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希望の芽よ大きく育て~自衛隊イラク復興支援~2004年2月その9

2018年06月12日 06時15分00秒 | 陸上自衛隊
小泉首相は2004年2月16日夜、
「部族長のみなさんに日本に理解を持っていただきたい。日本においでいただいた方がいい」
と、陸上自衛隊が展開するサマーワ周辺の部族長を日本に招待したいと述べました。
「すべての部族長を招くのか」との質問には、「どういう方が適当かはこれからですね」と答えたそうですが、羊10頭であんなに揉めたのに、これ、大丈夫なの?と思ったら、佐藤隊長の著書「イラク自衛隊『戦闘記』」の中にこんな記述がありました。

「このニュースはCNNを通じて、瞬く間に現地に伝わったからさあ、たいへん。部族長たちの陳情の嵐だ。彼らにとっては私が日本の代表。佐藤に頼めばなんとかなると思っている。
部族はピラミッド型の組織で、約40の主たる部族の長だけでなく、その下にはネズミ算式に夥しい数の部族長と名乗る人間が存在している。日本はイラク人にとっては夢の国なので、みんな行きたい。「俺が部族長のなかの部族長だ。俺を推薦しろ」と次から次に押し掛けてきた。
外務省に問い合わせると、呼ぶのはたった15人だという。何百人もが俺を俺をといっているなかで、15人だけを選ぶ・・・・・・・。これはもう自殺行為だ。どんな選び方をしても、選ばれなかった人には恨みが残る。
~略~
一歩間違えば、私が殺されかねない。私の要望で政府には中止してもらった。これは考えてみれば、異例中の異例の出来事だ。現場の一隊長の要望で、官房長官がすでに発表した政策を反故にしたのだ。
前代未聞だった。このように今回は、官邸を含め本国が、現場の意見を最大限尊重してくれたのだった。」




良かったです。
しかし、先に現場に聞いてから、小泉さんも発表すれば良いのにねえ。
そうすれば、佐藤隊長だって、何百人もの部族長から突撃されずに済んだのに。
こうやって穏やかに書かれていますが、心の中では「何やっちゃってくれてんだよ」と思っていたかも。

さて、それでは2004年2月17日のイラク派遣部隊活動報告を見ていきましょう。






◎サマーワ主力
・人員・武器・装具等異状なし
・仮宿営地内の砂利敷は70%
陸自宿営地内のプレハブ受け入れ準備完了。ただし、プレハブは本日到着せず。
明日以降到着の予定(細部未定)。
・人道復興支援活動調整
ワルカ評議会訪問
CIMIC調整

(CIMICとは、現地の人々に対する教育支援型・施工管理型の支援を行う民生協力部隊。)
保健局との調整
◎クウェート分遣班
・演習場調整
・役務業者調整
◎バクダッドLO
・治安情勢の収集
◎バスラLO
・陸自宿営地と英国通信施設の設置に関する調整
・MJLCとの調整

(MJLCは連合統合兵站センターのこと)

プレハブは本日到着せず。明日以降到着の予定(細部未定)。って、なんだか悪い予感しかしないのは、私だけでしょうか?
















クウェート所在部隊業務報告書(陸幕展開支援班・クウェート分遣班)
〇報道対応
日本テレビから依頼があった取材(19日予定)について、受ける旨伝えるとともにその要領について調整(別添参照)




取材、受けることにしたんですね!
クウェート分遣班やバクダッドLO、バスラLOと、陰ながら働いてくれている自衛官の方がいるからこそ、サマーワで人道復興支援活動に専念出来ているのですね。
良い取材になるといいな~。