(旧)yoyo的日記

台湾での生活について、シェルターから受け入れた黒猫姉妹について、台湾で暮らして10年のyoyoが書いています。

映画『Vincent Will Meer』を見ました♪

2012-04-03 | 小説・映画・音楽
三月中はあまり更新できませんでしたが、実はブログネタはいろいろあったんです。もっと時間のやりくりをうまくしなければ、と思いますね

気を取り直して、めずらしく映画ネタが続きますが、素敵な映画を見たのでご紹介♪(文中の写真はIMDbからお借りしました)

一人で映画を見に行くチャンスがあったので、なにを見ようかといろいろ予告編を見て決めたのがこれでした。うーん、日本語のサイトではまだ紹介が見つからないのですが、『ヴィンセントは海を目指す』(Vincent will Meer/ Vincent Wants to Sea)ですかね?ドイツ映画です。

主人公ヴィンセントはトゥレット障害を持つ青年。
母親を亡くしたばかりだが、離婚した父親とはそりが合わず、厄介払いをしたい父親に施設に押し込まれてしまう。
しかし、母親との「海を見に連れて行く」という約束を果たすため、施設で知り合った患者二人と一緒に海を目指して車で走り続けることに。
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まぁぱっと見てわかりやすく、ロードムービーです。映画の時間自体が1時間半くらいしかなかったので、いろんな前置きはさくさく進んであっという間にドライブ旅行の場面になります。
以前にロブ・シュナイダーが借金返済のためにジゴロになるコメディ映画がありましたが(『デュース・ビガロウ』)、その映画の中でもこの「トゥレット障害」を患った女性が出てきます。そのときは映画の中の話なのかと思っていたのですが、本当にこういう神経精神疾患があるんですね。さまざまな形のチックを伴い、時には「汚言症」と呼ばれるののしり言葉などを(本人が意図するわけではなく)発してしまう、というものです。学校や社会生活がかなり困難になりそうですね・・・


この難しい役をこなした主人公ヴィンセントを演じるFlorian David Fitzはこの演技で主演男優賞を取ったようです。それも当然!と思うほど素晴らしい演技でした。(さらにこの人は脚本も書いていたようです。そちらもノミネートされていました)
そして、ヴィンセントとともに施設を脱走する(実は一人は強制連行されたようなものでしたが)患者二人、拒食症のマリーと強迫性障害のアレックスも良かったです。3人ともキャラが立ってて、彼らが逃避行の過程でけんかしながら変わって行くところがすごく感動的でした

ロードムービーの醍醐味と言えば、景色のきれいさが大事だと思うのですが、アルプスを越えていくときの景色の美しさここを車で走ったらどんなに素敵だろうと思いましたね~



私たち日本人にとっては「海を見る」なんてまぁそんなにたいしたイベントではないんですが、地図で見ると分かるようにドイツ南部のフランクフルトやミュンヘンのあたりは本当にヨーロッパど真ん中な感じで、海がめっちゃ遠いんですよね


だから、「海が見たい」となると、「じゃあアルプスを越えてイタリアに行こう!」となるわけです。
きっと「ビーチを照らすまぶしい日差し」や「青い海」への憧れがすごくあるんだろうなぁと思いました

ヴィンセントを追いかけて、こちらもドライブを続けるヴィンセントのお父さんと施設の女性院長のキャラも良かったです。
この逃避行を通して例えばヴィンセントのトゥレット障害や、マリーの拒食症が劇的に良くなったりしないところも嘘くさくなくていいなと思いました。
あと、音楽もとっても素敵だったんですよ~これもロードムービーでは大事ですよね!日本でもし公開されたらぜひ見てください



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