陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

世界フィギュアスケート国別対抗戦2009 三日目

2009-04-18 | フィギュアスケート・スポーツ


団体戦の初代チャンピオンが決まる注目の三日目、世界フィギュアスケート国別対抗戦2009の模様をお届け。

この時点でアメリカ59pt、カナダ53pt、日本は52ptで追っています。
本日は、お楽しみ、女子フリーですね。日本は切り札ふたりを擁しています、逆転なるか?!
ちなみに、この大会が注目されているのは今シーズン最後だから。ふたりの女王のシングル滑りもこれで見納め。

【ペアフリー】
日本代表の高橋成美&マービン・トラン。高橋はまだ高校生
スターリフトからオーバーヘッドはおおわざ。その後も加算がおおきい後半でも、片手持ちのリフトを二回も披露。
トリプルサルトで男子が転倒のミス。
しかし、息はおどろくほどぴったり。ふたりが絡み合ってのスピン
最後の寝そべりかけの女性を男性が腕一本で回すデススパイラルできっちりまとめ。
今シーズンベストの82.9点でトップに。しかし、その後、カナダに抜かれてしまいます。

アメリカは、ジェレミー・パレット&ケイティ・レティ組
高さのあるトリプルツイスト。ワンハンドのリフトも流れがあるようにおろす。スピードと躍動感では上手。
最後のスピンがバラエティ豊かで、エネルギッシュでした。

ロシア代表は川口悠子とスミルノフ。世界選手権銅メダリストの名コンビ。
川口はもともとシングルの選手で荒川静香の友人、しかし、十六歳でペア転向。今年、ロシア国籍取得五輪めざす
四回転にいどんだが転倒。しかし、その後はもちなおします。
ワンハンドから、星をもちあげたようなスターリフト、そして男性が片足走行でやるキャリーリフト。
互いのスピードおとさずながれあり。スロー3リーフがきれいに決まりました。女性の動きがしなやかで、いいですね。バレエ大国ロシアで学んだものか、表現力もあって、余裕の笑顔も見せる。120点をたたきだし、ペアのトップに。

中国のチョウタン&チョウコウ
SPでは一位の注目株。トリノでは怪我を押して銀をもぎとった精神力で、評価を得ています。
デススパイラルは床スレスレ。一部ミスはあっても、挽回。より高くより遠く飛べるスロージャンプにくわえ、からだをしなやかにつかってアピールします。
123点をとって、一位に。

高橋組はペア六位になったので、この時点でも国の暫定順位、日本は三位のまま。アメリカとは6pの差を追いかけます。

【女子シングルフリー】

日本の二枚看板は、それぞれチャレンジを秘めていました。
浅田はGPファイナルでみせたふたつのトリプアクセルの再チャレンジ。
安藤は女子で自分だけが成功している四回転半を、またもくろむ。

フランスのキャンディス・ディディエ。
軸が外れて転倒が多かったですが、脚をあげるときにきれいに一本のようにみまります。後半疲れがみえたのか、スピードが落ちていました。

カナダのシンシア・ファヌーフ。
音楽の解釈では定評の在る選手。高さがあって流れのいいジャンプではじめたものの転倒。その後もジャンプのミスめだち。カナダの追い上げが期待されただけに不安が残ります。

アメリカはレイチェル・フラットが一位になって王手。浅田・安藤をうわまわる最高評価をうけたスピンが得意のキャロライン・シャンは、116.8点を叩きだし、この時点でアメリカの初代王者が確定。

この時点で、カナダと日本の二位争いに。

安藤美姫。交響曲第三番「オルガン」
四回転半に挑戦して転倒。堅実に飛んで国の躍進に貢献するか、個人としての大胆に挑戦するか。その迷いがあって、わずかにズレてしまった模様。しかし力強いステップを小刻みにくり返して踊り抜きます。転倒したので、怪我が心配されると荒川静香さんがおっしゃってましたが、だいじょうぶなのでしょうかね。105点をマークし、十人終わって三位の位置に。

強敵はカナダのジョアニー・ロシェット。音楽はアランフェス協奏曲
筋骨あって、高いジャンプ。この人の背中はまるきり男の人ですね。優雅な曲よりコミカルが似合うかも。初回のトリプルッツを飛びすぎてつまづき、軸足がぶれてランディングが乱れるも、その後はそつなく回復。風を切るような早さのスピンに目を奪われますね。120点を出して、この時点でトップになってしまい、カナダの二位が確定。

こうなるともう、日本の団体戦はそっちのけ。
浅田真央がどう滑るかが、関心の的。
曲はおなじみ、仮面舞踏会。このひとは、この曲を踊るために生まれてきたんじゃなかろうか、そう思えるほど、活き活きしていました。
トリプルアクセルをひじょうに早く高く。そして、ふたつめのトリプアクセルも決め。世界初。
スパイラルの美しい。ジャンプをひとつたりとてミスせず。力をふりしぼり、最後までおとろえることのない滑り。
会場は割れんばかりの大歓声。いっせいに、日章旗の小旗が舞います。浅田選手自身も、おもわずガッツポーズ。126点を足して、女子シングルでは自身はじめて200点越え。キム・ヨナ選手にはおよびませんが、パーソナルベスト更新です。これは、もう文句なくすばらしい!!

最終的な順位は、優勝がアメリカ。その後に、カナダ、日本、フランス、ロシア、中国の順。


昨日もやったんですが、きょうもまた、安藤・浅田のSPの映像で時間稼ぎ。ここは、荒川静香と松岡修造トークショーでした(笑)ちなみに日本人選手団、日の丸のハチマキしてました(笑)黒づくめだし、なめ猫を思い出してしまったという。

世界フィギュアスケート国別対抗戦は、二年後にも開かれるそうです。次回は参加国がもっと増えているといいですね。
明日は最後のお楽しみ、氷上のミュージカル、エキシビジョン。浅田真央と安藤美姫は、NYからきたパフォーマンス集団ブルーマンと共演。これは楽しみです。



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