(旧)yoyo的日記

台湾での生活について、シェルターから受け入れた黒猫姉妹について、台湾で暮らして10年のyoyoが書いています。

映画「Alice in Wonderland」を見ました♪

2011-02-13 | 小説・映画・音楽
前回”All Kids are...”の感想を書きましたが、見ているうちに娘役のミア・ワシコウスカが「なんかこの娘どっかで見たことあるなぁ」と気になってきました。そして気づきました。そうそう “Alice in Wonderland”(邦題はそのまま「アリス・イン・ワンダーランド」)のアリスじゃん!


この映画、実は映画館で見ようと思っていたのに見逃してそのまま結局ずっと見ていなかったんですよね~。というわけで、ミアちゃんつながりでこっちも見たのでご紹介

ご存知の通り、この「アリス・イン・・・」は映画界の鬼才ティム・バートン監督がルイス・キャロルの名作『不思議の国のアリス』のアリスを描いたファンタジー。とは言っても、原作とは違って、アリスは幼い女の子ではなく、ミアちゃん演じる19歳の少女になっています。でも実は「幼いアリス」も実は物語のキモとして重要なリンクになっていて、そこもおもしろいところなんですけどね

時計を手にした不思議なウサギを追いかけて樹の穴に落っこち、不思議な世界へ誘われるアリス、そこで出会うチェシャ猫やマッドハッターといった不思議な存在、というのは原作とほぼ同じ設定です。
ですが、19歳のアリスはなにも分からずに右往左往する女の子ではなく、この「ワンダーランド」にとって重要な鍵を持つ存在であり、「怪物を倒して世界を救う」英雄としての役割を担うことになっています。


基本的なあらすじはこういうものなのですが、ティム・バートン監督の作品を見慣れている人なら分かる通り、彼の作品のコアはあらすじではなく、むしろ彼独特の世界観なんですよね。
ティム監督はハリウッドきっての「オタク」としても名高い人で、その世界観や出てくる人物像も奇抜なものが多く、決して万人受けするとはいえないものです。
そんなティム監督が描く「ワンダーランド」、どんなにへんてこなことになっているんだろうと期待してみたのですが・・・うーん、良くも悪くもちょっとティムっぽくない映画に仕上がっていると思います

もともと『不思議の国のアリス』には言葉遊びのようなちょっと難解な言い回しもたくさん出てきますし、ほとんど「まともな人」がいないような脈絡のない、意味不明なことがたくさん起こる不思議な世界。でも、そういう不思議さはお手の物のはずの監督が今回作ったのは、むしろ「脈絡のある」世界だったような気がします。特に原作でもダントツにおかしなやつだった「マッドハッター」(ティム・バートンとは長い付き合いのジョニー・ディップが演じています)なんかえらくまともな人じゃない?


ストーリーも、ワンダーランドでの不思議体験と怪物を倒す経験を通して「自分が誰なのか」を模索するアリスの成長物語、とある意味とっても「わかりやすい」ものです。
このわかりやすさが、「ティム監督の映画」を期待してた人に取ってはちょっと肩すかしじゃないかなーと思います。
ただ、そのぶん、エンターティメンととしてかなり誰でも楽しめる映画なのではないかとも思うのですが

なんだかちょっとネガティブなことも書きましたが、実はこの映画、今年見たDVDの中で初めて私が五つ星を付けた映画なんですよねーなぜかというと、「わかりやすい」「脈絡のある」話と見せかけて、「本当にそうか??」と思うところが随所にあるから。
「残酷で醜悪な赤の女王」と「善良で美しい白の女王」が出て来るのですが、ずっと見ているうちになーんか釈然としなくなってくる。一見極悪人のようだけど、実際は素直でわかりやすい性格の赤の女王に比べて、白の女王の方は本当は腹に一物ありそうでうさんくさいんですよねぇ。本当はいろんな裏テーマがあるのでは??と思って「もう一度や二度は見てみたい」と思った映画、それで五つ星だったのです。これってちょっと穿った見方のしすぎですかね?


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