goo blog サービス終了のお知らせ 

陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

【魔法少女リリカルなのは二次創作小説「翠のゆりかご」(了)】

2007-08-01 | 感想・二次創作──魔法少女リリカルなのは
【2007年夏の掲載当時の後書き】
喫茶店に犬って、食品衛生上問題ない?というツッコミが予想されそう(笑)

無印でなのはがフェイトちゃんに渡したのは正確にはピンクの幅広なリボンですが、三期のなのはの戦闘態勢時が白リボンなので、白黒にしました。コントラストもよいので。
十三回めあたりの展開は、なのは歴長い方なら、よまれていたと思います。

ところで、ヴィヴィオが着ていたパーカーの私服は、なのはさんのお古だったりするのでしょうか?ピンクを基調とした服で、軽くふたつに結わえた黒リボン。まさにふたりのママの特徴をひきついだ感じですね。

アニメの一期をちゃんとおさらいせずに、うろ覚えで好き勝手に書かせていただきました。管理局の構成とか役職とかの設定は、かなりアバウトです。
冗漫なものになってしまいましたが、ご精読ありがとうございました。



【2022年7月の後書き】
魔法少女リリカルなのは二次創作小説「翠のゆりかご」の後書きをお届けします。
暇な時にやっている二次創作物の、目次再構成作業のために、このたび実に15年ぶり(!!)に拙作を読みなおす羽目になりました。

更新連絡の文面も含めまして、なんとお恥ずかしいかと思ないでもなく。
かと言いまして、消すほどの勇気もなくて、このまま残すことにしました。あの頃は私も若かったね、今じゃ絶対こんなほんわかストーリーは紡げそうにはございません(どキッパリ)

この作は初書きだったのですが、当時の先輩格のファンブロガーさんに認められたい一心で無我夢中で書き上げた覚えがあります。
私にしては女性読者向けをかなり意識した作風ですね。

あとから気づきましたが、私はさほど百合作品じたいの追っかけに興味がなく、神無月の巫女をふくめた百合作品に惹かれたのも、別の理由であったのでしょう。ひじょうに若すぎて、無茶で無謀なレビューを繰り返して、この有名作を後発組なのに分かった気分になっていたにすぎなかったのです。

本作はアニメ第三作の「魔法少女リリカルなのはStrikerS」の本編放映中に筆を執ったもので、途中アニメが気がかりで更新が中断した経緯があります。

なのはとフェイトが孤児ヴィヴィオの母親代わりとなり同居するという夢のような設定は、その後、公式の第四作漫画「魔法少女リリカルなのはViVid」に結実することになりますが、スポーツ格闘漫画路線になったので、いささか戸惑った覚えがあります。でも、なのはにフェイトが現れたように、やっぱりヴィヴィオにも好敵手となる人物が登場する。その予言はあたったわけです。

The hand that rocks the cradle rules the world.
揺りかごを動かす手はやがて世界を動かす(次代をになう若人を育てるのは母である)


という言葉があります。
第三作では、主人公高町なのはやみんなのお母さん的存在、若い子たちを育て見守る役割とされてきました。こうした世代交代劇は人気シリーズでは珍しくなく、その反面、どうしたって次世代主人公よりもたまに顔出しする旧主人公キャラの人気が大きく存在がかすんでしまいがちになります。
しかし、アニメ第三作は次世代主人公たるところのスバルやティアナが実に魅力的な青々しい少女として描かれ、どちらかといえば小学校ヒロインだった無印やAsよりも私にとっては、すこぶる興味深い作品となりました。ひとを厳しく教え育てること、それはやがて自分たちの世界を救うためでもある。若い人が成長したときに、ベテラン組が勇退することも必要ではないのか。華々しく戦わずとも、育児という作業の中には生物上の命を繋ぐという大事な使命がある。そんなふうに考えて書いたのが本作です。

私のリリカルなのは接点がこの第三作アニメの途中からで、魔法少女ものというよりは組織劇だったのも、当時入り込みやすいものでありました。

リリカルなのはシリーズについては、第四作の漫画をはじめ、劇場版ふくめた関連作がゼロ年代から次々に発表されるも、個人的な事情で追いかけることができず、今に至ります。

時系列で言いましたら、「リリカルなのはForce」がいちばんの最新年代で、なのはたちはすでにもうベテラン格なのですが、なんだかんだいいながら地球で引退ライフを送らずに、現役バリバリで活躍しているのはやはり公式で観たいなのはさんの姿なのだと、中途半端なファンだった私は思うのでした。



【魔法少女リリカルなのは二次創作小説「翠のゆりかご」(目次)】





Comments (5)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 気になる!リリカル!なのは... | TOP | 「翠のゆりかご」 (十七) »
最新の画像もっと見る

5 Comments(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ユリミテ)
2007-09-22 22:33:38
リリカルマジカルごきげんよう
私の見落としで、カテゴライズされているのに
気づかず、大変失礼いたしました(汗)
さて、本編をなぞらえた丁寧な作りに感服。
なのはとフェイトの愛娘に対する愛情が
ひしひしと感じられる良い作品でした。
二人の痴話げんかもそれっぽかったし、
ヴィヴィオが聖祥大付属小学校の制服を着るだなんて!!!
あぁ、考えただけでも眠れません(マテ
特にシャボン玉のくだりが大変万葉樹さんらしくてよかったです。ごちそうさまでございました^^
返信する
お粗末様でございました。 (あとがき追加の万葉樹)
2007-09-23 04:13:46
リリカルマジカルごきげんよう(すっかり合い言葉ですね)、ユリミテ隊長!
拙作に関し、ご丁寧な感想をくださり、ひたすら恐悦至極でございます。

>私の見落としで、カテゴライズされているのに気づかず、大変失礼いたしました(汗)

私も説明のしかたが悪かったかなとも反省しています。ただ基本ここは日記ブログなんで、こういう形式にしたのはご理解いただきたく思います。
二次小説でいちばん怖いのは、オリジナルの世界観から外れてしまうことなのです。フェイトちゃんを一人称にすると、彼女のものではない人格がはいりこんでしまっているのではないかと正直心配しきりでしたので。曲がりなりにも喜んでいただけたのでしたら、幸いです。

このSSで意識したことは、なぜフェイトがなのはとヴィヴィオを必要とするか、三人の家族でいようとするかです。(本編の設定では、フェイトの養子はヴィヴィオではないため)そのために、ヴィヴィオがお皿を割ってしまうささやかな事件をきっかけに、フェイトがふたつの煩悶を生じ、それがなのはとヴィヴィオの両者によって、そしてそのふたつが逆ヴェクトルで解消されるという筋立てを用意しました。
すなわち。
A. フェイトの幼児虐待の記憶が、叱られたヴィヴィオによって蘇る→なのはの抱擁&キス(笑)によって救われる
B. 九歳のなのはへの憧憬と大人になった彼女とのギャップ→ヴィヴィオに、少女時代のなのはを映し見て癒される

いわば、フェイトはパートナーと愛娘のふたりの愛情に挟まれて、合わせ鏡のように未来と過去とを二重に救われているわけです。Aの流れは十五話に沿ったものですが、あのときフェイトはじつは深刻な感情を抱えてヴィヴィオを助けようとしたと思えました。
Bの流れは、私の側の勝手な思い込みです。お互いに護りたいもの、支えたいものが大きくなっていた、なのはをやっとふたりで出会ったときの場所に取り戻したのに、なのはときたら相変わらずモテぶりで振り向いてくれない。というご意見を参考にして、九歳のふたりに募らせた想いを、九歳のヴィヴィオによって昇華する方向にしてみました。

痴話ゲンカは重くなりすぎた話をすこし軽く転がすために。
しゃぼん玉のエピソードは、当初は後半部の伏線にするつもりはなかったのですが、第二十二話の、ヴィヴィオのなのはさん撫で撫で(笑)やSS02みたいな、なのヴィヴィエピソードが書けたらいいなと思い、付け加えました。リボンを小道具にするのはおそらく既出だったと思いますが、しゃぼん玉ネタは自分なりにこだわってみました。

最終話放映前になんとか読めるものに仕上がってよかったです。

>ヴィヴィオが聖祥大付属小学校の制服を着るだなんて!!!

私の願望です!願望!
ついでに、大きくなったヴィヴィオが管理局入りして、あの制服着てるとこも見てみたいですね。
平素は構想が煮詰まって、何箇月経っても書けないことが多いのですが、このSSはアイデアがすらすら浮かんで書くのが楽しかったです。これもすべては、「麗しの百合考察」様のレヴューでご至言いただいたおかげなんです。妄想の源を分けてくださってありがとうございました。
『なのはStS』の二次小説は、また機会があったら書いてみたいです。
ではまた。
返信する
Unknown (SS)
2007-10-27 22:04:35
又お邪魔させて頂きました…ごきげんよう

…掛け値なしに、素晴らしかったです
なのは、フェイトちゃんが何故ヴィヴィオに対して
語弊がありそうですが執着し
そして愛そうとしたのか…を見ることが出来ました
1期からの本編を踏まえた丁寧な創作だったと思います
フェイトちゃんの独白、心情が綴られた13話
そしてそれをヴィヴィオ、なのはに彼女が救われている事が伝わってくるその後の展開は…素晴らしいの、一言しか出せない自分が疎ましい、です

「リリカルなのは」のENDには…特に第一期の事を
考えれば、この創作がそうであって欲しかったと夢想しますね

…此の小説を後悔してくれたことに、感謝します

また神無月小説の誠実なコメントレス、有難うございました 
…あの時点では、確かに物語そのものへの感想を書くべき所では有りませんでした
貴方の書きたい事を示す前に感想をつけては、
確かにどうしようもない…ですね  失礼しました
返信する
ぎゃあああ (SS)
2007-10-27 22:06:46
“…此の小説を後悔してくれたことに、感謝します”
       ↑公開

うん、少し死にたくなったです…OTL
返信する
公開はいつも後悔なの (万葉樹)
2007-10-28 01:18:17


ごきげんよう、SS様。おひさしぶりですね。
2レス目になんとなく、苦い笑みをうかべてしまった万葉樹です。

ひじょうによく読み込んだうえでの、ご感想をいただきまして感謝しております。率直に言いますと、書き手としてはうそぶいたように褒められるのが、いちばん困ります。もちろん謂れのない悪所をあげつらわれるのも嫌ですが。
ブログの書き手として未熟であるかは、以前のぶしつけなレスから感じとっていただけたと思います。たとえどんなに丁寧な言葉づかいをなされていようと、その言葉の裏にある含意というのは、文章からにじみでてきます。表現することに自信のない者は、それを読み込んでしまうのです。自分の言葉をまもりたいために、他人の言葉をおそれるのです。私にとっては二次小説は他人の作品を借りた、自己主張ごっこなのです。ですので真剣にここに書かれたことに向き合ってくれる方にだけ、私は読んでいただきたいのです。

>それをヴィヴィオ、なのはに彼女が救われている事が伝わってくるその後の展開

このあたりの心情は、アニメ本編のフェイトではヴィヴィオでなく、エリオ・キャロがうけもっていましたね。

>書きたい事を示す前に感想をつけては、確かにどうしようもない…ですね

ちなみに、私はこれを他の方の書かれたものに、うっかりしてしまったことがあります。そして、その直後に筆を断たれてしまいました。私はそのことをいまでもすごく後悔しています。ですから、なんといいますか自分が犯した過ちを返されたようで嫌だったのです。わがままといえばわがままではありますが、同じ轍を踏んでほしくないなと。読み手としては好意のエールのつもりでも、書き手にとっては重いものであることもある。自分がこのようなものを書いてから、はじめて判ったことですね。読者様からいただくレスについても、どの程度距離をとったらいいかは模索中です。

それと、この創作のもとになったアイデア(なのはとフェイトが引退して翠屋でヴィヴィオと暮らす)は、『麗しの百合考察』様から頂戴いたしましたものでした。ですので、いまあなた様からいただきました感謝の念は、半分は偉大なお姉様に捧げてくださいませ。

>「リリカルなのは」のENDには…特に第一期の事を考えれば、この創作がそうであって欲しかったと夢想しますね

この二次小説はちょうど二十二話あたりを放映中に書き上げたものでした。最終回をみて設定の抜け落ち(機動六課が一年限定試用組織であったこと)がいろいろ認められ、正直公開を後悔したのは事実ではあります(苦笑)そして、いま後悔を公開してるわけですが。

『なのはStS』の終盤の展開については、まあ、あれはあれで原作者の出された答えですし、無難なところに落ち着いたのかなと納得しています。なのフェファンには、すこし物足りない話の閉じ方ですが。
『神無月』と違い、リアルタイムですばらしい作品に出会い、ファンの方々と作品愛を語っては親好をあたため、調子に乗って二次小説も手がけてしまうという、想い出ぶかい物語となりました。
現在細々とレヴューをつづけてますが、すこしでも多くの方に、この物語の良さを知っていただけたらと感じてます。

なお、神無月月間中には無理かもしれませんが、年内に新たな二次小説短編を発表しようかなと、もくろんではおります。あくまで予定ですが。
では。

追伸:

>うん、少し死にたくなったです…OTL

生きろ!

返信する

Recent Entries | 感想・二次創作──魔法少女リリカルなのは