散歩と俳句。ときどき料理と映画。

ニイニイゼミ

朝カーテンを開ける。
南に面したベランダの網戸の前で
ナツとモモが下を向いてフリーズしている。

〈どーした?〉とワタシものぞきこむ。
小さな虫が転がっている。

あちゃ、カメムシの侵入かと
目を近づけると綺麗な羽根と背中の模様の
小さなセミである。

手に取ってもあまり動かない。
普通だと死んだように転がっているセミでも
手に取ると急に暴れ出すのだが、
このセミはほとんど動かない。
かろうじて前脚を動かすくらいだ。
もう寿命なのだろうか。

透明な翅に模様がある。

セミを捕まえたあと
ワタシは空に放り投げて、
元気に飛んでいく姿を見るのが好きなのだが、
このセミは投げるわけにはいかないようだ。

ベランダの枇杷の木の根元に置いてやる。

ニイニイゼミの抜け殻は全身に泥をかぶっていることが多い。
他のセミの抜け殻はツヤツヤとしているのだが、
この泥をかぶったおかげで
容易にニイニイゼミの抜け殻だと判別できる。

なぜニイニイゼミの抜け殻だけ泥をかぶっているのだろうか。

去年の4月から11月まで仮住まいしていた
隣駅の堀之内の住居から北へ少し歩いた雑木林には
この泥をかぶった抜け殻がたくさんあった。

あまりきれいではないから手に取ったりはしなかったが、
地面にはいくつもの穴が空いていた。

〈21世紀初頭の時点では、日本産セミ類で最も分布域が狭く、
絶滅の危険性が高い。 生息地は2003年から種の保存法
(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律)に基く保護区に指定されている。
 また、環境省レッドリストと沖縄県レッドデータブック両方で絶滅危惧I類に指定されている〉

とのことだが、ウチの周辺にはまだたくさん棲息しているようだ。

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