夕螺の一言日記

毎日心に浮かんだことなどを書いてみたいと思います。。。(2014年3月13日開設)

2017年 6月14日(水)2「経済学が無視をする貨幣の回転(4)」

2017年06月14日 16時48分01秒 | 「政治・経済」
経済学が無視をする貨幣の回転(3)の続きです。
企業の生産性向上は、揺りやすくより安く生産して競争企業に勝つことを目的にする経済法則です。間違ってはいけないことは、今の日本のように賃金を減らして利益を拡大するという搾取強化が生産性向上ではないことを抑えなければならない。生産性の向上も搾取強化も商品価格を安くしますから勘違いをします。
生産性の向上により商品を安く生産すると、競争企業より大きな利益を得られます。同時にその利益を少し削って競争企業よりも安く販売すれば市場を独占することができます。各競争企業はこれを目的に激しい競争を行います。するとその産業で生産する商品価格は下がっていくのが経済法則となります。
商品価格と書きましたが、正確には商品価値です。商品価値の低下が経済法則ならば、今問題となっている商品価格が下がり続けるという一面から見たデフレというのもまた経済法則なのです。では、なぜこのデフレという経済法則が経済矛盾となってしまうのかという矛盾が出てきます。
デフレというのは正確には「デフレ不況」です。同時に商品価格が下がり続けるというだけの現象は「デフレ」という言葉を使うことに間違いがあるのです。「デフレ」とは「商品価値の低下」という言葉がふさわしい。すると、商品価値の低下は経済法則で、「デフレ不況」とは商品価値の低下とは違うものに
商品価値の低下は経済法則でありこれを防ぐことはできない。一方デフレ不況は商品価値の低下という経済法則に適応できない状態ということになり、ここに矛盾が現れるのです。
商品価値の低下という物価の下落というものは経済法則ですからこれを人為的に変えることはできないのです。できるとすればデフレの真逆にあるインフレです。しかしこのインフレも基本的には貨幣価値の低下を招きますから商品価値を変更するものではありません。今の先進国はこの間違った経済学に支配る
さらに現在の経済学は、単純に見ると景気の好循環はインフレになる。だからインフレが起きれば経済の好循環が生まれるというひどい経済理論を産んでしまいました。そしてインフレは貨幣量の増加であるとして商品市場に、日本でいえばアベノミクスと日銀の量的緩和により貨幣量を増やそうとします。
貨幣量の増加→インフレ→経済の好循環という逆立ちをした経済理論によって経済が動かされます。これは先のツイートにも書いたように、「デフレ不況」からの脱却ではなくて、単なる商品価格が下がり続けるという一面だけをとらえた意味でのデフレ対策という過ちを犯します。結果デフレ不況脱却はない。
デフレ不況からなの脱却がないわけですから、増加した貨幣は企業利益としてため込まれ、金融市場に流れる。そして銀行は当座預金が増え続ける。この濁った池のようなどんよりとした不活発な経済は眠り続けることとなる。ここから法則どおり貨幣量の増加では経済は古典回転せず失敗は必然的となる。
現在の経済学は以上のようにあまりにも幼稚なものであることがわかる。もし、貨幣量の増加により企業利益と金融市場の利益を目的とした経済学ならば、それは国民に対しての詐欺的ペテン経済学に落ちぶれるだろう。
商品価値の低下はインフレを抑えながら商品価格を低下させるのが経済法則である。これにより国民が受け取る富の増大(この富は価値ではなくて使用価値になるが)すなわち豊かな生活の条件をつくる。同時に必要労働力量もまた生産性向上により減少する傾向を産む。これは労働時間の短縮を行う条件である
社会はより安い商品と労働時間の短縮に向けて発展をするでしょう。この法則性を経済学は解明しなければならないのです。
すでに富裕層や企業利益の配分としての不労所得層は。成り立たなくなっているのです。社会への寄生はできません。増々安くなる商品価格と生産量。これを消費するのは労働者です。そしてそこから波及する企業の設備投資です。銀行の貸し出しです。国の財政政策です。社会保障が中心とならざるを得ない。
ここで重要なのが、貨幣の回転です。国民生活、企業、国家に貨幣は回転し続けてその回転速度を大きくすることによりデフレ不況からの脱却は可能でしょう。同時に政治はさらに自由や民主主義を拡大して貨幣の回転を促進しなければならない。共謀罪が経済まで委縮される心配が出始めている。
現在の日本は経済も政治も委縮させているに過ぎない。これは世界的な競争に負けることを意味する。

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