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新しい発見”ミッケ”

天満宮の祭典 宮座祭

2008年11月23日 | 神社 寺 教会
町内の神社は天神さま、菅原道真公を祭神とする天満宮です。
安永8年(1780年)から、五穀豊穣・世の中の平和と安全、そして今住んでいる町内が平穏であることを祈願するお祭りの行事が毎年行われてきました。

その祭典の準備は、町内の隣保班が順番でするようなっており、今年は私たち隣近所の20軒が担当することになりました。
20年に1度しか回ってはきませんが班長さんは大変です。
たまたま今年の班長さんは、新婚の若いご夫婦です。



天満宮の式典、7月の願成就に続き、宮座祭の準備が始まりました。
1番のイベントである宮座祭は、天満宮に新しい注連縄(しめなわ)を奉納する祭典です。
10月19日(日曜日)太陽が照りつける真夏日、慣れない鎌を持ち、手で稲刈りをしました。
「藁を長めに採るために、残り切り株がなるべく短くなるよう根っこから刈って下さい」と区長さんから説明がありました。
注連縄を編むのに藁は少しでも長いほうがいいので、機械は使わず手で稲刈りをするのです。
 
夫は「稲刈りは得意」と豪語してましたが、今日は仕事で上手な稲刈りを見れず残念でした。
前夜、麦わら帽子にタオルを縫い付け、目だけが出る日陰対策グッズを作ったのが役立ち、昼ごろには30℃近くになりましがどうにか太陽を遮りました。

人手での稲刈りはほとんどの人が初めてなので腰が痛い、腕が痛いと昔の稲刈りの大変さを思い知らされました。
特に若い班長のご主人は1列目、2列目と次々に一生懸命刈っていました。
刈り取った稲の脱穀は機械がしてくれました。

朝から夕方までかかって、稲を刈り、脱穀した稲藁の脇藁を取り除きました。
直径30㎝の束の稲わらを「各自家に持ち帰り、雨に注意して十分乾燥させて下さい」と干し方の説明がありました。



毎朝、ベランダに藁を広げて太陽に当てました。
3週間干したので藁の色が変わり、しっかり乾燥しました。

11月9日、いよいよ注連縄作りです。
脇藁をとりきれいに整えてから藁を小槌などでたたき柔らかくしました。
さあ!男衆が3種類の注連縄を作り始めました。
ここでも先輩の指導のもと、若い班長さんは太い藁の束を持ち、身体を回転させねじりながら縄を編んでいきました。

私たち女性群には、区長さんの好意で余った藁を使って家庭用のしめ縄作りの講習が始まり、家の玄関用の小さなしめ縄の作り方を教えて頂きました。
男の方たちの働きでいつの間にか4mのごぼうじめ、6mの大根じめの注連縄が出来上がっていました。

        
    天満宮本殿                     本殿前の小鳥居 

 
    入口の大鳥居 

手で刈り取り、家で干した稲藁の注連縄は、3か所の設置場所に張られました。
神域と外界を隔てるため、神社の周りを縄で囲い、その中を神域とし、稲作文化とかかわりの深い風習だそうです。
みんなの手で出来上がった新しい注連縄は清々しく飾り付けられました。

11月16日、お供えの女竹6本を竹林に取りに行き、1m60cmに切って袴は5cm残しました。

11月23日、いよいよ宮座祭当日を迎えました。
神殿の扉を開け、薄暗い本堂に入りました。
右上に主神、菅原道真公が額に納まり、歴史を感じさせる古いお堂でした。

お供え物を左から塩、鯛、米、お神酒、野菜の順に5品置きました。
神主さんによる祭典が始まり、町内が平穏であるように祈願されました。

祭典終了後、直会(なおらかい)を行い、皆でお堂の中を回るく座り、お供えしたお神酒をいただきました。
区長さん、役員さんから若い班長さんに労いの言葉がありました。
班の皆にたくさんの行事を伝達し、古い風習に嫌な顔もしないで一生懸命取り組んでいました。
道真公も喜んでいらっしゃる事でしょう。
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