よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録078(かみのけ座 C38/NGC4565ニードル銀河)

2023-06-10 06:00:00 | MC天体

かみのけ座 NGC4565ニードル銀河(C38、Needle Galaxy)

画像①IR640PROⅡフィルター使用、VGA切り出し

雲は多いが月の無い晴れ、久しぶりに南天での電視観望に臨んだ。IR640PROⅡフィルター(サイトロン)の初陣でもある。ターゲットは、かみのけ座の銀河。かみのけ座は、おとめ座に劣らぬ銀河密集地帯。かみのけ座超銀河団は私たちが所属するおとめ座超銀河団のお隣の超銀河団。お隣にはしっかり挨拶せねばの気持ち。しかし、ピント合わせやアライメントに手間取り、かみのけ座の銀河密集地帯がよしべやの電線密集地帯に入り、普段より短めのライブスタックを余儀なくされた。少し残念。

閑話休題

NGC4565は、渦巻銀河を真横から見た姿を見せておりそのスリムな姿からNeedle Galaxyの愛称で知られている。IR640PROⅡのおかげで少し見やすく撮せた気はするが、FMA135+Neptune-CⅡでは中央を走る暗黒帯をはっきりと確認することはできなかった。また、Astapによる自動色調整では、画像全体に赤みがかかる(画像②)。赤外線透過フィルターだからかな?とか思いながら、今回はSave exactly as seen(見たままに保存)のPNGファイルをステライメージLiteで調整した。資料の多くで北極星が天の北極にあるように、NGC4565が銀河北極に垂直にあるとの記述が見られた。意味はよく理解できないが、記憶に残しておこう。

さらに、浅田さんの本(資料2)のP9図1.7がこのNGC4565。改めて有名な銀河だと知る。


画像②Astapによるプレートソルブ、α,δ grid 表示、ディープスカイ・アノテーション

画像③元画像、視野回転部分トリミング済み(約2500×1400)

画像④元画像のアナテーション(トリミング無し)

 沢山の銀河がアナテーションで表示された。小さくとも写っているものも多いが、目視で確認できない部分の表示も多い。遠方の銀河が沢山あると言うことか?

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒

4)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

5)SkyWacherAZ-GTiマウント

6)IR640PROⅡフィルター | 株式会社サイトロンジャパン

7)楕円銀河~Wikipedia

8)レンズ状銀河~Wikipedia

9)渦巻銀河~Wikipedia

10)NGC4565~Wikipedia

11)かみのけ座~Wikipedia

12)かみのけ座銀河団~Wikipedia

13)かみのけ座超銀河団~Wikipedia

14)22/02/02、04 森で朝まで激闘の陣 part8 急に最終回「薄べったいNGC4565を撮ってみたけど…。」 - 煙草と珈琲とお月様


撮影データ画像

2023年6月7日晴れ、薄雲多し、月齢18.5 
ベランダ観測所
かみのけ座 NGC4565(C38、渦巻銀河)
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+IR640PROⅡフィルター
FMA135ヘリコイド位置53
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでPNG保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=4s×53frames=212s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、プレートソルブ、自動色補正、α,δ grid表示、Deepsky annotation処理、jpeg保存
ステライメージLiteで、画像調整、jpeg保存
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、トリミング