陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

病気でも仕事をあきらめない

2023-10-25 | 医療・健康・食品衛生・福祉

いつもの週末の空き家通い、お墓参りが寺に立ちよった神社でのお御籤は末吉。
弱気にならねば病は治ると書かれてありました。

図書館では、内臓の病気について、がん治療について、検査について、書籍を漁り、読んではうんざりし、借りて帰るのもいやになります。
つい前年までは、総務責任者として、従業員のがん入院者の復帰に向けた取り組みを構想そするために読んでいた医学資料。まさか、自分のために調査する羽目になろうとは。

この日記を書いている段階では、まだ良性なのか悪性なのか判断がつかない腫瘍。
しかし、初診日の私の年齢は、くしくも直腸がんで亡くなった父の発病年齢とほぼ同じ。すでに医療保険にも加入したとはいえ、不安が募ります。

ところで、わが勤め先にも、持病を抱え定期的に通院する社員は何人かいます。
病気休暇制度がないので、なるべく有休取得をお願いしていますが…。私もこれまで私用でほとんど使わず余らしていた有休、年末近くには更新日ですが、残り少なくなっていきそうですね。

40歳以上になれば、誰しも、何がしかの疾患を抱えるものです。
拙ブログでは食生活を見直せば、規則正しい習慣を身につければ、と書いたものの。がんは日本人の半分以上がかかるリスクがある病気。まだ糖尿病や高血圧、心不全などの持病を抱えていないだけはいいのかも、と思い直すように。

夏休み中には生体検査入院の予定で。
この夏も遠出で遊びに行くことが不可能になりました。コロナ禍の行動制限も終わり街が活気づき、真夏のイベントも続々と復活。兼業ライフのおかげでお金まわりも多少余裕があり、心が騒ぎ出す今年こそはと思っていた矢先のこの始末。まあ、しかたがないですね。

病気になっても仕事をあきらめたくない。
なら、どうすればいいか。周囲に病気を言いふらして、同情を買おうとしてはだめ。とくに職場では。勤務先の同僚や上司は、病気で穴の開いた業務を肩代わりしてくれたり、人員配置をして調整する立場です。けっして、あなたの病気を癒してくれるケアラーではないのですね。

もちろん、総務責任者である私は、体調管理に気を付けてと声掛けをしますが。
病気を理由にして、頻繁に無断欠勤したり、遅刻早退を目立つように繰り返さないで、が本音なんですね。上司などから病気についてたずねられたとき、延々と自分の病状をこと細かに説明する人がいますが、会社が欲しい情報はそうではありません。

会社が求めているのは、その病気があっても、それと戦いながら、どこまであなたが仕事に貢献してくれるかということなのです。冷たい言い方のように聞こえますが。ですから、「これこれの病気で治療方針はこうで、今後はこの日程でお休みをいただきます。ですが、出勤日は早めに仕事を終わらせて、なるべくご迷惑おかけしないようにいたします」と報告するのが筋なんですね。これは、家族の介護や看護、出産、育児などの休みをいただくときでも同じです。自分が可哀そうだから会社が自分だけに配慮してほしい、では、周囲の不満がいずれ爆発しますし、わがままな人間と評価されてしまいかねないからです。

実際、わが社のがん入院経験者は現在、闘病しながらも時短勤務で働いてくれています。
本人はいっそ退職してもとこぼされたのですが。今後の傷病手当金の受給や万が一の障害年金の申請なども考えて、仕事を続けるように説得いたしました。よほど長期入院で回復期が見えないのならばともかく、数箇月ぐらいでの退院が見込まれる手術ならば、在籍しておいた方が得だからです。

ただ、一週間でも欠勤者がいれば、人手の少ない会社にとっては致命的。
とくに、私のような、替えの利かない業務を行っている場合は、会社員でいられることが難しくなるのかもしれません。私自身も、これ以上、病状が進行しないように、なるべく通院だけで済ませられるように、健康管理に留意したく思います。


定年退職後も働く高齢のベテラン社員や、闘病している社員、育児中や介護の家族がいる人。会社には様々な事情を抱えた人が集まっています。
勤め先に入社してから、何人かの退職者を送り出し、新しいメンバーを迎えました。退職者には事情が解決した復帰できる道を開いていますし、退職時の失業手当などの受給が有利になるように、人事責任者の私が取り計らっています。

こうした病気や家庭の事情と戦いながら働く人のすがたは、私にどんな困難があってもこの仕事を続けていいのだという勇気を与えてくれます。

家族が若くして過労死した私は、会社の病人に対する扱いの冷淡さに憤りを感じていたものですが、いざ、経営の中枢にいるようになれば、やはりドライな会社思考に陥ってしまうようです。そして、私はこの考えを今では正しいと思いはじめています。病気を理由にして仕事を失いたくはないからです。病気とうまく付き合いながらキャリアを築いていくのは、私に与えられた課題であるのでしょう。



( 2023/07/09)




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