小雨のなか今日も神田川沿いを散歩。
唐鼠黐(トウネズミモチ)の花の写真を撮っていたら、
その下の葉にカナブンを発見。
よく見ると、葉の縁から張り巡らされた蜘蛛の糸がある。
カナブンはその蜘蛛の糸の下でどうやら死んでいるようだ。
葉を少し揺すってみるとカナブンの死骸が落ちそうになる。
放射線状に張り巡らされた蜘蛛の巣はよく見かけるし、
葉に真っ白に貼り付いた巣もときどき見る。
この巣はずいぶん簡単な構造なのだが、
カナブンほどの力のある昆虫を閉じ込めて
襲うことができるほど頑丈なのだろうか。
蜘蛛と蜘蛛の囲(巣)は夏の季語。
蜘蛛の囲を仕上げてちよっと居なくなる 嶋田摩耶子
蜘蛛の囲を取りて千体仏拝む 岩佐 たか
ぶら下るとんぼの羽根や蜘蛛は留守 寺田寅彦
冬の蜘蛛ある夜動きて殺されぬ 加藤楸邨
喜雨に遭ふ棚蜘蛛の囲の躍る森 下村槐太
土蜘蛛を母と思ひて恐ろしや 永田耕衣