地蔵堂の少し先に4つの石碑と石祠が並んでいる。
石碑は左から道標、庚申塔、地神塔、馬頭観音碑。
庚申塔の文字だけが刻まれている。
馬頭観世音菩薩の文字。
道標には〈右松木〉〈中町方面〉などの文字。
それほど古いものではなさそうだ。
この中で地神塔というのは初めて見る。
地神信仰に基づいて、
〈講〉によって造立された石塔だが、
東日本では神奈川県に多く分布するらしい。
このあたりは神奈川県とはすぐ近くだ。
〈地神塔〉と刻まれた文字塔のほかに、
地神像、または地天像の刻まれたものもあるとのこと。
見てみたいものだ。
造立は元禄年間に始まり、文化文政期に広まった。
女神像地神塔(横浜市緑区鴨居)1803年(享和3年)造立。野菜を抱きかかえた美しい姿だが、顔が削り取られているようにも見える。
刻像地神塔(横浜市保土ケ谷区仏向町)1812年(文化9年)造立。
五神名地神塔(岡山県瀬戸内市・前島)。
このタイプの地神塔には「埴安媛命 倉稲魂命 大己貴命 天照大神 少彦名命」の五神名が刻まれることが多い。
右端の石祠には丸石が納められている。
甲府(山梨県)を中心とする丸石信仰が、
この地にまで波及したのだろうか。