漫トラ日記

現実生活空間&脳内妄想空間を日々マンガに浸食される主婦の怠惰な日常

『琥珀の望遠鏡』

2008年04月07日 15時39分49秒 | 
ライラの冒険シリーズⅢ『琥珀の望遠鏡』

鉄は熱いうちに打て!と言うのに、読み終わって二週間
感動が冷めてレビューが面倒臭くなってきた。。。
ヤバイ!
さっさと、レビューを書かねば~!と言う事で今回はこれです


まず、ネタバレストーリー紹介から!

前巻ラストで誘拐されたライラ
誘拐したのはコールター夫人でした
娘を殺そうとする教会と袂を別って山奥に身を隠し、
ライラを薬で眠らせながらも甲斐甲斐しく世話をする夫人
唐突に母性に目覚めたような夫人に違和感感じまくりですが
彼女には彼女なりの訳があった様で。。。
 眠らされてる間、ライラは殺されたロジャーの哀しげな姿を夢に見ます
その後、ライラはウィルに助け出されて
ロジャーを助け出しに死者の世界へ!
ここでも、死後の世界を約束したオーソリティの嘘が明らかになります
閉じ込められた霊たちを解放したものの、再び教会の追っ手に追い詰められる二人
 一方、コールター夫人とアスリエル卿は、
オーソリティの右腕で実務の実力者であるメタトロンに立ち向かいます
(「メタトロン」・・・マンガマニアの方はこの名前に記憶を刺激されません?
由貴香織里さんの「天使禁猟区」に出てきました。
勿論、随分印象は違いますが。。。

このメタトロンとコールター夫人&アスリエル卿の戦い
今までの冷たさを補って余りあるすさまじさ
特にコールター夫人が熱いです!
 そして、からくも別の世界へ逃れたライラとウィル
そこで、ウィルの世界で知り合ったメアリー・マローンに出会います
彼女から昔の恋バナを聞いて、自分の気持ちを自覚するライラ。。。
その時、世界に異変が!!。。。



世界は大団円です!
でも、ちょっと悲しくて切ない
大人になることは何かを得る事であり失う事でもあります
世界を救った彼女たちの代償は。。。大きかった!
オックスフォードの植物園のシーン、泣けます!
まぁ、予想はしてたけどねぇ。。。

この3巻ですべてが明らかになりました
オーソリティとその壮大な陰謀について
コールター夫人の謎の行動の理由
神秘の探検の秘密
ライラがどうして教会から執拗に追われるのか?
ダストを食うスペクターの謎
そして、ダストの謎

そのダストについては、本の中に明確に
「ダストとは、物質が自らを理解しはじめるときに生じる物につけられた名称だ。
物質が物質を愛し、自らについてもっと知ろうとすると、ダストが生じる。」

と、語られています
が!う~~ん。。。わかるような?、わからないような????
人が形而上の問題について考える時、脳から何らかのエネルギー生じて
それがダストだ、って言う訳かしら?
でも、2巻で天使がダストで出来てるって書いてあったし
てことは、知性生物の思考エネルギーが天使を作っているって事!?
確かに、生前人間だった天使もいるから、それも理解できないわけじゃないけど。。。
でも、そしたら幽霊との違いは何!?
それに、霊から比べると天使の方がずっと物質的だし。。。
メタトロンなんか、人間二人を相手に大立ち回りをするくらい充実した物質ぶり
あれがダスト?
私は天使については、まだ納得できませんわ~


ともかく、続きが出るようですし
そのタイトルが「ダストの本」!
もっとダストの謎が語られるのでしょうか?
楽しみです~~


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
メタトロン、 (くま)
2008-04-07 22:59:03
っていうと、アッシも最初「天禁」のメタトロンが思い浮かびましたョ~(笑)
このメタトロンとアスリエル卿&コールター夫人の最後の戦いのシーン、アッシ大好きなシーンです
何だか胸に迫るものがありますよね…

ところで先日、アッシも再読したはずなんですが、ザッと読んでしまったので、そんな含蓄のあるセリフが本文中にあったとは気付きませんでした…
「ダストとは、物質が自らを理解しはじめるときに生じる物につけられた名称だ。
物質が物質を愛し、自らについてもっと知ろうとすると、ダストが生じる。」

最近読んでるグレッグ・イーガンのSF小説「万物理論」の中に、<人間宇宙論>って概念が出てくるんですけど、「人間が観測し知覚した時点で宇宙の形がそう<成る>」っていう…。
確か量子力学だったかの話でも「観測することが結果に影響を及ぼす」とかいうことを聞いたことがあるんですが…
それとか、今ブックさんにお借りしてる「玄奘西域記」の中の仏教のアラヤ識について書かれた言葉、
「人々の無意識は時も場所もなくみな深いところでつながっている」とか、
佐藤史生さんの「やどり木」の中でも似たようなことが語られてましたよね…
何かこういうことがいっぱい思い出されて頭の中がグルグルになってきました…
(でもこういうこと考えるのは結構好きなんですけど。

これは「ダストの本」が待ち遠しいですね!
これが… (満天)
2008-04-08 14:36:34
作者がキリスト教にドップリ首まで漬かっていた人だからか…反キリスト教ってな雰囲気がそこかしこにあるのだが…でもよく読むとキリスト教の教義に間違いはないが、布教をする時の坊主のゴリ押しがいけないってな方向の色合いが濃い(笑)
正しい事も伝える人間によってゆがめられ間違った教えになっている事もあるで、石頭にならんと柔軟に物事を見て考えよう~天使だって間違いを犯すかもしれんしょって言っているよな~(ハハハハハ)キリストの教えが根本にある本って私は理解が出来なくって好きではないのだが今回のこの本に関しては良かった

私の中ではダストに関するこの一文を読んで
「根本的には逃げやがったな」っと思いました
が…それで私のレビューでは素粒子の話を引き合いに出しただ~ただこの本の中では我々の認識外のある程度意志を持った素粒子を根本にしているのかも?っと思うけどね~(笑)
作者のイメージでは天使って宗教画なんぞで書くと光を放っているっしょ、後輪もあるしの
アレをイメージしてるんかいなっと思いました

そうそう…後輪に関しては天使も仏も持ってるんだよね、確か後輪に関しての書物もあったな
あの光も意志があり知恵と力を持った卓越した人にのみもたらされるそうな~世界中の神にナゼか共通してあるのも不思議だしの~宇宙人説もあるしね(笑)こんな所から作者は引っ張って来たのかいな?っと思うんだけどね

全部読み終えてしまったら続きが読みたいよね~あの…植物園のベンチから始まる新たな物語~早く読みたいね~~~
深いのね~。 (トミー。(猫とマンガとゴルフ~の管理人))
2008-04-09 10:43:53
 映画ではうかがい知れないほどにふか~い物語のあるお話だったのですね。もはや児童文学とも言えないようですね。だから評判高いのか~。
 いやこれは映画化難しいでしょうね~
1話目で投げ出さず、何年掛かるか分かりませんが、映画版を最後まで見てみます。
 (原作はたぶん読まないと思う・・・)
 
くまさんへ ()
2008-04-09 10:44:57
メタトロンとの戦いのシーンは、ホントすさまじいですね
フィリップさんの描写がとっても具体的なもんだから
頭の中で映画の映像がすでに出来上がってしまいました
だから、映画を見に行かないのかも

ダストのセリフは反オーソリティの天使が言った言葉です
この本のレビューを書くつもりだったんで、
このセリフが出てきた時
下書きしておいたんですよ

<知覚>→<生成>の考え方って、
デカルトの「我思うゆえに我有」に通じてる気がしません? 
(本当は違う意味らしいけど、そこまで哲学に詳しくない
意識がなければ、思考がなければ、存在も無いみたいな。。。
いろんなSFにこのバリエーションが見られるけど
SFだから楽しいんであって、マジで考えると頭が痛くなってきますわ~~
満天さんへ ()
2008-04-09 13:23:43
逃げた!?
そ~か~。。。だから良くわかんなかったんだ(自分の頭の悪さを差し置いて。。。
ダストが何らかの素粒子で
それがアレシオメーターを動かす、ってとこまでは理解できるんだけど
天使はダストで出来てる、って書いてあったでしょ?
そこん所がオーソリティやメトロタンの存在や目的と矛盾してて
おかしいと思うんだよね

>後輪
他にも洋の東西を問わず共通してる事があるね
天女も天使も空を飛ぶじゃない?
あと、
空=天=良き物
地(下)=死=悪しき物
と言う、捉え方も似てる
文明以前の人類の共通認識みたいに。。。
だから、本当に何かあるのかも~~

後輪はオーラと言い換えても良いかも知れない
魂が高位にあるほど光り輝くそうだ
(オーラの泉か!?うさんくさい~
けど、メトロタンは唯のスケベオヤジだったし
オーソリティは耄碌ジジィだった
必ずしも、魂が綺麗だから輝く物でもないようで。。。ハハハ
トミーさんへ ()
2008-04-09 13:30:18
映画ではこんな宗教の存在意義まで踏み込めないでしょうね~
ライラの行動を追っかけるだけで2時間精一杯だと思う
でも、この作者のメッセージをちゃんと伝えられなきゃ
CG頼りのただの冒険映画になっちゃう
だから、映画の評判が今一なのかな。。。
残念なことです~

亀でごめんなさい (はなはな)
2008-04-10 17:19:48
ライラの冒険、春休みに観てきたんです!
町内の子ども会から、タダ券をもらったんで^^;

んーーーーーーー
ほんと夜さんのおっしゃるように
”CG頼りのただの冒険映画”だったよ(笑)
決して悪くは無いし、思ってたよりよかった
けど、タダ券無くしては、母はレディスデイじゃなければ、行かなかったわ(爆)

そんな壮大な宗教の存在意識なんてのは無かったです
子どもが観るファンタジー映画って感じ?
続編は、レンタルもしくはWOWOWを待つ事になるかなぁ~~
はなさんへ ()
2008-04-10 22:38:17
ああ、はなさん!色々大変だったわね~~
少しは吹っ切れたかしら?

映画はやっぱり。。。って感じなのね~~
ものすごいお金を掛けてるはずなのに、残念!
「ライラ」は神について考えさせてこそ
意味のある物語なのに~
脚本家にそこまでの技量が無かったか
物議をかもすのが嫌さに、テーマを逃げたが。。。?
きっと、後者なんだろうな

日本でも同じようなことがありますね

コメントを投稿