光の風☆★

~画家すずきゆきおの世界~
 夢と希望に癒しの芸術を
生み出す画家の日々の、つぶやき

闇が深淵の面(おもて)にあり,

2013-08-23 | 絵画
ランダムな下塗りは、、
思いつくままに色を塗っていくので、
なるべく意図した考えを入れずに塗り描く。
そうは言っても、
叢雲のように現れては消える
イメージが去来していく。

オレンヂ色から、
若い日に夕景を見ながら、
明日への夢を語ったことを。

イエローから灼熱の日差しを、
高音のトランペットを、

イエローを少し和らげて、
鐘楼からの音色は団欒の一時を。

緑色は、
薫風となっていく。
幼子は新緑の色で飛び回って遊んでいたり。

ホワイトは喜びの光でもあり、
羽ばたく鳥。

ブルーは、
時として珊瑚の海であり空でもあり、

神は人間の視界を超えているから、
見えないし、
明るすぎる存在は、
光りすぎて眩しすぎると見えない。
すべてを含むブラックかも知れない。

ランダムに塗る下塗りは、
顕れては消えていく、泡沫のイメージを、
無数に呼び起こしていく。

キャンバスに塗られた多くの色の集積は、
ある時、ある日に、
もう良いと私に合図する。

具体的なイメージを表出する作業が始まる。

私が手掛ける小世界を生んでいく。

闇が深淵の面(おもて)にあり、

光あれ !

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マジックは使っていない!

2013-08-16 | 絵画
お盆休みという、まとまった夏休みは今年も無縁。
どこか小旅行の一つぐらいはしたいと思っても、
父の介護をする現状では、
半日ぐらいの時間を作って外出するのが、
精いっぱい。

という訳で、
冷房が効きにくい外気温と、ほぼ同じの
アトリエで制作。

汗をかきながらの制作は順調に捗ると強がりたいが、
酷暑に翻弄されるが如く遅々としている。

制作は、それのみ独立して純粋培養の所存ではないので、
その時々の生活の事情の中で行なわれるものです。

日々の営み、そのものから生まれてくるもの!
言い方を少し高尚に変えれば、
生き方そのもの、人生観、宗教観、芸術観、等々から
生まれてくるのでしょう。

私は自分の使う材料や絵の具を、
つくづく見ると、
他人事のような言い方ですが、
カラフルな作品からは想像できないほどに、
地味でシンプルなのは驚くほどです。

日々の営みに呼応するかのような、
寡黙でシンプルな色数も少ない画材へ、

はっきりした意思表示をすると、
カラフルで明るい作品が完成していくのです。

シンプルな画材で、
特別なマジックを使っているわけではないです。

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お歯黒!

2013-08-09 | 日常
子どもの頃、夏休みは宮城県の田舎(父の生家)に20日間ほど、
遊びに行っていた。

あの七ツ森が原風景として作品に投影しているかもしれない。

同い年の従兄弟と、かくもあんなに山野を、
そして川遊びをしたものです。

歳をとったからこそ感じる懐かしさがある。

宮城県は今のように標準語を使う人は少ないというよりも、
東京っ子の私には全て外国語のように聞こえた。

私は、おぱんっあん(お祖母さん)の横に布団を並べて
寝ていたものです。

おぱんっあん!の話すことが方言のみで、
強く訛っていたので、ほとんど分らない。

通訳してくれる伯母さんも、
すごく訛っているから余計に分らなくなっていたが(笑)

祖母と孫の心は自然と通じるようで、
次第に言っていることが聞き取れるようになっていくものです。

方言で訛っていても日本語ですからね。

そして、
おばんっあんは、お歯黒でした!
歯が黒く塗られていたと記憶しています。
画家になる子どもですから、
色彩には敏感でからね。

いつぞや、おばんっあんが、
庭で長い箒を持って
長刀(なぎなた)の構えをして見せた。

ほとんど枯れる寸前のような身体が、
いきなり、しゃき!として。

武家の女子(オナゴ)としての嗜みを見せたのか?
今、思うと夢幻そのもの。

私は、お歯黒の人を見た最後の世代かもしれない。

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