ロッドがうまく動いたので、シリンダーカバーを取り付けます。
はじめは16番の9600のカバーが流用できると踏んだのですが、どういじくっても寸足らずであることが分かりました。11形のシリンダーカバーなんと9600より大きいのです。
というわけで、シリンダーカバーを自作することになりました。写真は夕張に保存されている14号のシリンダーです。
空気弁は国鉄制式蒸気のものと同じようなので、エコーのロストパーツが使えます。上下の点検蓋は0.2厚の薄板を使い、端を帯状に残して折り曲げ、その上で切り落としてやすりでしあげると、蝶番のように見えます。この手法はかのエマストロ氏に習いました。
でも、問題は実物写真でよくわかるリベットです。まあ省略することも可能なのですが、そうするとただの平板に見えてしまいよくありません。0.3線を埋める手もあるのですが、途中で息切れしそうです。
そうして、困っているところで、私が常々尊敬申し上げているマスターモデラーであるドンキー氏が、お手製のリベット打ち出し機を考案されました。さっそく相談して、しばらく機械を借り受けることができたのです。
これが導入されて、一気にシリンダーカバーを作りました。
下スソの曲げは、径の違う数本の丸棒を使って少しずつ曲げて行いました。最後はシリンダーブロックの前後板に直接あてて仕上げます。
こうしてシリンダーブロックが完成しました。リベットの仕上がりはいかがでしょう?
この見えるか見えないかのさりげない感じは、0.3線の埋め込みでは出ませんね~
と、悦に入ったのです。