吉宗&ぶーくん

フレンチブルドックの吉宗くんとその家来のぶーくんの日記

鬼談百景

2014年04月08日 | 本について
鬼談百景

小野不由美



時々無性に小野不由美さんが読みたくなる。
小野さんの作品では、「東亰異聞」という作品が一番すきですが、
基本的に、この方のホラーは大好きだw


ということで、
読んでみましたが、

ショートショートというか、とくにオチもなく
怪談を集めているというような作品で、
ネットの掲示板で見つけたような話というとわかりやすいだろうか?

小野さんの作品が好きというかたには、
なんとなく肩すかしですが、
夏の季節、怪談話をしよう!と、言うときにはいくつか覚えておくとよいかも。

99の怪談が収められていて
最後の100話目はどうぞ、ということでしょうか。

と、いうことで100話目ですが、


中学生の頃、
コックリさんは恐いという認識があったのですが、
キューピット様は大丈夫!と、いう意味の解らない納得の仕方で
ちょとした、ゲーム感覚でキューピット様をやっていた。

紙に
スタート地点にハートを書き、コックリさんで言うと鳥居の部分。
後は、その左右に、YES・NO これも、コックリさんでいうと はい・いいえ にあたる。

あとは、ひらがなを書いて
十円玉ではなく、赤いボールペンを3人で握ってスタートする。

ちなみに、3人は、私、A子、B子とします。

「キューピット様、キューピット様、いらっしゃいましたらYESのほうへ・・」
と、何度か呼びかけると
ツツツツ・・・と、YESの方に動き出す、
あとは、ギャラリーとともに、
だれそれ君の好きな子はだれですか?
みたいな、かわいらしい質問をして遊んで、


最後は、
「キューピット様、ありがとうございました。お帰りください」
と、言うとボールペンがYESに向うことで、キューピット様は帰っていき、、
せーの!で、
みんな一緒に手を離して終了となる。


と、いうのが


いつものパターンなのですが、

あの日は、ちょっと違っていた。

たわいもない質問で一喜一憂して、
お帰りくださいと言った時、普段ならYESに向かうはずが、
文字のところに進んでいった。
実際、3人のうち二人か、それともどちらかが導いてるものとおもっていたので
気楽な気持ちで、ボールペンの行方を追った。


すると、ボールペンの軌道は



し・・・・・





と動く、


その場が、極寒の昭和基地のように凍りつく

しかし、キューピット様がきちんと帰らない状態でボールペンを離すと祟られると言われていたため、
恐いが、手を離すことができなかった。


そこで、
もう一度、お帰りくださいと言うと


ボールペンが



こ・・・・



ろ・・・・


まで、進んだところで、
B子ちゃんが奇声をあげながら、ボールペンから手を放した。


その場に、へたり込んで
両手で両耳を押さえて、
「ごめんなさい、ごめなんさい、ごめんなさい・・」
と、ずっと謝罪の言葉を言い続ける。


興奮するB子ちゃんを皆で、なだめると、すこしづつ正気を取り戻した。
すると、B子ちゃんが、
耳元で 男性の声で ころす という言葉が聞こえるという。


とにかく、この場を何とかしないといけないが、
こっくりさんや、それに類似することをすることは、学校でも禁じられていて、
先生に相談もできず、
どこかで読んだことがあった
こっくりさんの返し方を試してみることにした。



それは、
あぶらあげを、きつねがまつられている神社に持って行って
「どうか、こちらにおかえりください」と、言いながら、油揚げを祠にお供えして
祠が見えなくなるまで、(次のT字路もしくは十字をまがるまで)振り向かずに
おかえりくださいと心のなかで念じながら歩くというものだった。


お稲荷さんに向かう途中も
B子ちゃんはなにかにおびえるように泣きながら歩き、
私たちは、そのB子ちゃんを囲むように歩いていたのですが、
ふと、B子ちゃんの肩に一匹の蝶がとまっていて、いつからついていたのか
歩く振動も気にすることなくずっととまってました。


そして、祠に到着して
あげをお供えして、B子ちゃんを家に送っていったのですが、
その時には蝶の姿が見えず、一体いつ飛んで行ったのかわからなかった。


翌日、B子ちゃんもすっかり元気に登校していたし、
仲間内で、このことについて話すこともなく、
もちろん、この後、二度とキューピット様をやることはなくなりました。


今となっては、本当になにかよからぬものがいたのか

単なる、集団ヒステリーのようなものなのか・・・


ただ、ちょっと気になるのが蝶
蝶は人の魂っていいますよね。



と、いうことで

きつねさんつながりで

先日のいたずら書きww


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