小屋組みや柱などの基本構造がむき出しになっているので、棟上げするまで相当に試行錯誤しました。寸法の狂いをごまかせないので、かなり慎重に進めました。
前面にズラリと並ぶ柱と方杖の組み合わせは、図面をコピーした上で、透明プラ板をのせて、その上で角材を組み立てるいつもの工法です。しかし、全長で34センチ余りにもなるので、なかなかの難物です。とくに横梁の角材が1.5ミリと細かったため、柱をつけて行くたびに、木工用ボンドの水分のために微妙に反り始めて、水平と垂直を出すのに苦労する羽目になりました。なのでいつものように嫌気も差してほったらかしの時間も長くなりました。そんなこんなで、しばらく写真を撮るのをわすれていたので、途中の記録がありません。
ようやく棟上げが終わった段階で喜んで写真をとったので、それをお示しします。この時点で昨年の12月初旬。設計終了から半年もたってしまいました。
柱の土台の部分は1.5ミリ角材のまわりにプラ板を貼り付けて表現しました。この土台は実に目立つものなので、質感を優先して木材は使わないことにしたのですが、木の角材とプラの角材を継いだ形にすると直線を出す自信が全くなかったので、こういう手間のかかる方法にしました。都合22本作ったので、これにかなりの時間を要しました。
もう一つのポイントは本線側からみると裏側の面にある屋根の張り出し部分の支え壁です。見事に羽目板が貼りつめられていますので、バルサ板を土台にして、STウッドを辛抱強くはり重ねていきました。これも手間がかかりましたね。そのほか、羽目板壁ですが、実際は柱に羽目板を張っただけ構造なので、そうしようかと思ったのですが、前面の柱組みに苦戦したため、サボりたくなっていさみやの方眼紙にSTウッドを貼り付けるだけにしました。なので、裏側からは羽目板が見えず、意味不明の板張り様構造になっていますが、塗装すれば気にならないだろうと多寡をくくりました。
最後に上から小屋組みの様子お見せします。これだけ慎重にやったつもりでも、なんとなく歪んでますね…、屋根の寸法も微妙に間違えたみたいで、この後屋根を作るのに苦労することになりました。
最近、模型作りとは「悩み」と「嫌気」と「見切り」と「後悔」の繰り返しであると悟り始めています。