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異人館画廊

2024年05月10日 | 読書
先日読み始めた異人館画廊シリーズ
「盗まれた絵と謎を読む少女」「贋作師とまぼろしの絵」「幻想庭園と罠のある風景」
ときて第4弾「当世風婚活のすすめ」です。



 成瀬家は、代々“禁断の絵”を守ってきた旧家だ。
 その絵が盗まれた。
 当主の美津に絵をさがしてほしいと頼まれた千景と透磨だが、
 件の絵は異人館画廊に置き去りにされていた。
 同時期、失踪中の次期当主候補・雪江が遺体で見つかるが、
 容疑者に浮上した男が千景の誘拐事件の関係者だと判明し!?
 深まる謎の中、記憶の封印が次第に解けてゆく。

 (裏表紙より)

おぉ、千景7歳のときの誘拐事件の真相が!?
ってそちらはあまり進展はなかったのですが
3巻では父親の名前が登場し、今回は母親も。
誘拐事件のあと離婚し、どちらも娘を引き取らなかった両親。
いったい何があったのか、これから明らかになっていくのでしょう。
現在「キューブ」と称して珍しい絵画の収集/情報収集をしている
千景や透磨たち6人のうち謎の存在だった「カゲロウさん」も
少し姿を現し始めました。
2巻に登場したブロンズィーノも出てきたし、うんうん、面白いぞーっ。

さて今回紹介された作品はウィリアム・ホガースの「当世風結婚」。
6枚の連作絵画の版画であり18世紀の風刺画です。
図像術を使った絵画は16世紀のもので
18世紀にそれを描ける画家はいなかったはずなのですが…。

例えば連作1枚目の「婚約」。



 財産の底を突きた伯爵の息子と、裕福だがケチな商人の娘との政略結婚。
 窓からは伯爵の新しい邸宅の工事が中断している様子が見える。
 中央のテーブルでは、高利貸しが残りの工事費用について取り決めをしている。
 痛風持ちの伯爵は家系図を取り出し、
 ウィリアム1世を先祖に持つほどの名家であることを誇らしげに語っている。
 その息子は鏡で自分を見ることに夢中である。
 その首には既に梅毒の症状があらわれている。
 商人の娘は涙を流して、弁護士に慰められる。
 彼女の手には涙に濡れたハンカチがあり、
 それを乾かすために結婚指が利用されている。
 壁掛けの絵に描かれた人物は、二人の結婚に疑念を抱く表情を見せる。
 2匹の犬は互いに鎖で繋がれており、
 まるで新郎新婦の状況を映しているかのようである。
 (Wikipediaより抜粋)

うーむ絵画1枚にこれだけのストーリーが…。
で小説で登場する版画では背景の画中画がオリジナルと異なり
図像術が隠されている、と千景が指摘します。

ちなみに連作は「婚約」「結婚直後」「偽医者への訪問」
「伯爵夫人の朝見の儀」「伯爵の死」「伯爵夫人の自殺」と続きます。
ざっくり言うと夫は妻の愛人に殺され、妻も自殺する、そうです。ははは。

いやあ、知らない絵画のお話は楽しいです!
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