(旧)yoyo的日記

台湾での生活について、シェルターから受け入れた黒猫姉妹について、台湾で暮らして10年のyoyoが書いています。

台湾引っ越し事情その2

2007-07-25 | 台湾事情
集集から帰って来て数日たちますが、台北の暑さは格別でへばっています。
毎日38度とかあるんですよ!
集集は台北よりずっと南ですが、土地が平で風がよく通るし、車も人も
多くないので暑さもまだがまんできるようなものです。でも、台北は盆地な
うえに恐ろしく車とバイクが多いので、空気も悪いし、蒸し暑いし・・・

そしてこの暑さの中、私は引っ越し準備にいそしんでいます。
引っ越しがいやだいやだといいながら、なぜか台湾に来て、
もう六回目の引っ越し。

台湾において、多くの部屋(特にワンルームではほぼ100%)が
家具付きです。ベッドとクローゼットと冷蔵庫とテレビくらいは
かなり標準装備です。
だから、普通一人暮らしの引っ越しでは家具はあまり動かないので
日本よりはるかに楽ですね。
大物が少ないというのも関係あるのかもしれませんが、
引っ越しというと、すぐ○万円かかる日本よりぜんぜん格安です。

しかし、台湾においては、引っ越しのパッキングはかなりアバウトで、
一番重宝されるのは段ボールではなく、大きなゴミ袋(黒いやつ)です。
そのため、私も見積もりにきた引っ越し屋さんに「車一台で段ボールは
10個しかあげませんよ」といわれ、「ひぇ~」となりました。

私はゴミ袋とかにものをつめるのがあまり好きではないし(だって
荷物を取り出して片付けるときが大変そう)、そもそもうちの
一番の大物は書籍なので、どうしたって大量の段ボールがいるのです。
で「とりあえず50個くらいほしいんですよぉ~」と泣きついてみると
「中古でよければ持ってきましょう」といってくれました
台湾のこういう「だだをこねてみるとわりとなんとでもなる」ゆるい
ところが素敵です(^-^)

この続きは「その3」で。

災害お見舞い申し上げます

2007-07-17 | 日記
新潟県中越沖地震のニュースにびっくりしています。
今、ちょうど私も都市防災の専門家の先生と一緒に調査していて、
毎日「地震の際はどこの仮設住宅に何年くらい住まれていたんですか」
とか「その後どのようにして今のお家を再建できたんですか」と
いうようなインタビューを被災者の方に伺っていたので、
日本でもまた大地震が!というニュースに本当に驚きました。

今回の地震のエリアは3年前の地震の場所とも近く、この3年で
二度目の震災を体験してしまった被災者の方も多いと思います。
ちょうど新生児が産まれたばかりの幼なじみも新潟市内に住んで
いるので人ごとではありませんでした。

みなさんの無事を心よりお祈りしています。

台湾・集集

2007-07-13 | 日記
三日ほど前から、台湾中部の街、集集(Chi-chi)に
来ています。
集集は、南投県という台湾ど真ん中の県に位置していますが、
ここは日本時代からある総ヒノキ作りのノスタルジックな駅と
そして1999年に台湾を襲った大地震の発源地として有名です。
以前はヒノキを始めとした木材、そしてバナナ(集集バナナと
いえばかつては天皇陛下にも献上されたことがある有名な
バナナです)などの中部集積地として栄え、そのため鉄道も
ずいぶん早くから発達した街なのです。

ここでなにをしているかというと、調査のアシスタントのような
ものです。某国立大学のM先生は1999年以降ずっと、台湾の
大地震復興の過程を長期で調査していらっしゃるのですが、
私とひょんなことから知り合い、数年前からお手伝いさせていただいて
います。

自分自身の調査のフィールドワークの場所とも近いし、
なんというかとても雰囲気の良い街なので、集集という街は
私が台湾で好きな街ベスト3に入るところです。
来週の木曜日までいるので、これから何日かは少しずつ
集集の素敵な場所を紹介できるかもしれません

Along the Ridge

2007-07-06 | 小説・映画・音楽
最近映画好きの友達ができたので、なんだか映画を見るチャンスが
多くなった私

昨日は久々に映画館でAlong the Ridge(中文紹介英文紹介)という
イタリア映画を見ました。

母親が浮気性でしょっちゅういなくなってしまうため、一人で
子供を育てる父親、娘と息子の家族の話です。
これが某国の映画だともっとエモーショナルな感じの話に
なると思うのですが、この映画はむしろ淡々と物語が進みます。
これは主人公の11歳の少年が見せる「もういろんなことを
あきらめることを知っている」ようなまなざしのせいでしょう。

母親がいない分、俺が子供を立派に育てなければ!と必要以上に
がんばってしまう父親。それに応えなければ、と思う子供たち、
一見明るく見えるけど、みんながそれぞれのプレッシャーを感じている
様が、非常に繊細に描かれています。

この監督(Kim Rossi Stuart)の他の映画も見てみたいなぁと思いました。

台湾引っ越し事情

2007-07-06 | 日記
突然ですが、お引っ越しをすることになりました!

今住んでいる台北市の西側というところは、台北の中でも最も古い
エリアなので、家賃もけっこうお安いのですが、しかし建物はめっちゃ
古い(^^;そしてあまり静かとはいいがたいエリアです。
そこで、交通は多少不便になるものの、静かで部屋が広いエリアに
移動することに。そちらはあまり私の好きそうなバーもなさそう
なので、夜飲みに出かける誘惑も少なくなるでしょう、きっと(希望)

さらに、台湾においては「ワンルーム」という部屋の大多数は
キッチンがついていないので、ちゃんと自分でご飯が作れる環境
(つまり二部屋以上あるところ)に引っ越したい!というのが
主な理由でした。

日本では、部屋探しというと普通不動産屋さんに行って、一日で
いろんな物件を見せてもらって、というのが普通ですが、
台湾ではそうではありません。
不動産屋は基本的に売買をするところなので、賃貸に関しては
多くはネットや町中に貼ってあるビラ等から空き部屋情報を
調べ、そこの大家さんにアポを取って部屋を見せてもらい、
さらに大家さんと値段の交渉をし、というプロセスが必要です。
当然、ものすごく効率が悪いです。

今回は、不動産屋さんが賃貸に多く介入しているエリアだったので、
大家さんとの個人的なアポと不動産屋の助けと両方の面から
探し、なんとか許容範囲のお部屋を見つけることができました。

お引っ越しは月末の予定です。引っ越しはものすごくめんどくさいけど
新しい部屋に移るのはちょっとわくわくしますね

『月光下、我記得』(The Moon Also Rises)

2007-07-01 | 小説・映画・音楽
昨夜、台湾映画『月光下、我記得』(中文紹介)を見ました。

友達からパッケージなしのDVDを渡され、まったく予備知識のないままに
見たので、最初は「どんだけ昔の映画?」と思ったのですが、実は2004年の
映画でした。ただ、舞台が1950年代の終戦後まもない台湾で、なんとなく
日本映画っぽいゆる~いテンポでお話が進んで行きます。

以前『Amis Hip Hop』でも紹介した台東の都蘭がロケ地なのですが、
どの場面でも美しい海辺と青々とした草原などの風景がどこまでも
静かに広がっていて、ゆっくりと惹かれ合う男女の様子を彩って
います。

中心人物は、「日本時代の教育を受け、保守的で厳格な母親」と
結婚適齢期のその娘の二人ですが、娘の男女関係にも厳しく目を光らせる
母親が実は抑圧された情欲をもてあましている様が非常に繊細に描かれて
いて、母親役の女優さんの力量がうかがえました。

最後に近いところで、それまでのスローなテンポとはうってかわった
激しい展開があるのですが、それが過ぎると、なんだか祭が終わった
後のような寂しさと空虚な感じが漂い始めます。

台湾の映画産業というのは、香港という近場の巨大映画生産地に
押され気味であまり発展しているとはいいがたいのですが、こんな風な
映画もあったんだなーと思いました。日本時代の歴史・政治的背景と
その教育の影響を色濃く残した本作は、私たちが見ても感慨深い
作品です。