陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

スーザン・ボイル─見出された天使の歌声─

2009-05-20 | 芸術・文化・科学・歴史

あなたは音楽のCDを歌の中身を聴いて買うほうですか?
それとも、アーティストの顔をみて選ぶほうですか?
もし、後者なら、いちどこのひとの歌声を耳に入れてみては、いかがでしょうか?

gooブログ編集画面のトレンドランキングで、ここ数日、なぜかしら話題になっているYou Tube 動画があるので、気になって覗いてみました。
イギリスのオーディション番組「Britains Got Talent」に出場された、四十八歳のスコットランド人女性スーザン・ボイルさん。現在教会でボランティアをされています。

失礼ながら彼女がステージに立ち、夢はミュージカル女優のエレイン・ペイジのようなプロの歌手と語ると、会場からは失笑と冷たいまなざし。
ところがです。彼女がひとたび歌いはじめるやいなや空気は一変。私も度肝を抜かれました。ほんとに、透明感のある高い美しい声です。聞き惚れてしまいますよね。何回も再生したくなる気持ち、わかります。

彼女を紹介した動画は、You Tubeで一週間で4300万回も再生。米国の人気番組「ラリー・キング・ライブ」にも出演し、念願のCDデビューの話も実現される予定。

サンデー・タイムズ紙のインタヴューにも、「歌えればいいんでしょ、ミスコンじゃないんだから」と堂々と言い放つ。彼女がこれまでにどういう接し方をされてきたか、その悲嘆がわかろうというもの。
そして、これほどの歌声を保つには、影ながら無欲に努力をされてきたのではないでしょうか。

日本のテレビで下品な顔をしたお笑いタレントがジョークを飛ばして売れっ子になったりしていますけれど。ほんとうに芸を身につけた人と、売り込みがうまくてちやほやされて有頂天になっているような人では、格が違います。
絵や文章ならまだしも、音楽の世界はほんとうに才能が如実にわかる表現分野だと思われますから、こうした埋もれた人材はもっと発掘してほしいものですね。

いちどメジャーデヴューしたけれど世間から忘れ去られ、それでも音楽への情熱さめやらず、派遣ではたらきながらコンサート活動をしてらした、ある方のことを思い出しました。



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