・・」
という感じがしました。

映画の方程式をまったく使っておらず(上手、下手、奥、手前などをつかった法則)、とにかく役者を構図の真ん中に置くことを信条にカメラワークをしているように見えます。
そして、会話劇を効果的に見せるため、手前に人を置き、その人越し、脇越し、肩越しに話しているキャラクターを撮るという構図の多用(表現方法の名称忘れました)。
ほぼ、この2パターンで作られています。
ある意味、役者さんのアップだらけです。
ほんと、演者の演技に丸投げしている、頼っているって感じなんでしょう。
と言いつつ、小栗旬さん演じる刑事がしっかり、話をつなげてくれます。
つまり、ベテランの役者さんがいるおかげで、しっかりまとまった話になっていると思いますし、菅田将暉さん演じる漫画家、Fukaseさん演じる殺人鬼も、ベテランが回してくれているおかげで理にかなった演技になります。
なので、ある意味「丸投げ」で良かった点もあります。。。が、ちょっとね~と言う感じです。
多分「役者さんが素晴らしかった」という評価が多かったのではないでしょうか。。。見てないけど。
まあ、映画ってここまでしか見ていない視聴者が多いので、これでいいのかもしれません。。。が。
(邦画って、役者を語る方が多いんだよね。。。物語やキャラは、いまいち二番手っぽい扱い)

シナリオですが、考えられているようで、そうでもない感じがしました。
全て「先延ばし間違いIF」の話です。
最初の部分ですが
・漫画家(の卵)が、殺人鬼を見る
    警察に話すか?   YES   話が終わる
                     NO    警察には黙っていて、漫画にして一儲け(映画ではこちらを選択)
などなど。
とにかく、話を伸ばすために、この間違った選択を繰り返すわけです。
ちゃんとした解答をしていれば、ものの30分で終わります。
長くするために問題を起こすタイプのシナリオ。そのために、学芸会要素がちりばめられます(会話を怒鳴るように遮ってミスリードするなど)。
逆に
映画ダイハードでは、上記のような「間違ったIFの回答を繰り返す」を意図的にやります。
それを逆手にとって「不運な刑事」と主張し続けることで肯定します。
ある意味卑怯ですが、間違った選択を繰り返すことの意味を説明してしまう、うまいやり方ですね。
(3作目よりあとは、ただただイライラする演出になっちゃいましたが)
ただ、本作では理由を述べていないため、嘘くさく見えてしまいます。
途中で、イライラしますし、間延びした流れになっていました。非常にテンポが悪い。

で、私、映画中に時間をちらちら見るのですが、起承転結の「ここが転かな?」と言う部分で、時間を見ると90分超えていました。
ちょうど漫画家が殺人鬼に挑むために漫画の完結を書こうと考える部分ですね。
映画のフォーマットとして、大体120分とか105分とか90分とかになるかと思います。
そこで120分と考えると、あと30分で「転結」をやることになります。
想像ですが、結構「オチ」のシナリオで困ったんだろうね~。
「起承」の部分は、楽しんで決められたのに・・・と。

シナリオを考える時
「漫画家が書いた通りに殺人を行う殺人鬼が現れ、漫画家が追い詰められていく」
と企画を考えたのだと思います。そうすると
「おっ!これはいける、売れるシナリオだ!!」
と考えたと思います。
私も確かに行けそうだと感じます。ワクワクします。
ところが、オチを考える時・・・困ったんだろうと思います。
どういうオチにするか?
普通に考えると、オチとして殺人鬼が逮捕されると思いますが、警察と対峙するという話は漫画家を中心に作り上げた話としては薄くなりますので、漫画家と対峙する話が面白そうです。
ただ、どうする?ペンで戦う?腕力?そうすると警察の立場は?と色々矛盾が出てくるのでしょう。
で、矛盾を少しでも避けようとすると本作のような内容になってしまったと。
結果として「転結」を手短に終わらせるって感じになってしまったと。
う~ん。ご苦労様です。
一番強引な矛盾点。
漫画家と殺人鬼が対峙する時、一緒にいたのですから当然警察は同行するべきですが、警察がいると対峙関係にならないので警察を置いてけぼりにします。
でもリアル的に考えると、それはないでしょ。
つまり、強引にこうしたというのが見え隠れしてしまうんですね。こうしないと漫画家が血まみれにならないと。
こういった部分が”ご都合主義”的で、まとまっているようで、まとまっていないという感じに見えてしまいます。
「警察は無能」と評論することもできますが、常に漫画家と殺人鬼の対峙という構図を作らなければいけないので、多分シナリオ上、警察の描き方はこうするしかなかったのでしょう。

物語の最後はサイコなセリフを殺人鬼が話すことで終わります。
セリフの内容については映画を見てください。
ただ、このセリフに力やインパクトが無いんですよね。。。
「ふ~ん」
って感じになっちゃう。
多分、台本やノベライズ上では「おっ!」って思うセリフなんだと思うんですけどね。
このインパクトの表現をを役者さんに丸投げするのは酷でしょ。
重要なはずなんだが、バックグラウンドの説明が少なすぎて、セリフ自体が軽くなってしまった印象です。
作中で「なんたらコミュニティー」について、もっと重々しく、センセーショナルに表現しておくべきだったでしょうね。
この後にもっともらしい考えさせるナレーションを入れるとか、アングルや構図を変えても良かったかと。。。
後だしじゃんけんで申し訳ないですが、魚眼レンズで殺人鬼を撮りつつ本セリフを言うってのでどうでしょうか(笑
(ははは、パトレイバー movie 2で後藤隊長が独り言を言う場面のパクリです)

にしても、タイトルの「キャラクター」はどこに係るのかな?
途中で「キャラクター」の説明を中村獅童さんがしていますが、人格とか人の特徴という意味合いで「キャラクター」と使っているのなら、タイトルとしては弱いかな~と。
それとも、漫画のキャラクターをリアルの人が演じるという部分での「キャラクター」?
もしくは両方?

それにしても、邦画は平和と言うか・・・。
殺人鬼さん、あれだけ猟奇的に殺人をしても、返り血で真っ赤にならないのですから。
顔は「ちょんちょん」程度の汚れ(笑

コメント
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