5月最後の日曜日。
明日から雨の多い一週間になるらしい。
少し遠くまで散歩に行くことにした。
この前行った堀之内の別所日枝神社の先の路傍に
庚申塔があるらしい。
昨年11月まで住んでいた堀之内の住まいから
南へ徒歩10分くらいだろうか。
北の里山にはよく散歩に行ったが、
南にはあまり行かなかった。
蓮生寺に一度行ったくらいか。
都道155号を入った路地なので、
普通に歩いていたのでは気がつかない。
私有地と思われる空き地に社。
その横に5つの石仏、石塔が並ぶ。
かろうじて合わせた手のひらは判別できるが、お顔は風化したものか削り取られたものかなくなっている。
左端は菩薩坐像。
その隣りの石仏は被物からすると馬頭観音のようだが、
足元に三猿らしき形跡。
六臂のうち二本の腕は高く差し上げられて
開いた手のひらの上方に日輪と月輪。
大きな手のひらである。
足元にあるのは三猿の痕跡のようだが。
この石仏について以下のようなアドバイスをいただいた。
〈日月を捧げるタイプの青面金剛は八王子に多いかも。
石川博司さんは庚申塔と見ているようです〉
石川博司さんとは石仏・庚申塔の研究家。
〈日本石仏協会・多摩石仏の会会員として、会誌、『日本の石仏』、『野仏』などに論考を多数寄せる。
また、『日本石仏事典』、『日本石仏図典』などの共同執筆に参画、自身の著書として『庚申塔調査の手引き』、『青梅市の獅子舞』など多数〉
ひとつおいて、これは舟形光背型の庚申塔。
上部が破損しているが三猿はよくわかる。
上部右が欠落している。
こちらも風化が激しいがかろうじて三猿とわかる。
その右横は不思議な表情というか、
むしろ無表情の地蔵菩薩像。
なんとも不思議な表情だが、あとからの補修によるのかもしれない。
中央の石塔がよくわからない。
文字が彫られているのだが、解読できない。
ここの石塔・石仏はすべて傷みが激しく、
それぞれの造立年などはいっさいわからない。
近傍の石仏、石塔がここに集められて大事にされているのだろう。
〈続く〉