陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

★★★神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 第二十七話 更新★★★(2024/07/14)

2024-07-14 | 感想・二次創作──神無月の巫女・京四郎と永遠の空・姫神の巫女
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神無月の巫女二次創作小説「アンサング・ヒロイン」 
第二十七話:雨の走りすさぶ音

「ほら、聞こえない?」──耳を澄ますしぐさをしてみせながら、レーコがつぶやく。ずしゃあ、ずさあ、という水飛沫がさかんに聞こえてくる──「聞こえるよ。地球が溜め込んだ涙を蹴散らしながら、走っていくあの快感に満ちた響き。水たまりがわめいているんだ。私の心の中にはいつも、この音が棲んでいる。やっかいだけど、大好きなこの音が」

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売れないアイドルのコロナと売れっ子漫画家のレーコ。喧嘩するほど仲がいいコンビの馴れ初めは雨の日だった。(「ミス・レイン・レイン」シリーズ第三章)




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([神無月の巫女二次小説 其の一]→「ミス・レイン・レイン」(目次)→「アンサング・ヒロイン」 )




【画像20240714】【大神少年と少女姫子のソーシャルディスタンス】
今年の梅雨入りは遅かったそうですが、まだ七夕も迎えないうちから真夏日の気温。食中毒と熱中症にお気を付けくださいませ。

画像はアニメ神無月の巫女の第七話より。
バイクでドライブ中、雨宿りに立ち寄った、丘の上の廃業レストラン(不法侵入なのでは…)にて。デートを重ねているにもかかわらず、ソウマくんは姫子とこんな距離感。姫子の服がずぶ濡れなので、純朴な大神少年は目のやり場に困っています。往年の映画やドラマだとありがちな焚火で乾かすとか、温めるとか、いかにもなシチュエーションはこのふたりにはありません。上着まで貸しているという、ソウマくんの紳士っぷり。このあとゲスな来訪者のせいで、ロボットバトルとなり勝利したソウマくん。晴れ上がった夜空の下で姫子と…。

学園では人気者でモテるはずですが、意外にもソウマは恋には奥手。
大胆になったのは、ロボット戦で姫子を守ることで自信を深めたから。なので、たぶん、公衆の面前ではイチャついたりしないタイプなのではないか、と。姫子ひと筋な彼はオロチ最終戦で名アシストをするのですが、悲しいかな、その奮闘が好きな彼女に報われることはない。しかし、大神神社の兄さんズにはねぎらいの一杯(よけいな詮索の言葉ではなくて)があってという演出。そう、彼には理解のある家族が側にいるのですよ、と。これは、トロフィーとしての彼氏彼女を得る者が人生の勝者という価値観へのアンチテーゼでもあり、恋愛の結果を抜きにして、強く美しい漢(おとこ)の生きざまとはこうだ!というアニメスタッフが示したかった美学と言えるのかもしれません。ただ、現実に煩悩多き男性に、少女漫画めいた王子様スタンスを強いるのも酷な気はしますが…。

なお個人的な意見ですが。
電車内だとか休憩室だとか公園のベンチだとか図書館の座席だとか、余裕があるスペースで見知らぬ人がいきなり近づいてきたら、私はすぐに避けてしまうほうです。相手の性別年齢人種見た目問わず。そもそも人が密集しがちな場所は苦手なので行きませんので。とくにこんな蒸し暑い時期に。

自分の心の負い目は他人には見えないもの。
姫子は髪の毛を触った千歌音ちゃんを拒んで傷つけていましたけど、虐待のトラウマがあるなんて知らなかったわけで。逆に同じ傷口を抱えた幼馴染だからこそ、ソウマは姫子に近づけたというべきなのかもしれません。



【Image】画像で語る、すこぶるアガる、神無月の巫女

神無月の巫女20周年、その前に。二次創作小説の更新時お知らせ記事につけていた画像。たまにコメントをつけていましたが、いい機会なので、ちょこっと遊んで企画化してみることにしました。






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