ゆきお姉ちゃんとメイちゃんの手作りお洋服アルバム

わんちゃんのかわいい洋服を手作りしています。
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ゆき6

2017-01-24 21:34:58 | 日記
あの朝のことは、とてもよく覚えています。
歩くことも辛いはずなのに、バタバタする私の後ろをチョコチョコ付いて、私も一緒に行く?
と言っているかのようでした。

空いていれば1時間ぐらいでも行ける距離でしたが、首都高が混み、1時間半ぐらいはかかってしまいました。

いつも私は助手席で、ゆきは、1人で後ろに座るのに、私も一緒に後ろに座り、膝に抱っこして行きました。
ゆきは、抱っこされて、ちょっぴり安心しているかのようでした。

どんな病院なのか、不安や緊張、そして期待も混じって、なんとも落ち着かない車中でした。

病院は、多摩川沿にあり、すぐわかりました。
立派な病院でした。
駐車場は、朝の10時で
ほぼ満車で、遠い県のナンバーもたくさんありました。
遠くから来ている人も多いようでした。

入口の自動ドアが開きません。
ドアは二重になっていて、もう一枚が閉まらないとこちらが開かないようになっていたのです。
書いてあるのに、気が動転していたのか、向こう側の方に教えて頂き入る事が出来ました。

病院?と言うよりは、どこかの会社のロビーのような作りの病院でした。
受付に行くと、お姉さんが優しく対応してくれました。
たくさんのワンちゃん、猫ちゃんが待っていました。
キョロキョロしていると、すぐ呼ばれました。
予約時間から30分以上待つことはないようです。

なんと、先生が直接出て来て、案内してくれます。
看護婦さんはいなく、先生だけで、お部屋が8部屋ぐらいありました。
ゆきは、呼吸器の先生でした。

先生は、ゆきをジッと観察しながら、私の話を聞いていました。紹介なので、レントゲンやだいたいの話はもう聞いているのですが、先生はとても真剣に話に耳を傾けてくれました。
何軒もの病院へ行き、なかなか病気がわからなかったので、かなり、先生に対する不信感がありました。
この先生は大丈夫だろうか?と言う
なので、真剣に話を聞いてくれる先生にかなり感激しました。

ずっと寝ていないので、眠くて眠くて仕方がなく、フラフラしているんだね。
可哀想に、
なんとかとかしてあげないと!

先生のその言葉に涙が溢れました。

とにかく、手術をしないと、体力もピークにきているし、息も出来なくて、もう危険な状態との事でした。

けれど、これから、手術ができる状態か調べるのに、2時間ぐらい、できることになったら、準備をして、すぐに手術してくれるとの事で、とにかく、手術が出来るか調べて貰うことになりました。

待合室は4階にあり、テーブル、ソファ、テレビ、自販機など
長時間待てるようにか、いろいろな設備が整っていました。近くにはコンビニもありました。

2時間はすぐに過ぎ、放送で呼ばれ診察室に入りました。
ゆきの身体は、とても健康で、喉の腫瘍以外は何処も悪い所はなく、手術に耐えうるであろうとの事でした。
嬉しくて、嬉しくて、仕方がありませんでした。

でも、喉の腫瘍は、悪性の可能性が高く、完全に取り切ると日時生活に支障を来すので、出来るだけ取るけれどとの事でした。
口から食べ物を食べられない状態になってまで生きるのは、私も反対でしたので、日常生活が出来るレベルでという事でお願いしました。

麻酔、手術で何かあっても異議申し立てをしません
と言う書類に、サインしました。

先生が、ゆきちゃんに会ってください。
と、奥に案内されました。
ゆきは、酸素の濃いケージに入れられて、私達を見て、嬉しそうに尻尾を振っていました。

ゆき
頑張ってね!

私は、何故か、必ず大丈夫と思っていて、不安がありませんでした。
先生が必ず助けてくれる!と言う変な予感がしていました。
待ち時間はかなり長く、そこにある沢山の本を読みました。

「うちの子が癌になったら?」
とか、
「わんちゃんにいい食べ物」
怖いから読みたくない気持ちと、読んでおかないとと言う気持ちでした。

3時半頃、放送で名前が呼ばれました。

違う所に案内されました。
たくさんの病気のわんちゃん達のケージを通り抜け、ゆきの所へ行きました。

手術は、成功!
ゆきは、眠っていました。

ずっと、眠くて眠くても、寝れなかったから、今日は、ゆっくり寝れますよと先生がにっこりしました。

私も嬉しくなりました。

それも束の間、こちらへ
と言われ席に着きました。

先生は、ホルマリン漬けのゆきから採った腫瘍を持っていて、見せてくれました。
親指大の大きさで、黒っぽいものでした。

喉いっぱいぐらいの大きさで、もう息が出来なくなりそうだったようです。

病理検査をしないと、わかりませんが、たぶん
黒色メラノーマと言う悪性の腫瘍との事でした。
先生は、淡々と事実を伝えて来ました。
とても優しく、思いやりのある口調でしたが、どの言葉も辛く悲しく胸に突き刺さりました。
でも、とにかく、これで終わりではないので、これからの事をと、一生懸命メモしました。

今後、放射線治療、抗がん剤治療などがある事

もし、何もしなければ、6ヶ月はもたないのでは。
と言う事でした。

その日は、手術が無事に済んだ事を喜び、家に帰りました。
ゆきと同じく、私も久しぶりに夜ゆっくり寝ました。


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