四月の護国寺骨董市 その5
山門の右手には富士塚がある。
正式には〈音羽富士〉と呼ぶらしい。
1817(文化14)年に築かれ、江戸八富士のひとつに数えられている。
1885年にこの場所に移されたものらしい。
こういうものがあるとすぐ登りたくなる。
頂上の社。天狗様もいなければ神猿の親子もいない、拍子抜けである
登るのは意外と簡単なのだが、問題は降りである。
年寄りには降りが危ない。
転げ落ちて足でも折ったら、いい笑いものである。
高さはわずか6mである。しかしこの6mの降りは怖ろしい。
6mとはいえ見下ろすと怖ろしい高さである
道はいくつかある。いちばん楽な道を選んで下山する
こんなところでめまいでも起こしたらおしまいである
これに比べれば、高尾山あたりの方がよほど安全かもしれない。
恐る恐る足を運び、場所によってはかがみこんで這うようにして無事下山。
近所の富士塚(月見岡八幡神社)や、千駄ヶ谷の富士塚(鳩森八幡神社)に登ったはいいが、
降りるのにエラい難渋したのに、すぐに忘れて登ってしまう。
そういえば西新宿の鳴子富士塚に登ったときもエラい目にあった。
そろそろ富士塚登りはヤメた方が身のためだろう。
〈続く〉